(C)RIZIN FF/GONG KAKUTOGI/Kawabata Masaru
2025年3月30日(日)あなぶきアリーナ香川にて『RIZIN.50』が開催された。
『RIZIN.50』速報
2025年3月30日(日)あなぶきアリーナ香川
11:00開場/13:00開始 ※オープニングファイトは11:30開始予定
▼第12試合 RIZINバンタム級(61kg)タイトルマッチ 5分3R
〇井上直樹(Kill Cliff FC)王者 60.95kg
[判定2-1]
×元谷友貴(アメリカントップチーム)挑戦者 60.90kg
※井上が初防衛に成功
香川初上陸となるRIZINの記念すべき50回大会のメインは、RIZINバンタム級タイトルマッチ (5分3R)として。王者・井上直樹(Kill Cliff FC)に、元谷友貴(ATT)が挑戦する。
2020年大晦日以来、4年3カ月ぶりの再戦は、再び井上が元谷を極めるか。それとも元谷が北米修行の成果を見せて悲願の戴冠なるか。
元谷「最強の王者に挑戦できること、本当に嬉しく思っています。激しいメインの仕事したいと思います」
井上「四国初上陸の舞台で初防衛します……えっ?…はい、以上です(笑)」
井上は、バンタム級屈指のスピードと技術を誇る現王者。地元・愛知県豊橋市の名門・空手道白心会で姉・魅津希と共に格闘技を始める。15年2月のプロデビュー以来10連勝を挙げ、17年、日本人最年少の19歳でUFCと契約し6月のデビュー戦で判定勝利。18年6月、怪我からの復帰戦でマット・シュネルに僅差で敗れキャリア初黒星を喫した後は、フライ級廃止の余波でUFCを離脱。
2020年2月のRIZIN初参戦以来2連勝ののち、大晦日、元谷友貴に一本勝利。21年はバンタム級GP参戦。大晦日、扇久保博正に判定負けを喫し優勝候補からまさかの準決勝敗退に終わる。23年5月、堀口恭司が返上した王座決定戦進出を賭けフアン・アーチュレッタと好勝負を繰り広げるも判定で敗れた。
24年3月、佐藤将光と、界の舞台を知る実力者同士のハイレベルな攻防を展開し判定勝利で再起。9月、朝倉海が返上した王座をかけ、激闘派キム・スーチョルを相手に1Rスタンドパンチ連打によるTKO勝利で王座戴冠。ベテランの元谷を挑戦者として迎え撃つ今回、再びフィニッシュ勝利で返り討ちにし、1度も防衛されたことのないRIZINバンタム級王座の初防衛を成し遂げるか。
元谷は、2015年末の旗揚げからRIZINに参戦し、国内外の名だたる強豪と名勝負を繰り広げてきた歴戦の勇士。18年10月、DEEP二階級制覇を達成するとその大晦日ジャスティン・スコッギンスに一本勝ちで5連勝。19年7月、扇久保博正との死闘に僅差で敗れると大晦日にはBellatorとの対抗戦でパッチー・ミックスのフロントチョークに沈んだ。
21年6月のGP1回戦では岡田遼を終始打撃で圧倒するも2回戦では瀧澤謙太にTKO負けでGP敗退。22年は3連勝ののち大晦日にホジェリオ・ボントリンにTKO勝利を収め5連勝。しかし23年5月、朝倉海との待望の一戦で無念のKO負けを喫した。大晦日にはヴィンス・モラレスと激闘の末に判定負け。
24年5月、再起戦のDEEPで、負傷欠場の福田龍彌の代打で参戦した平松翔にダウンを奪われながらも一本勝ちで復活を遂げると、9月には太田忍を3Rリアネイキッドチョークで再び返り討ちにした。
大晦日の次期挑戦者決定戦では18歳でプロ7戦無敗と躍進中の秋元強真を相手に終始主導権を握る完勝で、ベルト挑戦の切符を掴んでいる。無念のタップアウトから4年3カ月越しに井上直樹へのリベンジを達成し、王座を奪取できるか。
1R、ともにオーソドックス構え。スイッチする元谷を追って右跳びヒザ。左ジャブを刺す井上。サークリングする元谷をコーナーに詰めるとジャブ、ワンツー。ブロッキングの元谷は頭から右の飛び込み。かわす井上は左ジャブ。
元谷はニータップでテイクダウン。井上のスクランブルの立ち上がりにアームインギロチンで足をかけると絞る! ニンジャチョークも狙う元谷に、仰向けになった井上は前戦のように足を抱えてスイープして立ち上がりゴング。
2R、先に圧力をかける井上。ガードする元谷に真っ直ぐのジャブは井上。ニータップで押し戻す元谷を切る井上。元谷は左右からダブルレッグへ。回って切った井上はコーナーに詰めて4連打。元谷は左目頭から出血。
スイッチして右カーフを2度当てる元谷に、井上はジャブ、詰めてダブルレッグの元谷に、ロープ最下段から両げを出てスプロールする井上は足を戻すと、ボディロックから投げは元谷。これを残して右で差してコーナーに押し込みヒザは井上。
体を入れ替える元谷を再び入れ替えてコーネーに押し込みヒザを着く井上。ゴング。井上も左目を腫らす。
3R、圧力をかける元谷はニータップからテイクダウン。スクランブルする井上の首に手を回すが、腰をずらして立つ井上、そこをすぐ追ってボディロックテイクダウンは元谷! サイドから左脇に頭を突っ込みパスを狙う元谷に、井上はラバーガード狙いも汗で滑る。
元谷はニアマウントから肩固めを狙うが、立ち上がりの井上にバック狙いの元谷を落とした井上が逆にバック狙い。そこでスイッチで正対した元谷が上に! すぐに立ち上がろうとした中腰の井上に右足をかけて右を連打する元谷のままゴング。
打撃も組み技も拮抗していた両者。前半の打撃は精緻なジャブを当てた井上、序盤をディフェンスした元谷は、中盤に井上の右目を腫らさせてからは組みの際で先行し、パウンドしたが……判定は2-1で井上が初防衛に成功。
RIZINバンタム級史上初の防衛に成功した井上は、「しょっぱい試合をしてすみません。右目が見えなくなり、元谷選手のパンチをもらって失速してしまいました。しっかり王者としてKO・一本できるように頑張ります」と語った。