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【UFC】平良達郎の“近道をしない”選択──1月の緊急王座戦のチャンスに乗らなかった理由「一番強い自分で」=4.11『UFC 327』でタイトルマッチ

2026/03/17 13:03
 2026年4月11日(日本時間12日)、米国フロリダ州マイアミのカサヤセンターで開催される『UFC 327』で「UFC世界フライ級選手権試合」(5分5R)として王者ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)に、挑戦する同級3位の平良達郎(THE BLACKBELT JAPAN)が、自身のYouTubeチャンネルを2年3カ月ぶりに再開。日本人初の王座獲得を目指すタイトルマッチ決定までに“近道をしない”選択を行っていたことを明かした。  岡田遼トレーナーとともに試合前の充実した表情を見せた“THE BEST”平良達郎。  25年12月の前戦で当時フライ級2位のブランドン・モレノに2R TKO勝ちして、今回のタイトルマッチが決定した経緯について、「4月のタイトルマッチが決まるまでにいろいろありました」と振り返り、岡田も「華やかに見えて、この人、いろいろペイシャントしてます」と平良の忍耐強さを認めた。  12月6日の『UFC 323』にパントージャ&ヴァンとともに出場し、その王座戦の直前にモレノを一方的に下していた平良。 「モレノに勝って、その後もうタイトルマッチムードっていうか。ジョシュア・ヴァンとパントージャの勝者とできるものと思っていた」と、コメインの勝者を待っていたところにダナ・ホワイトUFC代表から、呼び出され、直に次期挑戦者の候補となったことを告げられた。  その場に同席した岡田は、「試合直後、ダナ・ホワイト代表に呼ばれて、あの時はもう確定したと思ったよね。あのTモバイルアリーナのVIPルームみたいなところでダナと握手して、“じゃあ、行こう”って(アリーナ)に見に行って。あの時、“次の挑戦者、俺なんだ、この後の勝者とケージに上がってフェイスオフするんだ”と思ったよね?」と、平良にそのときの心境を聞いた。 「緊張しました。ところが……怪我しましたよね」と、パントージャが受け身を失敗して左ヒジ脱臼による負傷TKO負けで、王座陥落。そのアクシデントを目の当たりにした平良は、予定されていたフェイスオフが無くなったことに戸惑っていた。  そして、その1週間後にマネル・ケイプが当時2位のブランドン・ロイヴァルと対戦。 「正直……“ロイバル、頑張れ”と思ってました。それはタイトルマッチ関係なく、シンプルに練習仲間のロイバルを応援していて。それで、ケイプが1Rで勝って(TKO)、ことの重大さに気づきました。“ケイプって、たぶん俺の(ランキング)上に来るよな、って」と、平良は一度は決まりかけていたタイトルマッチが揺らぐ可能性を感じていたという。  チームの岡田は、さらに新たな事実を明かす。 「1月に“スーパーショートノーティス事件”もあったわけじゃない」と、ヴァンへの挑戦者が決まらないなか、大橋ボクシングジムでの出稽古も重ねる平良に、王座戦の緊急オファーがあったことを公開した。  平良は、そのときのことを「1月残り12日とか、2週間切ってて、横浜に練習行く前で、その時に“えっ”みたいな感じ出したね。(渡航の)荷造りするのか。でもすぐ翌日アメリカに行くの? とかそんな感じで、最初は“やんない”と思いました。期間が短すぎるし、体重も125(ポンド)作れるかわからないし。現実的じゃないって思ったんですけど、兄貴が“行けんじゃね”と」と、スクランブル参戦でも勝機があると勧められたと振り返る。 「俺は“やれ”って言ったんだよね」という岡田に、平良は、「『ここで行って体重さえ作れば全然勝負できる』という意見を聞いて、色々、松根(良太代表)さん、岡田さんとかグループで会話して背中押されて“よし、次の電話で”と──約束の時間が『1時間後(に返答)』で──30分ぐらい考えてもう“やると言っちゃおう”と思ったんですけど……」と、緊急参戦でビッグチャンスを掴みに行こうとしたとき、自身に問いかけたという。 「なんかその30分の間で、本当、180°考えが変わりましたね。この急ピッチで仕上げて、というか体重作って『世界一です』みたいなのって、なんか変だな、みたいな。今までこんなにやってきたのに。(緊急参戦で)一番番強い自分でもない──っていう感じはありました。下手したらモレノ戦より弱い姿を見せちゃうんじゃないかなとかも思ったりして。それがちょっと引っかかって、『今回は流します』っていう決断でしたね」と、渇望していたチャンピオンシップのチャンスを見送ることを決めた思いを吐露する。  その決断に岡田は、「俺がさ、あの時にすごい印象的だったのが、やればやれないことはないかもしれないと。そしてやれば勝機も存分にあるよっていうのは、俺も達郎もなんとなく思っていて、そこで達郎が言ったのが、『これで仮にこのショートノーティスのタイトルマッチを受けて体重を落とせて、仮にヴァンに勝ってUFCチャンピオンになったっていうのは、インスタントすぎてちょっと僕が思い描いてたのと違うから、やっぱり(一番の自分で臨まない挑戦は)違うと思います』っていう風に言ったのがすごいなと思った。  ただ、達郎がやらないっていう決断をしたのは、もう全然それでいいんだけど、俺がすごい心配で達郎にも言ったのは、『これで仮にタイトルマッチの権利がケイプに行っちゃったり、その後アルバジ戦を控えていた堀口恭司選手に挑戦権が行っちゃったりしても、絶対後悔だけは無しだからな』っていうのは話しましたね。そこで達郎がかっこよくて──」と“近道”をせずに、王者に挑む平良の決意に感銘を受けたことが語られている。  平良は、なぜスクランブル参戦でのビッグチャンスに飛びつかなかったのか、「後悔はしないです」と語った理由とは──YouTubeの後半では、その覚悟と自信が平良の口から語られており、必見の内容だ。 「結果的に本当に一番いい形になって回ってきてくれたというか、本当もう最高の状態で今、タイトルマッチに行く」という平良。ジョシュア・ヴァンとのタイトルマッチまであと3週間強、最後の追い込みに向かう。
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