▼第14試合 K-1 WORLD GPバンタム級王座決定戦 3分3R延長1R
〇石井一成(ウォーワンチャイプロモーション)
判定3-0 ※28-26×3
×黒川瑛斗(team VASILEUS/Krushバンタム級王者)
※石井が新王座に就く。

石井はWBCムエタイ世界スーパーフライ級、WPMF世界スーパーフライ級など権威あるタイのタイトルを次々と獲得し、2022年8月からK-1にも参戦。初代K-1 WORLD GPバンタム級王者・黒田斗真と2度に亘る激闘を繰り広げるなどしたが、2023年12月にK-1との契約を一旦解除。それ以降はラジャダムナンタイトル獲得を目標に、RWSを主戦場に。スーパーフライ級からフライ級に階級を下げたが、再びスーパーフライ級に戻した6月15日の再起戦ではラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級6位リッティパンを2RでKOに仕留めた。

7月にはK-1に復帰し、K-1とムエタイの二刀流を再開。白幡裕星に延長戦で判定勝利を収めた。9月のRWSでは判定2-1で惜敗。戦績は47勝(27KO)19敗4分。
黒川は2022年5月にプロデビューすると5戦目まで負け無しだったが、2023年10月の6戦目で大久保琉唯に初黒星。2024年3月、鵜澤悠也を左ストレートでKOして再起を飾った。7月の「第9代Krushバンタム級王座決定トーナメント」準決勝では林佑哉を初回KO、決勝では白幡裕星に判定勝ちで王座に就いた。2025年3月にはフライ級王者の大夢をKOして初防衛に成功。伸びる左ストレートと大きく振り抜く右フック、思い切りのいいパンチが武器で戦績は8勝(3KO)1敗1分。

1R、サウスポーの黒川へ石井は右インローと左ロー、前後にステップを踏みながらじりじりと距離を詰めていく。黒川の左ストレートはかわすが、黒川は左ミドルで追撃。黒川が右カーフから左ストレートを狙う。石井が距離を詰めて左右フックを打つと黒川も左ストレートを返す。石井は右ミドル。ラウンド終了直前、打ち合いに行った石井が左右フックを当てた。

2R、黒川が左ストレートで前へ出る。石井は右ミドル、黒川がすぐにワンツーで前へ出る。右フックからの左ハイを放った黒川が打ち合いに行き、ロープに詰まった石井を左右の連打でダウンさせる。



立ち上がった石井へ左ヒザを突き上げ、右アッパー、左ストレート、ワンツー。石井もワンツーで打ち合いに行き、ショートの左フックでアゴを打ち抜きダウンを奪い返した。

3R、黒川が打ち合いに行き、左ストレートを当てるが石井も打ち返す。どっと沸く場内。石井も左フックで反撃し、黒川が飛びヒザに来たところで石井は左手で相手を押し、距離をとっての右フックでダウンを追加。

さらに打ち合う両者。両者のフックが激しく交差し、石井の左フックがヒット。黒川が打ち返すと石井はバックステップでかわす。そしてゴング。

判定は3-0で2度のダウンを奪った石井が勝利。リングサイドでは『ラブトランジット』のメンバーが拍手で祝福。念願であったK-1のベルトを腰に巻いた。
石井は「これを獲らないと格闘技人生終われないと思っていました。僕が20年前、魔裟斗さんに憧れて家族で見ていて、その時からK-1のベルトを獲るって決めていたので嬉しいです。黒川選手がパンチがあるのは分かっていたんですが、2Rに目にもらって見えない、ヤバいと思っていて。今週、このフックを練習していたので、それが出たので練習していて良かったと思いました。僕の勝手な心構えですが、今回は受ける側の感情でいてしまったので試合前から俺が挑戦者だと言い聞かせて、絶対に打ち合って誰が見てもK-1のチャンピオンだと認める勝ち方をしようと思っていました」と勝利者インタビューに答える。

続けて「僕はこの試合で勝っても負けても引退しようと思っていました。それはお父さん、お母さんにも告げていました。僕はもう後がなかったので、自分にプレッシャーをかけていたんですが、でもオファーを受けて練習しているうちに、やっぱり俺にはこれしかないなと思って、もう一回一番を目指して頑張ってみたいと思います。K-1王者になったからには世界最強を証明して勝ち進んでいきたいと思います。お父さん、お母さん、もうちょっと現役生活を応援してください」と、引退を考えていたが現役を続けることを決意したと語った。





