▼第2試合 RIZINストロー級(53kg)5分3R
〇越智晴雄(Little Giant Gym)52.95kg
[3R 1分23秒 ギロチンチョーク]
×中務修良(NOMAD)52.85kg
越智は大学から空手を始め、ボクシング部に入部。同時にパラエストラ愛媛で総合格闘技を始める。08年2月、修斗でプロデビュー。13年から主戦場をDEEPに移す。17年9月、カンサトーのDEEPストロー級王座に挑戦し2Rフロントチョークに極め、第2代王者に輝く。9月、初参戦のRIZINでPANCRASE王者砂辺光久と日本人ストロー級最強決定戦に臨み、3R KOで王者対決に勝利。19年12月のBELLATOR JAPANでは同級世界最強と言われたジャレッド・ブルックスに判定負け。20年8月、川原波輝に2R一本負けを喫しDEEP王座陥落。
再び階級を上げ、22年DEEPフライ級GPに参戦。8月の初戦で本田良介に判定負けでGP敗退、2連敗に。12月の中村真人との再起戦(55kg契約)、続く23年5月のキム・ウジェ戦(56kg契約)を、ともにギロチンでDEEP2連勝を挙げると、12月のDEEP ストロー級暫定王者決定戦では1R佑勢乃花(上原佑介)の三角絞めに対し豪快なスラムで失神KO、暫定王座を戴冠した。24年5月の王座統一戦では1Rギロチンで川原波輝とのラバーマッチを一本勝利し統一王者に。3年4ヶ月ぶりのRIZIN参戦となる今回、地元四国で国内最強のストロー級として豪快なフィニッシュ勝利を飾りたい。
中務はいじめられっ子で不登校の少年時代に漫画「はじめの一歩」を読みボクシングを始める。高校時代はボクシング部がなくレスリング部に在籍。就職で上京した際、山本“KID”徳郁に魅了され、MMA転向を決意。アマチュアで好成績を残すと、18年Wardog Cage Fightでプロデビュー。19年7月には第2代WARDOGストロー級王者決定戦に臨み、ふじい☆ペリーに一本勝利で第2代王者に輝く。22年4月、初参戦のRIZINで階級を上げ征矢貴と対戦するもTKO負け。7月には自身の階級で砂辺光久を1R TKOし RIZIN初勝利。
23年3月のGLADIATORで初の国際戦に55kg契約で臨みフィリピンのエイドリアン・バトト・ジェマーに1Rヒールフックを極め一本勝利を挙げると続く11月、韓国のGFCにフライ級で参戦、キム・テフンを1Rわずか32秒KO。24年にはHEX Fight Seriesに参戦し、ショーン・ガウティとのフライ級王座決定戦に臨むも1R KO負けを喫した。これらの国際戦を経て9月のDEEPで再びストロー級に戻し多湖力翔に判定勝利で再起。12月の越智戦が自身の怪我で中止となり今回はRIZINでの仕切り直しの一戦に。DEEP王者相手に圧倒的勝利を挙げ国内外の軽量級へアピールしたい。
1R、サウスポー構えの中務。オーソの越智に右の外足を取ろうとする。中務は左で飛び込み。右に回らされる越智はシングルレッグからコーナー押し込み。そこにギロチンを合わせに行く中務に、首を抜く越智はボディロックで後方に回して崩すと、中務の立ち際にギロチンチョーク!
しかし、越智を抱えたままコーナーに押し付けて、それ以上、越智の上半身を反らせない中務は、ヒザを押して首を抜いてダブルレッグへ、すぐに立つ越智は蹴りからシングルレッグ、ボディロツクも四つから体を入れ替え押し込むのは中務。突き放した越智は右オーバーハンドで前に出る。
2R、ジャブで先制し、ニータップで越智を崩した中務は、越智の立ち上がりにバックに。崩してから左足をかけて4の字、おたつロックから後方にパウンド。越智に向き直りを許さない。細かいパウンド、鉄槌でゴング。
3R、サウスポー構えからニータップ狙いの中務。下がりながら右を振る越智のスピードが若干、落ちるが、越智はロープ背に右フックで片ヒザをマット着かせると、すぐさま中務の立ち際にギロチンチョーク! しっかりクローズドガードに入れて中務を上に向かせて絞りタップを奪った。
最終ラウンドに打撃を当てて一瞬の際を逃さなかった越智は「今日は近い愛媛からここ香川に来ていただきありがとうございました。キツい試合でしたが、何とか勝つことができてよかったです。こんな試合でいうのも何ですが、RIZINでストロー級を作りたく、強い選手とやってDEEPの強さを証明したいと思います」と語った。