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レポート

【修斗】中村優作が打威致にフルマーク判定勝ちで盟友・田中路教に「はよ帰ってこい」&新井丈戦をアピール。杉本静弥が4連続TKO勝ち

2025/11/24 18:11
 2025年11月22日(土)大阪・ゴリラホールにて『プロフェッショナル修斗公式戦 2025 Vol.10』が開催された(ツイキャスアーカイブ配信あり)。photos by SUSTAIN / SUSUMU NAGAO ▼第12試合 58kg契約 5分3R〇中村優作(TEAM FAUST)20勝10敗1分 57.8kg[判定 3-0]×打威致(有永道場TeamResolve)57.8kg レフェリー 鍋久保 雄太ジャッジ加納 学 30-27 (1R 10-9/2R 10-9/3R 10-9)安芸 佳孝30-27 (1R 10-9/2R 10-9/3R 10-9)豊島 孝尚30-27 (1R 10-9/2R 10-9/3R 10-9)  中村優作は、6年8カ月振りの修斗参戦。日本拳法で培った打撃を武器にその踏み込みの速さで日本のフライ級を席巻。2016年にはWSOF-GCフライ級の初代王者にも輝いている実力者だ。MMAでは、2023年10月のRIZINでヒロヤにスプリット判定勝ち後、24年3月にアルマン・アシモフにも判定勝ちで2連勝中の39歳。24年6月にはKNOCKOUT UNLIMITEDルールにも参戦。栗秋祥梧に敗れたが打撃で立ち合う姿を見せている。  メインの石原“夜叉坊”暉仁とは、Team Alphamale Japanとして2013年から活動。中村優作、田中路教、石原夜叉坊、西浦ウィッキー聡生で結成されていたが、2020年に解散。今回、解説として田中路教も会場に駆けつける。長年同じ道を共に歩いてきた三人が大阪の地で揃うことになる。ユニット復活の狼煙が上がるか?   その“爆弾小僧”の相手となるのが、勝利した試合は全てKO! 修斗フライ級の注目株、24歳の打威致(有永道場TeamResolve)だ。 打撃の“打”、威力の“威”致命傷の“致”から取られたリングネームに違わず、7月の広島大会では溢れる爆発力で、親川龍を1R 豪快なKOで下したばかり。海外のプロモーションからも注目されており、石原“夜叉坊”暉仁vs.宮口龍鳳(総合格闘技道場コブラ会)に並ぶ必見のカードが決定した。  1R、先に中央を取る中村に、打威致は右ローもかわす中村。中村の左インローに打威致は左フックを合わせに行くが、中村の蹴りはローブローに。  再開、打威致の右ロー、左ミドルをバックステップでかわす中村は詰めて左ジャブ。打威致は右ミドル、左ミドルを返す。  中村の左を突きながら中村の左ジャブをかわしてスピニングバックエルボーを突く打威致。かわした中村は間合いを取って左ジャブ、左ローでけん制。  詰めて右の跳び蹴りの打威致に、中村はショートのワンツーで応戦。左インローを蹴り、打威致の左の入りにカウンターでワンツーをヒット!  打威致の右ローは遠い。左ジャブの刺し合いは中村が当てる。左右に頭を振りながら組んだ打威致は左脇を差し、離れ際に互いに右はかわす。中村は左ジャブのトリプルを見せて間合いを保つ。  打威致の詰めに左ジャブを当てる中村はボディロックも、右小手の打威致が投げ、残す中村は詰めるとヒザ打ち、ケージに押し込み。体を入れ替える打威致はここでもバックヒジを見せるが、もらわない中村はバッククリンチ。打威致のキムラ狙いを潰してがぶり。ヒザを着いてドライブする打威致に中村はヒザを頭部に入れるがグラウンド状態で反則(※リプレーでは中村はヒザの状態を確認できないものの、打威致のヒザが離れた瞬間の右ヒザ)。  インターバル後、スタンド再開。左で飛び込む打威致に左を刺す中村、頭をずらした打威致は首をひっかけての右ヒザ。