▼第7試合 RIZINキックボクシングルール 62.0kg契約 3分3R
×皇治(TEAM ONE)
[判定0-2] ※29-30、30-30、28-30
〇YA-MAN(TARGET SHIBUYA)
皇治は、無類のタフネスと歯に衣着せぬ言動で2019年まで新生K-1の中心選手として活躍。4歳から空手、日本拳法を中学時まで取組み、空手では魚本流で全国1位、日本拳法では全国2位になっている。2018年12月にはK-1で武尊と壮絶な殴り合いを繰り広げた。2020年7月、RIZIN参戦を表明して9月に那須川天心と対戦したが判定負け。同年大晦日には五味隆典とパンチのみのスタンディングバウト特別ルールで対戦したが、判定負け。勝負をかけた今年6月の「RIZIN KICKワンナイトトーナメント」では1回戦の梅野源治戦では偶発性のバッティングによるノーコンテスト、特別措置による決勝戦で白鳥大珠に判定負けとRIZIN移籍後は勝利をあげられていなかったが、11月の沖縄大会で祖根寿麻を判定3-0に破り初白星を得た。
RISEの“キングオブストリート”ことYA-MANは14歳から高校生までの6年間、ストリートファイトに明け暮れ「1回だけ負けたことがありますが、あとは全部勝っています。もちろん全部素手です」とステゴロ経験が豊富。RISEでオープンフィンガーグローブ着用試合がスタートすると自ら名乗りをあげ、山口侑馬、北井智大にKO勝ち。11月のRISE大阪大会では中村寛とフルラウンド、バチバチの殴り合いとなる大激闘を演じて話題となった。
コールに中央でメンチを切り、首を掻っ切るポーズを見せたYA-MAN。皇治は微動だにせず、YA-MANを見つめる。
1R、ともにオーソドックス構え。静かな立ち上がりから右ローを打つYA-MAN。皇治も右カーフを返す。近い距離での互いに左右から、左ストレートを打つYA-MAN、さらに右で入るがここは皇治が右インロー!
ローブローとなり、YA-MANが悶絶。中断後、YA-MANが両手を挙げて再開。
グローブタッチ。皇治の右を合図に、一気に左右で詰めたYA-MAN! 皇治はロープを背に左のカウンターを狙う。しかし左右を振るYA-MANに皇治は頭を下げて左ボディを打つが、それがバッティングになり、またも中断。再開。
右ローの打ち合いでこかすのはYA-MAN! 右カーフを当てるYA-MAN。なおも連打もカウンターを狙う皇治。YA-MANは左ローから右左! しかし、その打ち終わりに左フック、ボディ、左ハイまで繋ぐのは皇治。
2R、互いに右ローから。近い距離で打ち合う両者。YA-MANのワツーの打ち終わりに左を狙う皇治。YA-MANも右アッパー! ロープ背にした皇治も体を入れ替えラッシュも、YA-MANの右ローに皇治は体勢が崩れる。
皇治は上下に散らして左ボディをヒット! さらに右ヒザも突くが、皇治の左にカウンターの左フックを当てたYA-MANはラッシュ! 皇治も打ち合いに応じると、YA-MANはカーフを織り交ぜる。
3R前に咆哮するYA-MANは「人生を変える!」と絶叫。声を出しながら左右を打ち込むが、皇治も右を返して右ボディ! 互いに足を止めての打ち合いも、近場で右ショートアッパーは皇治! さらに右ローも突き、ここにきて右ボディ! 手数が減ってきたYA-MANに皇治も左右から左ハイと蹴り、右ヒザまで繋ぐ。
互いに額をつけて押し込むと、YA-MANの連打、押し返す皇治も連打。3R終始、打ち合った両者はゴングに笑顔。
判定は、皇治によるバッティング、ローブローもあった打ち合いのなかで、手数を止めずアッパー、ローと上下に散らしたYA-MANが30-29、30-30、30-28の2-0で勝利。
激闘を制したYA-MANはリング上で、「RISEから来ましたYA-MANです。RIZINの皆さんはもしかしたら知らないかもしれませんが、僕は家庭環境が複雑で、底辺からここまで来ました。僕が伝えたいことはひとつ。どんな環境からでも自分次第で成り上がることが出来ます。いまキツい人たちは自分でしか切り拓けないので頑張ってください。僕は切り拓きました!」と涙を流しながら語った。