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2021年10月24日(日)、神奈川・ぴあアリーナMMにて『Yogibo presents RIZIN.31』が開催された。
▼第11試合 RIZINフェザー級タイトルマッチ 5分3R
×斎藤 裕(パラエストラ小岩/王者)65.95kg
[2R 4分26秒 TKO] ※ドクターストップ
○牛久絢太郎(K-Clann/DEEPフェザー級王者/挑戦者)65.70kg
第10代修斗世界フェザー級王者の斎藤は、2020年8月にRIZINに初参戦し、摩嶋一整を2R、サッカーキックからのヒザ蹴りによりTKO。2020年11月に「RIZIN初代フェザー級王者決定戦」で朝倉未来に判定3-0で勝利し、初代王座に就いた。2021年3月に、修斗世界フェザー級王座を返上。6月にヴガール・ケラモフにスプリット判定で勝利している。
当初、朝倉未来に一本勝ちしたクレベル・コイケとのタイトルマッチが内定していたが、クレベルの体重が落ちず、足の負傷により出場不可能に。対戦相手選びが難航していた。斎藤は記者会見で今回の試合に自ら王座を賭けることを直訴。朝倉未来vs萩原京平の勝者も候補としてあげられていたが、早くからSNSで出場をアピールしていたのが牛久絢太郎だ。
牛久は現DEEPフェザー級王者。小学1年生から柔道を学び、高校2年生時からMMAを始めて2012年8月にプロデビュー。PANCRASE等で5連勝で2020年9月に当時のDEEP王者・弥益ドミネーター聡志に判定勝ちし、DEEPフェザー級王座を獲得。2021年2月にノンタイトル戦で、中村大介のカウンターのヒザ蹴りを受けて2R TKO負けを喫したが、2021年7月に王座を賭けての再戦で中村に判定勝ち。初防衛に成功している。戦績は22勝8敗1分。今回の王座戦に向け「ゾンビのようなスタミナで戦う」と死闘を予告している。
1R、オーソドックス構えの斎藤、サウスポー構えの牛久は左の蹴りから入る。喧嘩四つの前手争い。牛久は左インローを当てる。右の蹴り足を取って左右を振る斎藤、
斎藤の右から左フックで牛久がバランスを崩すが、すぐに。斎藤は首相撲から崩すが、スタンドバックもアームロックを狙う牛久に離れる。左ジャブが速い斎藤。牛久も左ストレート。しかし斎藤は右ミドルを突いて前に。さらに右ボディストレートも突く。
組んだ斎藤は左で差してコーナーに押し込み右ヒザもブレーク。スタンドで左をローに右を突く斎藤。さらに首相撲からヒザ蹴りとらえるが、そこに左を外からかぶせた牛久! 斎藤は腰を落とすが、下からのテイクダウン狙いに牛久はジャンピングで引き込むように三角絞め狙いに。察知した斎藤にハイガードを取る牛久。
2R、先に前に圧力をかける斎藤が前手の左フックも、牛久の左の蹴りがローブローに。中断後、再開。左を振り、左フックの牛久に、圧力をかける斎藤。右ボディ! さらに左ボディも突く。左の前蹴りを腹に突く牛久。
互いの左右から斎藤は蹴り、しかし近づきダーティーボクシングで左を突く牛久は組むが、斎藤はコーナー背に脇が固い。体を入れ替えた斎藤は左で差したところでブレーク。
開始34秒、飛び込み左の跳びヒザを当てた牛久! 頭を下げてキャッチしにいった斎藤は足を掴むが、右目まぶたから大量の出血。ドクターチェックも傷が深く、続行は出来ず。ドクターストップ。ゴングに吠えて不服を訴える斎藤。勝利に咆哮する牛久。攻勢だった斎藤だったが、1発のカットで試合は決した。
リング上でベルトを巻いた牛久は、「この試合を組んでいただいたRIZIN関係者の皆さん、何より試合を受けていただいた斎藤チャンピオンありがとうございます。今回、自分が挑戦したいと言って、周りからは“いや無理だろ”と言われましたが、自分を信じて頑張ってればいいことあるんだなと。同じ感じで悩んでいる人がいれば、どんな下馬評も自分を信じていれば覆すことができるんで、そういうみんなの力になれればと思います。これからRIZINフェザー級をどんどん盛り上げていきますので皆さん応援よろしくお願いします」と、初々しく所信表明をした。