キックボクシング
レポート

【RISE】門口佳佑が2度のダウンを奪い王座奪取、緑川創とイ・ソンヒョンは熱闘ドロー、花岡竜が政所仁とのハイスピードバトルをTKOで制する、那須川龍心がプロ初のKO勝ち、第1試合からKO連発

2022/08/28 19:08

▼セミファイナル(第10試合)SuperFight! ミドル級(-70kg) 3分3R延長1R
△イ・ソンヒョン(RAON GYM/第4代RISEミドル級王者)
ドロー 延長R 判定1-0 ※10-9、10-10×2
△緑川 創(RIKIX/同級5位、元WKBA世界スーパーウェルター王者)
※本戦の判定は29-30、29-29、30-30


“コリアンモンスター“ソンヒョンは日本ではRISEで活躍、世界を股にかけて試合をするトップファイターで、戦績は66勝(16KO)9敗1分。ブアカーオ・バンチャメーク、佐藤嘉洋とも対戦経験があり、RISE三階級制覇の裕樹、シュートボクシング世界王者の鈴木博昭、HOOST CUP王者の麻原将平など国内トップファイターを次々と撃破。2019年7月には松倉信太郎と第4代RISEミドル級王座決定戦を争いベルトを奪取。同年9月にはシュートボクシングに参戦し、海人と接戦の末に判定負け。昨年11月には北アイルランドで試合を行いWKN世界ウェルター級王座を獲得している。今回は海人との試合以来、約3年ぶりの参戦。


“グリーンモンスター”緑川は2005年デビューのベテランで、新日本キックボクシング協会でミドル級王座とWKBA世界スーパーウェルター級王座を獲得。K-1 MAX世界王者アンディ・サワーにも勝利した実績を持ち、国内ミドル級最強の一角として長く君臨している。2020年7月よりRISEに参戦し、ウェルター級王者の“ブラックパンサー”ベイノアから2度ダウンを奪い強さを見せつけるも、その後は海人、憂也に連敗。2021年2月に『NO KICK NO LIFE』で高木覚清に判定勝ちすると、6月の『RISE』で宮城寛克に判定勝ち、7月の『NO KICK NO LIFE』では憂也と引き分け、8月はモトヤスックに判定勝ち、9月の『BOM』では柿沼慶にKO勝ちと34歳にして4カ月連続試合に臨み、3勝1分の戦績を収めた。


 しかし、12月のRISEで新鋭のRYOTAROにまさかのダウンを奪われて判定負け。今年は1月にプライチュンポンに勝利したが、4月のムエタイスーパーファイトで小原俊之にTKO負け。5月のNKNLではT-98と9年ぶりに再戦して勝利を収め、2023年2月11日に引退することを表明。引退するまでに「海人選手とイ・ソンヒョンと戦いたい」と希望しており、今回その願いが叶う形となった。戦績は55勝(25KO)15敗8分2無効試合。


 1R、圧を懸けて前へ出てくるソンヒョン。両者ともカーフを蹴り、ボディと顔面へのコンビネーションを繰り出す。緑川は前蹴りを蹴ってソンヒョンを突き放す。緑川は右フックのダブルを打ち込む。


 2Rも圧をかけるソンヒョンだが、緑川はカーフの蹴り合いでも負けず、右フックのダブルや左ボディを打って回り込む。ソンヒョンも右ストレート、左ボディと強打。


 3Rが始まった直後、緑川がコンビネーションで左ボディを打った直後にバッティングとなり、ソンヒョンは左目上から流血。再開後、打ち合いに行く緑川にソンヒョンも強打を返すが回転力で緑川が上回る。ソンヒョンはボディへのヒザに活路を求めるが、緑川が回転の速いパンチコンビネーション、飛びヒザ蹴りも放つ。最後は足を止めて左右フックの打ち合い。


 本戦の判定はジャッジ1名が緑川を支持したがドロー。延長戦へ突入する。2連打、3連打の緑川にソンヒョンは右カーフとヒザ蹴りで応戦。ソンヒョンのヒザが緑川のボディへ突き刺さる。序盤は回転のスピードで優っていた緑川だが、後半になるとソンヒョンのヒザに削られたかクリンチが多くなる。


 両者かなりの消耗が見えた一戦は延長戦でも決着つかず、ドローとなった。

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