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2026年5月10日(日)GLION ARENA KOBEにて『RIZIN.53』が10,396人の観衆を集めて開催された。本戦11試合+OPファイト4試合が行われた同大会のメインでは、ライト級でルイス・グスタボ(ブラジル)がイルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)を1R、右フックでTKOに下し、新王者に。
セミでは、判定無しの特別ルールのボクシング戦(無差別級)で平本蓮と皇治が3Rを戦った。そのほか、ライト級で宇佐美正パトリック、フェザー級で高木凌、ライアン・カファロ、バンタム級で太田忍、ダイキ・ライトイヤー、フライ級で平本丈、51.0kg契約でケイト・ロータスが勝利するなど、熱戦が行われた。
全試合後、榊原信行CEOがメディアインタビューに応じた。一問一答の全文は以下の通りだ。
悲願達成のグスタボの戴冠に敬意、平本丈に期待
──まずは大会総括からお願いします。
「GLION ARENA KOBEは本当に“戦いの神に愛されたアリーナ”なのかなと思うぐらい、前回の11月に引き続き、この半年という短いスパンでやらせていただきましたけど、大会としては本当に熱のある素晴らしい大会になったことを、ホッとしています。前回の福岡大会がファンの期待値を超えていくような結果に若干なりきらなかったことを踏まえて、この5月にこれだけの大会を選手たちが作り出してくれたことをまず御礼を言いたいと思います。いずれにしても本当にフィニッシュがあって、いろんなドラマがあって、このRIZINに今回マッチメイクをさせていただいた中で、大会の評判で言うと、4月の方がはるかに事前の熱は高かったのは事実で、その熱が高かったからこそ、5月の勢いが今ひとつなのかなという感じに、僕らも思っていたところはあったんですけど、最終的には皇治と平本蓮のカードも含めて、前回入場いただいた観客数とほぼ同じに近いような観客に入っていただくことができましたし(10,396人)、大会としてもいろんな格闘技の魅力を引き出した試合が多くて、ロモーターとしてはとても満足しています。
試合は、結果から言うと、メインのグスタボの勝利は、彼が苦節8年、9年かけてヴァンダレイ・シウバの弟子として、本来マッチアップされてた選手の怪我によって、急遽自分の若い弟子を送り出してきたのがルイス・グスタボで、矢地祐介に勝つ(※2018年8月『RIZIN.12』で2R KO勝ち)っていう形からRIZINでのキャリアが始まって、勝っても負けてもRIZINを愛して、RIZINのベルトが欲しいという彼の強い思いと、怪我もありましたし、ここまでの道程は紆余曲折、色々あったんですけど、結果ベルトを巻くというドラマを作り出したことに本当に敬意を表したいと思うし、そういう思いでやり続けてくれたことを、とても嬉しく思います。素晴らしい試合だったと思います。
本当に格闘家もそうですし、見てるファンもそうだと思いますけど、いいことがあっても、もう次の日が始まるし、次の挑戦者がグスタボの首を狙って待っているわけなんで、歩みを止めずに1回、2回、3回、4回と防衛をしていってくれるような形になればいいかなと。それに向けてまた精進してほしいなと思います。
また、平本丈の頑張りにちょっと、あそこまで頑張るかっていう。将来的にまだまだ本当に選手って技術とか含めて、トップ戦線に絡めるところに行くまでに積み重ねなくちゃいけないというか、習得しなくちゃいけないものがたくさんあると思いますけど、僕、格闘技はやってないですけど、常にこうPRIDEの時代から見ていて、技術とかフィジカルは鍛えられるけど、メンタル、戦うっていう闘争本能は生まれついてのものだなという風に思っていて、だからその一番大事なものを、平本丈が今日、試合の中で見せたことにちょっと感動しました。将来、すごく兄貴を超えてくような存在になるんじゃないかという期待も抱きました」
久保優太は平本蓮が復帰戦の相手として指名するレベルの選手じゃないけど──
──平本連選手と皇治選手の試合が一番最後に発表された試合ですが、一番話題性はあったかと思います。体重差のことなど含めて会見からの紆余曲折も含めて、どう感じてらっしゃいますか。
「結果、僕の予想通りです。とにかく、4月大会とのコントラストでタイトルマッチで推すとすると、4月の大会はタイトルマッチが2つ入っていたり、福田選手のカードが3月からスライドしてきたり、タイミング的にゴージャスになっていたと思うんですね。話題性含めて。それに5月をどのラインナップで、4月と違うエッセンスで話題を添えるかって中で、皇治・平本っていう禁断のカードを組もうということを決めましたんで、いずれにしても3分3Rっていう、それぞれボクシングを極めてるわけではない中で、RIZINスタンディングバウトという、(拳で)殴るだけのボクシングスタイルの戦いになるわけで、なかなか3分3Rの中で、これは平本も言ってましたけど、『倒されない』っていうことを目標に戦う場合──皇治は倒しに行ってたのかもしれませんけど──なかなかカウンターを取れないと思いますし、その中でも平本が倒すんじゃないかって期待感も含めてあったと思います。ワクワクドキドキさせたことに関してはいいんじゃないですかね。
結果は、多分ファンもみんなマスコミの皆さんも“まあ、こうだよね”っていう結果で、僕は逆に平本と話をした時に、彼が9月に復活するっていうことを決めた時点で、そうすると2年以上、リングに上がるっていうことのブランク、ファンの前で戦うっていうことのブランクが開くわけで、その前に5月に皇治とやるっていうことはどうだと。ある意味、総合格闘技、MMAでの完全復活に向けての一つのステップとしてやるっていうところが、平本のテーマだったと思いますし、僕らの中でもそういうチャレンジがあってもいいのかなというとこでこのカードを組みましたので、いずれにしても平本蓮の完全復活のゴリゴリの勝負論になる復活劇は、9月にお楽しみいただけたらなとそう思ってます」
──榊原CEOから見て、平本選手の復帰具合っていうのは何か感じられましたか。
「いいんじゃないですか。わかんないですけど、結局まだ総合をやるに至ることに関しては──殴る・蹴るに関してはもう十分、ベストコンディションに持ってこれる怪我の回復状態、手術明けの状態だということは聞いてたけど、やっぱりまだグランドになってからの展開において、肩の手術をしたところに一抹の不安が残るという状態だったので、このまま9月にいきなり2年何カ月ぶりの試合だったりとか、完全復活に向けてリングに上がる経験もなく行くよりは良かったんじゃないかなと思いますけど、十分9月には完全復活してくる期待を抱きましたけどね」
──9月の対戦相手に久保選手を指名しましたが、その点については?
「久保と話をしてみます。悪いカードじゃないと思いますから、お互いSNS上でもなんだかんだって言ってますから。でも“本当に久保でいいのかよ”って感じなんですけどね。平本蓮とちょっと話しますけど、まあ強いんで久保も。シェイドゥラエフには負けはしてるもののですね、結構そんな復帰戦の相手としては簡単に自分から指名するレベルの(選手じゃない)。いいのかなっていう感じはあるんですけど。でも本人がそこでいいって言うんだったら自信があるんだと思いますし、ちょっと蓮とゆっくり話したいと思いますけど、久保とも話をしますし、でも平本連にそういう意思が強くあるんであれば、実現に向けて動きたいなと思います」









