▼第10試合 RIZINライト級(71kg)5分3R
×ルイス・グスタボ(ブラジル)70.85kg
[判定0-3]
〇野村駿太(BRAVE)70.95kg
野村はDEEPライト級王者。兄の影響で3歳から伝統派空手を習い始める。一時は空手を離れるも、高校時代には全日本空手道選手権大会5位の成績を残す。空手部に所属していた大学時代に伝統派空手出身の堀口恭司がRIZINで活躍する姿を見て衝撃を受ける。大学卒業後、空手を続けるため自衛隊に半年間所属したのち23歳よりMMAを開始。21年9月、GRACHANでプロデビュー。22年7月より主戦場をDEEPへ移すと、泉武志、小金翔、元修斗王者の川名TENCHO雄生らを相手に勝ち星を重ねる。通算4連勝で迎えた23年7月、江藤公洋に判定負けを喫した。
その後、再び2連勝を挙げ、24年9月に江藤が持つ王座の初防衛戦に挑戦。レスリングベースの江藤の組みを切り、逆に自身が得意とする打撃を効かせてフルマーク判定勝利を挙げるとDEEP王座戴冠とともにリベンジを果たした。地元の四国で初開催のRIZINでデビュー戦となる今回、ライト級王座挑戦経験者でストライカーのグスタボを相手に、伝統派空手出身ならではのスピード感とBRAVEで培ってきたレスリング力を武器に、DEEP王者として日本人ライト級屈指の実力を見せつけ、一気にRIZINライト級トップコンテンダーの座を奪い去る。
グスタボは、往年のシュートボクセスタイルを彷彿とさせるアグレッシブな突進力だけでなくグラウンドでも繊細な技術を兼ね備える。過酷な環境で幼少期を過ごし、ストリートの抗争に巻き込まれ父親を亡くしたのち地元が開放していた格闘技ジムに通い始める。数々のアマチュア大会を経て14年に18歳でプロデビュー。16年、ヴァンダレイ・シウバにポテンシャルを評価され、アンドレ・ジダ率いるEVOLUCAO THAIに移籍、着実に勝ち星を重ねる。18年8月、初参戦のRIZINで矢地祐介をKO。19年にはライト級GPに参戦。大晦日にパトリッキー・ピットブルにTKO負けを喫し、準決勝敗退の結果に。
コロナ禍を経て22年4月、矢地と再戦。約2年のブランクを感じさせない動きで圧倒し2R TKO勝利を収めると続く9月には大原樹理を1R TKOし2連勝。怪我からの復帰戦となった23年4月に武田光司に判定勝利、24年2月には堀江圭功に判定勝利を挙げ4連勝。悲願のタイトル挑戦となった9月、王者サトシの鉄槌を浴び1R TKO負けを喫した。再起戦の今回、DEEP王者野村の空手出身の打撃を自身の荒々しい打撃で呑み込み、再び頂点を目指す。
1R、ともにオーソドックス構え。低めの手の構えの野村は、グスタボの右蹴りに右の飛び込み! さらに右ストレートで飛び込み。
ワンツーで飛び込みシングルレッグからダブルで持ち上げる野村にジャンピングのギロチンチョークのグスタボ。クローズドガード入れて絞るが、ヒザを押して凌ぐ野村。ブレーク。
スタンド再開。野村の飛び込みに左フックを突くグスタボ。野村は左三日月蹴りを効かせてコーナーに押し込むがコーナー背にするグスタボは右ヒザがローブローに。再開。
中央を取るグスタボに右アッパー、左ジャブでサークリングする野村は、ワンツーで突いて出入り。グスタボはコーナーに詰めると野村は右を突いてコーナーを出る。
2R、中央を取るグスタボにダブルレッグテイクダウンの野村はパウンド! 下からグスタボは足をかけるが首のみ。かついでパスを狙う野村はハーフからヒジ打ち。グスタボに背中を着かせて細かいパウンド。さらにパス狙いからコーナーに詰めてサッカーキック! さらにパウンドで飛び込み、両足をさばいてサイドにパス。肩パンチ、ヒザ! そのままゴング。
3R、足をシャッフルした野村の右の入りに、グスタボも左を返す! コーナーに押し込む野村とバッティングか、押し込まれながらも右ヒジのグスタボ! 野村はカット。グスタボも右目上をカット。
ドクターチェック。再開。右アッパーの野村。前に出るグスタボは右から左! しかし野村も左を打ち合いの中でしっかり見ながら左ジャブ。グスタボの右から左ボディの対角線攻撃。さばく野村。再びドクターチェック。グスタボはカットが深く続行不可能。この時点までの判定に。
判定は3-0で野村が勝利。地元、四国でグスタボ越えを果たした野村は、「途中バッティングしちゃってすみません。これから僕がライト級引っ張って行きます。今治市が火事で大変なので、皆さんご支援お願いします」と語った。