▼第9試合 フェザー級(66.0kg)5分3R
×昇侍(KIBAマーシャルアーツクラブ)
[3R 1分46秒 リアネイキドチョーク]
〇ヤン・ジヨン(韓国)
66kg契約試合。盟友・朝倉海の欠場を受けてスクランブル参戦を決めた昇侍。2022年3月の前戦『RIZIN LANDMARK vol.2』では、鈴木博昭にTKO負けを喫し、鼻骨を骨折して手術を受けてからの再起戦となる。
対するジヨンは、普段は済州島で農業を営んでいるが、ひとたびリングに上がると別人のように鋭い打撃を繰り出すことから“コリアン・プレデター”という異名を持つ。バックボーンはキックボクシングで、大韓キックボクシングで11勝1敗の戦績を誇り、Korea WAKO王者に輝いた。
サウスポーからの攻撃を得意とし、20年10月のARCでは1Rにハン・ミンヒョンに左ストレート、ハイキックを当て、倒れたところに最後は追撃を浴びせKO勝利。その実力が認められ、2021年7月より『ROAD FC』のナンバーシリーズに進出すると、直近の5月大会では3R中盤にギロチンチョークによる一本勝ちを収めている。
コールに笑顔を見せ、ハートマークを作るジヨン。昇侍は険しい表情で右手を挙げる。セコンドは朝倉海がつく。
1R、サウスポー構えのジヨン。オーソドックス構えの昇侍。詰めるジヨン。ワンツーの左を見せる。昇侍の右インローは空振り。ニータップの動きも見せる。詰める昇侍に左で押し返すジヨン。昇侍の右蹴り足を掴んでテイクダウン。ハーフから右で脇差し立ち上がる昇侍。
ジヨンの左に右を合わせに行く昇侍。近づいて組むが、左で差して押し込むジヨン。右ヒザを突くと昇侍はロープ背に凌ぐ。ジヨンのヒザがローブローに。ブレーク。
左前手を伸ばし、右ハイを当てる昇侍! すぐに左を振って押し戻すジヨンは左を返す。左回りの昇侍。ジヨンはステップして慎重に距離を取る。
2R、右ミドルを蹴る昇侍。右スーパーマンパンチも距離は遠い。ジヨンは左ミドル。昇侍の打撃にカウンターを狙う。左外足を取る昇侍。左ヒジを打ち込むジヨン。右ボディストレートを入れる昇侍は詰めてミドルの打ち合い。
さらに右ハイも、待ちのジヨンはカウンターで左ストレート。昇侍は右目尻から出血する。右ミドルを突いて前に出る昇侍。左ストレートはジヨン。しかし昇侍は右インロー”
再びの右インローにジヨンの足が流れる。昇侍は右ミドル。しかしジヨンはカウンターの左。詰めて右インローをみたび当てて、前蹴りも効かせる。蹴り足をつかんでテイクダウン狙いのジヨンだが、昇侍はコーナー背に倒れない。
右瞼から出血の昇侍にドクターチェック。3Rへ。軽やかなステップで前に出るジヨン。昇侍も頭を振りながら右前蹴り。ジヨンは右ジャブを当てて左跳びヒザから着地しながら左ストレート! ダウンした昇侍の立ち際にギロチンチョークも、これは読んでいた昇侍にがぶり。バックに回ると、スクランブルする昇侍にマウント。なおも上体を立てた昇侍のバックを奪うと、リアネイキドチョークへ!
タップせずに失神した昇侍は、気を取り戻すと思わずジヨンにシングルレッグへ。関係者が分けると、昇侍は敗北を認めた。
MMA戦績を5戦5勝としたジヨンは、「アイラブ・ジャパン。覚えてください。ヤン・ジヨン。マイ・ネクスト・ファイトはアサクラカイ」と、怪我で試合が実現しなかった、本来のバンタム級での朝倉海との対戦を望んだ。