そこに中村はボディロックテイクダウン! 抑え込まずにそのまま決めのパウンドを垂直に落とす。  すぐに立ち上がる打威致は右前蹴りから詰めて右を突く中村に右バックヒジも当たらず、なおも詰めると中村は右を当てる。打威致のとびこみをかわす中村。打威致はケージに向けて圧をかけてダブルレッグに。尻を着かせると、中村も座ってこつこつ叩き、ケージを使って立ち上がり、ボディロックテイクダウン! トップでホーン。  2R、中村は右ロー。ワンツーを伸ばす。打威致は右ミドルも、蹴り足を掴んだ中村。そのまま離す。圧をかけた打威致は中村にケージを背負わせて左の飛び込みも、その打ち終わりに素早い左から右を打ち込む中村! さらに右を伸ばすと打威致の右が大きくなる。  いきなりの右ストレートを打ち込む中村。打威致の左前手のフック、左ハイをかわして右ロー。さらに左フックをヒット。打威致の右ローに合わせて左から右も当てる。  左を振って詰める打威致に右を当てて右に回る中村。さらにワンツーで前に。打威致のスピニングバックフィストをかわして脇を潜りバックも離れる。打威致はローシングルで飛び込みテイクダウン。金網背に座る中村はラバーガードからフットチョーク狙い。  離れる打威致は立ち上がり。中村の立ち際に左右で詰めるも、ワンツーを当てるのは中村。さらにボディロックから小外刈でテイクダウン、ハーフで上に。左のパウンド。フルガードに戻す打威致だが、頭をケージに押し込まれ、背中を見せて立ち上がり。  バックにつく中村は右足をかけてリアネイキドチョーク狙い。打威致は腕を手繰って脇を潜り防御しながら立ち上がりホーン。  3R、初めての3R突入となる打威致が先に中央に出る。そこに左フックを入れた中村に、打威致は構わず右で飛び込み。中村は続く右ハイを左に回ってかわす。  打威致の左に先に左ジャブを当てる中村は、返しの右まで降る。半身構えから右・左で入る中村。打威致は左の蹴りも、そこに左のスーパーマンパンチを突く中村。そのまま上になるが、打威致は蹴り上げて立ち上がり。  スタンドで待つ中村。打威致が前に出ると右を突き、打ち気の打威致のバックフィストをかわしてさらに追って左を突く打威致に、カウンターのダブルレッグテイクダウン!  ハーフから手首を掴んでキムラを狙う打威致だが、ヒジは抜けている。解除して立ちに行くが、そのバックについた中村がワンフック。チョーク狙いで打威致に背中を着かせると打威致は蹴り上げからシングル、ダブルレッグで尻を着かせるが、ケージ背に座りから足を引いて立ち上がり、跳び右ヒザを突く中村ががぶりから引き落とし。チョーク狙い。  正対してきた打威致の首を殺してがぶり。バック狙い。右足を手繰りにきた打威致を潰して右ヒジを落とすと、最後に打威致が両足を引き寄せて上からパウンド狙いでホーン。  判定は3-0(30-27×3)のフルマークで中村が勝利。6年8カ月ぶりの修斗で、24年3月のRIZIN神戸大会でのアルマン・アシモフ戦以来の判定勝ちを収めた中村はマイクで、「TEAM FAUST、中村です。ただいま、大阪。実は先週、右の手をやっちゃって、ちょっと右があまり使えなかったんで思った試合はできなかったんですけど、楽しんでもらえましたか? どうですか? 微妙でした?」と問いかけ、「次、きっちりKOするんで見といてください」とコメント。  続けて「あと、もとチームメイトの田中路教っていう元UFCで活躍している選手がいるんですけど、いま、もう2年くらい試合が出来てなくて、身体がちょっと悪くて、でももう1回、復活してほしいんで今日、修斗の坂本(一弘)代表にお願いして、解説来てもらって……あの『ノリピー、見てたか?(「見てたよ!」)どうやった、良かった? お前、まだまだできるやろ? 帰ってこいよ、はよ』と呼びかけ。  最後に「すみません、私事で。次、3月あたりで新井丈選手。これ、おもろいちゃうんかなと思って。お互いメリットあると思うんですよ。