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【RIZIN】ケイプが再戦で朝倉海をTKOし新王者に! ハム・ソヒが3度目の正直で浜崎朱加に勝利し戴冠、ライト級GPはムサエフが優勝、 RENAがリヴェンジ成功、那須川鮮烈KO勝利

2019/12/31 15:12

▼第3試合 49.0kg契約 RIZIN女子MMAルール 5分3R
〇山本美憂(48.80kg/KRAZY BEE/SPIKE22)
[判定3-0]

×アム・ザ・ロケット(47.00kg/タイ/TARNTONG GYM/PHUKET TOP TEAM)


美憂はRIZIN4連勝を記録後、2019年10月の前戦で、ROAD FC女子アトム級王者のハム・ソヒと対戦。テイクダウンを再三決めるもハムに立たれ、2RにレフェリーストップでTKO負けを喫した。


グアムのSPIKE22ではパートナーであるカイル・アグオンや長男・山本アーセンらと練習。日本では、AACCで浜崎朱加、RENA、あいも含めた女子練習、さらにプロボクシング世界3階級制覇王者の長谷川穂積や、WBO女子世界スーパーフライ級王者の吉田実代からも打撃の指導を受けてきた。


アムについて、「スピードがある選手だし野性的なので、危ない試合にはなると思うけど、焦らず自分のペースを出せるように行きたい」「真っ向から打ち合ってもいい」と意気込みを語っている。


対するアムは、ムエタイで80戦以上の戦績を誇り、2012年にWMC女子ミニフライ級王座、13年にWPMF女子ミニフライ級王座を獲得。JJIF柔術の黒帯を持ち、17年アジア選手権を始め、数々の大会で金メダルを獲得。14年8月の『FMD.2』でMMAデビューを果たし、今年3月の『DEEP JEWELS 23』に初来日。佐藤絵実を相手に1Rにリアネイキッドチョークを極めて、わずか34秒の秒殺勝利で圧倒的な差を見せつけた。


続くRIZINデビュー戦となった今年の8月大会では浜崎朱加と対戦し、敗れたものの、バックを奪ってチョークを仕掛ける場面を作り強さの片鱗を見せた。10月の『DEEP JEWELS26』ではROAD FCで3連勝中のホン・ユンハに腕十字で一本勝ちを収めている。6戦4勝の全てが一本勝ち。


アムは「美憂選手はレスリングで非常に技術が高いので、その前にKOしたい」と打撃勝負を語りながらも、大晦日の試合に向け、「MMの全体的な底上げをしました。それに、SEAゲームス(東南アジア競技大会)でタイの柔術代表チームとして出場して、3位になりました」と全局面で磨きをかけてきたという。


また、アムが一本勝ちしているローマ・ルックブンミーがタイ初のUFCファイターとして勝利を挙げていることについて、「タイのMMA選手としては、最終的にはUFCに立ちたいものです。ローマ・ルックブンミーがオクタゴンに立てるなら、自分にもその資格があると思っています」と刺激を受けていることを語った。

ブルーの髪で軽くダンスしながら赤コーナーで入場する美憂。セコンドにはアグオン、怪我を治療中のアーセンら。


1R、サウスポー構えの美憂に、オーソドックス構えのアム。遠い間合い。アムの右ローはかわす美憂。アムはオーソから軽く左ロー。さらに強めの左ローを当てる。

右ハイから組み付くアムは首相撲ヒザへ。しかし体を入れ替えた美憂はボデイロックからテイクダウン! インサイドに入れるアムはクローズドガードに。下から美憂のパウンドの際にハイガードを狙う。手首をつかむアムに、回して外して外から細かいパウンドする美憂。ブレーク。スタンド再開。右ジャブをつく美憂。圧力をかけるアムは右! さらに右ロー、右ミドルを入れてゴング。


2R、先に中央を取るアム。アムの打撃の打ち終わりに右脇を潜りテイクダウンは美憂! サイドから鉄槌を打つがその際でアムはフルガードに戻す。蹴り上げから立つアムは右ロー。


スタンドに戻る美憂。アムの右ローに左右連打で前に出る美憂! はコーナーに押し込み右で差すとクラッチ組みテイクダウン! アムはバタフライガードも美憂はアゴに頭をつけてパス狙い。足を戻すアムだが、コーナーに詰まり美憂の細かいパウンドを浴びる。頭が詰まりコーナーから出ようとするアムだが、コーナーに頭を持っていく美憂。アムは下から腕十字狙い。そこから美憂が腕を外す際でアムは立ち。ゴング。


3R、右フック、左前蹴りはアム。さらに右ミドルも。右ストレートもテイクダウンを警戒するアムは腰は入れられず。美憂はダブルレッグテイクダウン! 脇差しパスガードでサイド奪うと、脇を差したままアムの左腕をスカーフホールドアームロック! 腕を抜くアムは必死に腰を切り、フルガードに戻すが、美憂はインサイドからパウンド。上体を離しサッカーキックの際で立つアム。

アムの右の打ち終わりに首投げ・払い腰は美憂! そのままサイドを奪うと、パウンド&コントロール。ボデイにヒザも入れ、右で脇差し。残り時間を考慮し、頭つきのキムラロック狙いから腕十字へ! アムが防いだところでゴング。


判定は3-0で美憂が勝利。四方にあいさつし、アムと満面の笑顔のハグ。45歳、子供たちとリング上で勝利を喜んだ美憂は、リング上で「大晦日の忙しいなか、足を運んでいただきありがとうございます。前回の負けが悔しくて、これまでいろんな方の力をいただきました。ボクシングコーチの長谷川さん、大宮司さん、コーチのみなさん、いろんな方にお世話になりました。家族にも感謝します」と挨拶した。

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