▼第9試合 ヘビー級(120.0kg)5分3R
×シビサイ頌真(パラエストラ東京/巌流島)
[2R 2分09秒 TKO] ※鉄槌
〇関根“シュレック”秀樹(ボンサイブルテリア)
シビサイ頌真は、MMA7勝2敗。ラオスと日本のハーフで柔道&柔術がバックボーン。190cm超えの恵まれた体格を武器に、2011年にKrushでキックボクシングプロデビューを果たすと、2012年からHEATに参戦し、DEEP、ZST、GRACHAN、巌流島と様々なリングで戦ってきた。RIZINには2018年7月から参戦し、初戦は敗れたものの、その後はキム・チャンヒ、セルゲイ・シュメトフ、そして6月にはスダリオ剛と連続一本勝ちを奪っている。
関根は、山梨学院柔道部出身。卒業後、静岡県警で機動隊や暴力団担当の刑事を務め、ボンサイブルテリアジムでブラジリアン柔術を習得。2009年にMMAデビュー後、7連勝で2016年12月に『ONE Championship』に参戦。世界ヘビー級王者ブランドン・ベラとの試合に向け、43歳にして警察官という安定した職を捨て、プロ格闘家に転向した。柔術、グラップリングでも実績を残しながら、プロレスのリングでも活躍。全日本、ハードヒット、リアルジャパンといったリングでも人気を博している。2020年2月にはRIZINのリングにも上がりロッキー・マルティネスにTKO負けを喫した。今回の試合前に自身のSNSで一般的に巨人症と言われる下垂体腺腫の病と闘ってきたことを告白している。
コールにハグし、両拳を合わせたシビサイと関根。関根は遠間からシングルレッグも、切るシビサイ。クローズドガードの中に入れる関根はスイープ狙い。そこに三角絞めを合わせるシビサイだが、関根はそこは極めさせず。
関根の立ち上がりにヒザ蹴りを突くシビサイ。下になる関根は下から蹴り上げ。さらにシングルレッグから立ち上がる関根は、脇を潜りバックに回り投げを狙うが、シビサイはコーナーに頭をつけて、アームロック狙い。腕を戻す関根は、なおもスタンドバックにつき、ジャーマンスープレックス! そのままにならず際で上を取る関根は声を挙げて鉄槌を突く。
2R、「よし来い!」と叫び、得意の右を突く関根。さらに足を手繰りに行くが、切るシビサイ。そこで立ち上がる関根は声を出して右を振るも大振りに。それをかわして前に出るシビサイは首相撲へ。
ここで右で脇を差して、左で腕を巻き込んで、支え釣り込み足気味に投げて際で上になったのは関根! サイドから鉄槌を連打するとシビサイはスタミナ切れたか動けず。レフェリーが間に入った。
左目を大きく腫らし劇的な勝利を飾った関根は、試合後、リング上で「BELLWWOD FIGHT TEAMのシュレックだよ。勝って言いたかったことは3つある。ひとつはUWF、プロレス、最強! 2つ目は大晦日も明日も働いている警察官、最強! あと30代、40代、50代、60代も、まだまだ平成生まれに負けないね。昭和生まれ最強! 俺みたいなね、アラフィフのオヤジでも日本最強(相手)にね、諦めなきゃ、根性あれば勝てるんだよ。病気や困難があっても、諦めずに生きてればいいことあるから。何か悩みがあったら俺に言ってきてや!」と、魂のマイクを語った。