向こうはヒロヤに負けてるし、俺ヒロヤに勝ってるし。ほんで向こうランカーやし、俺ランキング入ってないし(笑)。だからお互いメリットあると思うんですよね。代表どうっスか」とアピール。  坂本代表から「滑ってる」と返され、「滑ってます? 絶対、新井しょう。もうめっちゃおもろなると思うんですよ。見たいですよね? RIZINじゃなくて修斗で」と問いかけ、「あとで」と返され、メインの盟友・石原夜叉坊の試合をアピールして、ケージを降りた。 ▼メインイベント 第13試合 バンタム級 5分3R×石原“夜叉坊”暉仁(Team Alpha male Japan)14勝13敗3分 60.7kg[判定 0-3] ※26-29×2, 27-28〇宮口龍鳳(総合格闘技道場コブラ会)6勝0敗 61.2kg [nextpag] TBJ杉本静弥がTKO勝ちで「修斗フライ級のベルトを確実に獲る」 ▼第10試合 フライ級 5分3R×梅筋毒一郎(同級世界6位/総合格闘技道場コブラ会)56.6kg[1R 2分18秒 TKO]※スタンドパンチ→グランドパンチ〇杉本静弥(同級世界7位/THE BLACKBELT JAPAN)56.4kg  フライ級のランカー対決、梅筋毒一郎(同級世界6位/総合格闘技道場コブラ会)vs.杉本静弥(同級世界7位/THE BLACKBELT JAPAN)。  杉本はここ3試合で3勝3KO。特筆すべきは試合時間のトータルが3分未満という驚きの秒殺劇場を見せている急成長中のファイターだ。  一方、梅筋は24年11月に宮城友一を2R KO後、怪我明けの復帰戦となりどんなファイトスタイルを見せるか。杉本が前戦に続き大阪のファンを凍りつかせるか? それともトリッキーな梅筋が猛毒を撒き散らかし息の根を止めるのか?  1R、オーソの梅筋は、サウスポー構えの杉本に右ミドルハイから入る。その蹴り足を掴んで左右は杉本。梅筋のサイドキックをかわした杉本は右ローを当て、梅筋のバックフィストをかわす。  右関節蹴りの杉本は、ワンツーの左でプレッシャーをかける。右インローの梅筋は右から右ハイもかわした杉本。梅筋の低いサイドキックをかわし、左から右で前に。3発目の左を当てると、回る梅筋に左インロー。  梅筋は左右ハイで押し戻し。左フックをかわした杉本に、梅筋は右ミドル。左ロー。チェックした杉本は右から左で前進。梅筋の右や飛び込みをかわして、梅筋の右バックフィストの入りに左ストレート! ダウンした梅筋に右ヒザからパウンドでレフェリーが間に入った。  マイクを持った杉本は「THE BLACKBELT JAPANの杉本です。大阪なんで全然、知り合いとかもいないですし、“誰、お前?”という人が多数だと思うんですけど“これから修斗フライ級のベルトを確実に獲る杉本静弥”です。名前と顔の両方を覚えてください。修斗で5戦して4勝(1分)してます。全てKO勝ちしています。自分、前回もいい勝ち方してるんで、上位とやらせていただけなくて、知名度も無いのなかと思いますけど、今日絶対勝って言いたかったことがひとつあります。  先週、フライ級のタイトルマッチを見に行きました。自分、勝てます。いつでもいいです。やらせてもらえればと思います。お待ちしております。大阪、めっちゃ最高です。これから一緒に応援してくださる方がいたらDMください」とアピール、関口祐冬に3R一本勝ちして新王者となった亮我(ゴンズジム)への挑戦をアピールした。 [nextpage] ヒカルが山本健斗デリカットにスプリット判定勝ち、IL・片山智絵が嶋屋澪に判定勝ち、中島陸が初回TKO勝ち ▼第11試合 CKC-67.5kgトーナメント 決勝戦 キックルール 3分3R延長1R×惺也(OISHI GYM) 67.3kg[判定 0-3]〇森本現暉(猛者連精華支部華一門)67.5kgレフェリー 片岡 誠人ジャッジ加納 学 28-30 (1R 9-10/2R 9-10/3R 10-10)鍋久保 雄太28-30 (1R 9-10/2R 9-10/3R 10-10)豊島 孝尚28-30 (1R 9-10/2R 9-10/3R 10-10) [nextpage] ▼第9試合 フェザー級 5分3R×山本健斗デリカット(同級世界7位/総合格闘技道場コブラ会)65.6kg[判定 1-2]〇ヒカル(柔術&MMAアカデミー G-face)65.7kgレフェリー 片岡 誠人ジャッジ加納 学 28-29 (1R 9-10/2R 10-9/3R 9-10)安芸 佳孝29-28 (1R 10-9/2R 10-9/3R 9-10)鍋久保 雄太28-29 (1R 9-10/2R 10-9/3R 9-10) [nextpage] ▼第8試合 インフィニティリーグ2025 女子スーパーアトム級 5分2R×嶋屋 澪(勝ち点1/SISU)47.7kg[判定 0-3]〇片山智絵(勝ち点1/修斗ジム大阪)49.9kgレフェリー 鍋久保 雄太ジャッジ片岡 誠人18-20(1R 9-10/2R 9-10)安芸 佳孝18-20(1R 9-10/2R 9-10)豊島 孝尚18-20(1R 9-10/2R 9-10) [nextpage] ▼第7試合 2025年度新人王決定トーナメント準決勝 フライ級 5分2R△龍城(修斗GYMS直心会)56.6kg[判定 0-0]△浅井大海(柔術&MMAアカデミー G-face)56.6kgレフェリー 鍋久保 雄太ジャッジ加納 学 19-19(1R 10-9/2R 9-10)安芸 佳孝19-19(1R 10-9/2R 9-10)片岡 誠人19-19(1R 9-10/2R 10-9)*青:浅井が優勢ポイント0-3でトーナメント決勝に進出。決勝では鈴木 尊(FourRhombus)との対戦が決定。 [nextpage] ▼第6試合 バンタム級 5分2R〇中島 陸(ゴンズジム)60.8kg[1R 4分58秒 TKO] ※グラウンドパンチ×斉藤大樹(ピロクテテス新潟)60.6kgレフェリー 片岡 誠人 [nextpage] ▼第5試合 フライ級 5分2R×三浦颯太(修斗GYM神戸)56.2kg[1R 1分36秒 フロントチョーク]〇柴山海音(柔術&MMAアカデミーG-face)56.7kgレフェリー 片岡 誠人 [nextpage] ▼第4試合 フェザー級 5分2R〇グ・ジユン(修斗ジム神戸)65.5kg[1R 3分54秒 リアネイキドチョーク]×稲葉祥真(修斗ジムASH)65.5kgレフェリー 片岡 誠人 [nextpage] ▼第3試合 新空手/Stand up提供試合 キックルール 55kg契約 3分3R〇正木翔夢(OISHI GYM)54.6kg[1R 1分07秒 TKO]×大成(Tem Free Style)55kgレフェリー 鍋久保 雄太 [nextpage] ▼第2試合 CKC-67.5kgトーナメント 一回戦② キックルール 3分3R延長1R〇森本現暉(猛者連精華支部華一門)67.5kg[3R 1分48秒 KO]×有馬伶弍(龍生塾)67.1kgレフェリー 片岡 誠人ジャッジ加納 学 1R 10-10/2R 10-8鍋久保 雄太1R 10-10/2R 10-8豊島 孝尚1R 10-10/2R 10-8 [nextpage] ▼第1試合 CKC-67.5kgトーナメント 一回戦① キックルール 3分3R延長1R〇惺也(OISHI GYM) 67.3kg[判定 3-0]×狂介(道化倶楽部) 67.4kgレフェリー 片岡 誠人ジャッジ加納 学 29-26 (1R 9-10/2R 10-8/3R 10-8)鍋久保 雄太29-26 (1R 9-10/2R 10-8/3R 10-8)豊島 孝尚30-26 (1R 10-10/2R 10-8/3R 10-8)
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