▼第2試合 RIZINバンタム級(61.0kg)JAPANグランプリ準決勝(1)5分3R
〇朝倉 海(トライフォース赤坂)
[判定3-0]
×瀧澤謙太(フリー)
2021年6月から開幕した16人参加の「RIZINバンタム級JAPANグランプリ」の準決勝&決勝がワンデーで行われる。
朝倉海は前RIZINバンタム級王者。2020年8月にマネル・ケイプが返上した同王座を、扇久保博正と争い、1R TKO勝ちで第3代同級王者についた。2020年大晦日に、1年越しとなった堀口恭司との再戦で1R TKO負けで王座陥落。20121年6月のGP一回戦で渡部修斗を1R、パウンドでTKO。同年9月の二回戦でボンサイ柔術のアラン“ヒロ”ヤマニハを判定3-0で下し、ベスト4進出を決めていた。
会見で朝倉は、「まず、準決勝ラクな相手が来たなっていう率直な感想」と対戦相手の瀧澤謙太について語り、「このトーナメントは僕の中で優勝して当たり前だと思っているし、通過点だと思っているので、他の3人とレベルの違いをしっかり見せて必ず優勝します」と優勝宣言。
対する瀧澤は、PANCRASEで活躍後、2020年9月にRIZIN初参戦。金太郎に判定勝ちを収めると、11月大会で扇久保に判定負け。大晦日には佐々木憂流迦にも判定負けでキャリア初の2連敗を喫するが、2021年6月の大阪大会でのGP一回戦で足関十段・今成正和に空手仕込みの蹴りを多用し判定勝ち。9月の二回戦で元谷友貴に1R、左フックでダウンを奪っての連打でTKO勝ち。準決勝進出を決めている。
会見で瀧澤は、「何も持っていない僕が、富・名声・力、全てを持っている朝倉海選手から全てを奪ってやろうと思っています。瀧澤謙太の成り上がりに注目してください」と下剋上を語った。
GPリングアナウンサーは中川翔子が務める。
1R、ともにオーソドックス構え。先にじりじり詰めるのは朝倉。右に回る瀧澤は距離を取る。右ローを軽く蹴る朝倉。瀧澤も左ローをかわした朝倉は右ローを打ち返し。
左ローを当てる朝倉。右ローを返す瀧澤。追う朝倉は遠間から右ストレート、右ボディストレートを当てる。鼻血を流す瀧澤は右の蹴り。ブロッキングの朝倉は右ミドルハイ。
ブロッキングする瀧澤に、詰める朝倉は左ボディ! 瀧澤も左ミドルを返し、朝倉の詰めを右に回り、後ろ廻し蹴りを見せる。さらに瀧澤の右のバックフィストは空ぶりに。瀧澤は右の後ろ廻し蹴りも。朝倉は右カーフキック。瀧澤も右カーフを返すと右の高い蹴りも。有効打を当てたのは朝倉のラウンドに。
2R、先に詰める朝倉は右ローから。左手の前手争いから右ストレートは瀧澤! スウェイでかわそうとする朝倉だが被弾する。オーソから左前蹴りの瀧澤。朝倉は右ハイもかわす瀧澤。瀧澤は前足の蹴りを上下に突く。
右ミドルハイをブロック上に当てる瀧澤。朝倉も右すとで押し返し、フェイントからアッパーも! 瀧澤はバックフィストもかわす朝倉。丁寧に試合を進める。
左の前足の蹴りは瀧澤。右の蹴りを返す朝倉だが、瀧澤は右の後ろ蹴り! 腹に入れられた朝倉。スイッチする瀧澤は、右で飛び込み、右ミドルも当てる。右ストレート、後ろ蹴りを当てた瀧澤が戻したラウンドか。
3R、左右をスイッチする瀧澤。左のかけ蹴りも見せる。右を振る朝倉も遠い。右のカーフキックを当てる瀧澤。半身構えになり朝倉の右のパンチを肩で受ける。朝倉も右ストレートを当てると前に。ボディ狙いから上と散らし、前に。
瀧澤は下がって右回り。左から右を打つ朝倉! しかし瀧澤も左右で押し返すと、下がりながらも前足の蹴り! 互いに慎重な展開から手を下した瀧澤はカウンターを狙う。
右ボディフックの朝倉! さらにj左フック! 右ストレート、左の飛び込んでのフックをヒット! 片ヒザを落とした瀧澤だが、追うと、朝倉も左の蹴りで牽制。瀧澤は右を振って前に出るが、そこに左を当てる朝倉。笑顔で詰める瀧澤だが、顔を血で染めるのは瀧澤。
判定は3-0で朝倉が勝利。パンチの打ち合いの距離とともに、事前に明かした通り、蹴りを強化してきた朝倉が、蹴り技を得意とする瀧澤に上下にしっかり散らして有効打を当てて、1回戦を突破した。