▼第5試合 59kg契約 5分3R
〇前田吉朗(パンクラス大阪稲垣組/ENCOUNTER)58.65kg
[3R 2分52秒 リアネイキドチョーク]
×横内三旺(Four Rhombus)59.0kg
前田は元PANCRASE&DEEP二冠王者。00年の船木誠勝vs.ヒクソン・グレイシー戦に触発され、P‘sLAB大阪に一般会員として入会。03年2月のプロデビュー以来、強豪相手に破竹の12連勝。05年5月のPRIDE武士道ではチャールズ・ベネットに自身初のKO負けを喫した。06年、PANCRASE初代フェザー級王者決定トーナメントを制し王座戴冠。08年ミゲール・トーレスのWEC世界バンタム級王座に挑戦し敗れるも、同級世界最強と謳われた王者との互角の激闘が大きな反響を呼び年間ベストバウトと称された。12年2月、大塚隆史に一本勝利で第3代DEEPバンタム級王者に。大晦日、DREAM同級王者ビビアーノ・フェルナンデスとのノンタイトル戦では一本負け。
13年4月、DEEPのV2戦でDJ.taikiにKO負けで王座陥落。ドローを挟む4連敗を経て、修斗ほかで4連勝を挙げて復活後はコンスタントに試合を積む。福田龍彌、平良達郎に2連敗で迎えた21年11月、初参戦のRIZINで砂辺光久と18年ぶりに対戦し判定勝利。22年4月、MMA引退。23年3月、GLADIATORに参戦しPROGRESSフォークスタイルグラップリングルールで江木伸成に判定勝利。9月には同ルールでNavEに一本負けを喫した。MMA復帰戦となる今回、10代の甲子園覇者・横内の寝技を熟練の技術でねじ伏せるか。
横内は愛称「おにぎり君」。喧嘩っ早い性格から親に勧められ、9歳から16歳まで柔道を経験。関東から全国まで多数の大会に出場し、山梨県優勝、東日本3位、神奈川3位等の実績を持つ。16歳の時に学校を退学し、以前より好きだったMMAを始める。現在は通信制の高校に通いながら練習に没頭。アマチュアで経験を重ね、柔道ベースの組技・寝技の強さを発揮し16勝3敗1分うち6勝は一本勝利。23年、アマチュア修斗東海選手権フェザー級で優勝、DEEPフューチャーキングトーナメント2023バンタム級で準優勝している。24年大晦日のRIZIN甲子園決勝では、空手ベースの斉藤健心を1Rリアネイキッドチョークに極め、優勝を果たした。本戦初出場となる今大会で、四半世紀もの年齢差およびキャリア差のある、軽量級MMAを牽引してきたレジェンド前田吉朗を“握り”、新世代の到来をアピールできるか。
1R、ともにサウスポー構え。右跳びヒザで前に出る横内をいなして組む前田はボディロックテイクダウン。しかし横内も右で差してスイープするとスタンドに。
ともに跳びヒザから左で差して組む横内。互いにアームロック狙い。前田は左ジャブ。横内は組んで持ち上げて前に座らせようとするが、着地した前田は離れる。
右ジャブの横内。右で飛び込み首相撲も、前田はボディ打ちからボディロックから崩しも、横内の頭がロープに引っかかり前田も崩せず。
2R、前手右フックを狙う前田。横内は右スーパーマンパンチ狙い。かわす前田に、横内は左右で飛び込み。左ミドルは前田が掴むも深追いせず。腹を狙う横内。
組んで脇潜りバッククリンチの横内に、コーナーでアームロック狙いから突き放す前田。横内のバックフィストをかわして、右を入れて、横内のシングルレッグを潰してサッカーキック狙い。さらに背中を見せた横内の背中に乗り、首を狙いつつ着地してパウンド。
3R、右ジャブを突く前田。横内の左の飛び込み、跳びヒザをかわすが、組む横内は50/50からサドルに組んで外ヒールから内ヒールに切り替えも、前田も足関節に挑みつつ後ろを向いて足を抜き、横内のバックに。
半身でリアネイキドチョークを狙うと、横回転する横内についていき、両足を束ねてリアネイキドチョークを極めた。
試合後、前田は「香川が生んだ英雄。前田吉朗です。みんな、どうですか? 榊原さんは? 繁は? 佐伯さん、高松でこのような舞台を組んでくれてありがとうございました。来年もさ来年も、何年もここでできるように頑張ります。僕も頑張ります。でもスピンオフ!」と、地元での特別出場であることを語った。