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【RIZIN】扇久保博正が朝倉海を降しGP優勝。サトシが矢地に一本勝ちで初防衛、朝倉未来が斎藤裕に405日ぶりリベンジ、五味戦後、那須川と武尊がエール

2021/12/31 12:12

▼第3試合 RIZINバンタム級(61.0kg)JAPANグランプリ準決勝(2)5分3R
〇扇久保博正(パラエストラ松戸)
[判定3-0]

×井上直樹(セラ・ロンゴ・ファイトチーム)

 2021年6月から開幕した16人参加の「RIZINバンタム級JAPANグランプリ」の準決勝&決勝がワンデーで行われる。

 扇久保は、元修斗世界フライ&バンタム級王者。2016年にUFCの登竜門「TUF」で準優勝もUFC入りならず。公式戦7連勝で、2018年7月にRIZINに初参戦。堀口恭司との5年越しリベンジマッチも判定負け。以降も6勝1敗と強豪ぶりを発揮している。

 元谷友貴、石渡伸太郎に判定勝ち後、2020年8月に朝倉海と「RIZINバンタム級王座決定戦」で対戦も、1R、サッカーキックでTKO負け。同年11月に瀧澤謙太にダウンを奪う判定勝ちで再起を飾ると、2021年6月のGP一回戦で春日井“寒天”たけしとの再戦を右拳を傷めながらも判定勝ち。同年9月のGP2回戦で大塚隆史にも判定3-0で勝利。準決勝進出を決めていた。

 会見で扇久保は「僕はあの時から、心の底から幸せだと思ったことはありません。5年前、僕はUFCの切符をつかみかけました。でもその夢の切符をつかんだのは当時19歳の彼(井上)でした。このトーナメントが始まってから、僕は井上選手のことしか見えていません。必ず勝ちます。そしてこの4人の中で最後に笑っているのは僕です」と、UFCに出場した井上とどっちの実力が上なのかを証明すると語っている。

 対する井上は、元UFCファイター。UFCで1勝1敗もUFCフライ級戦線縮小の余波を受け、日本に主戦場を移すとDEEPを経て、2020年2月にRIZIN初参戦。トレント・ガーダムに判定勝ち後、渡部修斗、 元谷友貴を相手にいずれもリアネイキドチョークで1R 一本勝ち。2021年6月のGP一回戦で石渡伸太郎を右フックでダウンを奪ってのサッカーキックで1R TKOに下すと、同年9月のGP2回戦で金太郎に判定勝ち。ベスト4進出を決めている。

 計量後、井上は「しっかり勝って優勝します。次がないので次の時代を作っていかないといけないので、絶対に優勝して見せたいと思います」と新世代の時代を到来させると宣言した。

 1R、井上が先にコール、扇久保はコールに十字を切る。先に圧力をかけるのは井上。左ジャブ、さばく扇久保は右ロー。井上も左インローを返す。

 扇久保の左ハイをブロックする井上。井上は間合いを潰して右ストレートを狙う。真っ直ぐのジャブストレートは井上。しかし扇久保の左ローがローブローに。中断後再開。

 左の前足の蹴りを見せる井上に、右の蹴りを返す扇久保。しかし井上も左ジャブをこつこつ当て、右ストレート、さらにジャブから右カーフキック! バランスを崩す扇久保は、シングルレッグへ。そこを潰して上になるのは井上! 上から鉄槌を落とす。右で脇を差してディープハーフガードの扇久保だが、その側頭部にヒジを打つ井上。左で小手に巻きヒジを落とすが、扇久保は右にズレて立ち上がる。

 なおもダブルレッグに入る扇久保を切る井上。シングルレッグに入る扇久保を切ってバックに回る井上は両足をかけて右足を扇久保の左足にかけて回らせない。しかし、扇久保もしっかり首を守りゴング。ラウンドマストの判定ではないが、井上のラウンドに。

 2R、ジャブのダブルから前に出る井上。ワンツーで前進もそこに扇久保も左右を返す。右から左アッパーの井上。しかしすっと出入り。またもジャブを遠間から突く。扇久保の前手のフックをかわし右ヒザを当てる井上! そのままテイクダウンを奪い、サイド、マウントへ。


 ヒジを落とす井上に、回りその際で正対に成功する扇久保が上に! 下の井上はラバーガード狙いで脇下から右足を手繰る。それを潰した扇久保は右で差して片足を右に抜くとハーフへ。そこから右脇に頭を突っ込み、肩固め狙い! 


 両足を戻した井上の立ち上がりに扇久保はがぶりからバックへ! リアネイキドチョークを狙い、バックマウントからパウンドでゴング。双方キャッチのあったラウンドに。

 3R、ジャブ、ストレートを突く井上。さらに右カーフキック! 扇久保も左右フックをガード上に返す。カウンターの左フックは扇久保! 中に入って行く扇久保。ワンツーはもらうが前へ。シングルレッグから詰めて切る井上に、左右からなおもダブルレッグ! 右で差して押し込む扇久保はクラッチ、しかし切る井上に、扇久保はなおもダブルレッグ! 脇を潜りボディロックし、ついにテイクダウン! 背中を着かせると肩固め狙い。さらにバッkマウントへ移行。正対際にがぶり、さらにバックから足をかける。

 中腰から前に落とそうとする井上。しかし落とされない扇久保はバックキープ。さらに立ち上がろうとする井上のバッを奪い、シングルバックでバックのままチョークを狙い、ゴング! 扇久保は大の字になってから立ち上がり、両手を挙げた。


 判定は3-0で中盤以降、スクランブルからテイクダウンを奪い、コントロールからバックでフィニッシュを狙うなど制した扇久保が勝利! 朝倉海が待つ決勝に駒を進めた。扇久保はセコンドの岡田遼、そして鶴屋浩と熱いハグをかわした。組み技で力を使った扇久保、決勝はいかに。


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