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レポート

【Krush】トーナメントは中島千博がダウンを奪って本命・横山朋哉に勝つ、近藤魁成が40秒KO勝ち

2022/01/28 19:01

▼牧平圭太引退エキシビションマッチ 2分2R
―野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GPウェルター級王者)
勝敗なし
―牧平圭太(HALEO TOP TEAM/第3代Krushウェルター級王者)


 牧平は1988年12月14日、広島県出身。サウスポーから繰り出す蹴りを武器に、2009年5月からKrushで活躍。2014年4月に山本優弥とのKrushウェルター級王座決定戦に勝利し、第3代同王者に就いた。2015年7月の初代K-1スーパー・ウェルター級王座決定トーナメントでは1回戦で強豪ディラン・サルバドールを撃破。準決勝でマラット・グレゴリアンに敗れたが日本人として唯一のベスト4進出を決めた。2019年12月の加藤虎於奈戦を最後にリングから離れていたが、今回の引退を決意。生涯戦績は20勝(7KO)15敗2分。


 引退エキシビションマッチ2分2Rの相手は現K-1 WORLD GPウェルター級王者の野杁。牧平と野杁は2012年8月に対戦し、野杁が判定勝ちしている。この試合では気合いの入りすぎた牧平が、スリップした野杁の顔面を蹴ってしまい、減点1が与えられたということがあった。37戦で最も印象に残っている試合はと聞かれると、牧平はこの野杁戦をあげている。


 1R、サウスポーの牧平は右へ回り込みながら左ミドル&右ロー。野杁は“蹴ってこい”と言わんばかりの笑みを浮かべ、強い右ローを蹴っていく。容赦なく右カーフを蹴り、牧平がバランスを崩すとすかさず顔面へヒザを突き上げる野杁。


 2R、ガードを固めて前へ出る野杁は強い右ロー、潜り込んでの左ボディと全く容赦なし。牧平も左右フックから左ローとコンビネーションで応戦するが、パワーの違いは歴然。野杁が右の三日月蹴りで牧平を下がらせ、左ボディと右ロー。牧平も最後まで蹴りで応戦してエキシビションを終えた。


 牧平に全力で応えた野杁は「牧平選手、現役生活お疲れさまでした。最後の試合、エキシですけれど最後に僕を指名していただいて嬉しかったです」とのメッセージ。


 続いて牧平の引退セレモニーが行われ、かつてKrushのタイトルマッチを争った渡部太基と塚越仁志、そして妻と子供たちからの花束贈呈。


 同門の山内佑太郎(HALEO TOP TEAM)の引退セレモニーも同時に行われ、山本優弥と城戸康裕、応援団代表からの花束贈呈。


 最後に牧平と山内が揃ってリングに上がり、HALEO TOP TEAMの三崎和雄より花束が贈呈され、10カウントゴングが鳴らされた。

●牧平圭太のコメント
「世界最強の強さを肌で味わえて一生の思い出になりました。格闘技というスポーツは生きることと死ぬことを身をもって感じる激しく厳しいスポーツです。だからこそ人に感謝できる心の在り方や食べ物のありがたみを深く感じられる素晴らしいスポーツです。僕はもうひとつ素晴らしさを学びました。それが所属であるHALEO TOP TEAMでディビッド社長、三崎さん、山内さん、インストラクターで仕事に入らせていただいているヴァンゲリング・ベイの新田会長、白川さんを筆頭に強さの中にある優しさをたくさん学ばせていただきました。こんなにも学びの多い格闘技を一人でも多くの人がやり、王者を目指してくれればと願っています。この牧平、15年東京にいましたが、3月から地元である広島県福山市、自然が溢れる街で子供たちと大人たちまで笑顔と運動をつなぐキックボクシングとパーソナルトレーニングのジムをやります。そちらの応援もどうぞよろしくお願いします。そして、格闘家の牧平圭太を今まで応援どうもありがとうございました」


●山内佑太郎のコメント

「僕は全日本キックボクシング連盟という団体で格闘技を始めてそこで2本のベルトを獲らせていただきその後Krushに主戦場が変わり、このKrushのベルトをどうしても獲りたい、絶対にベルトを巻きたいと強く思い、22年間という長い時間格闘技に携わらせていただきました。何もなかった僕が長く格闘技を続けて来れたのはどうやって勝つかを一生懸命に考えて練習してきたことと、たくさんの方が僕に携わって手助けをしてくれたからだと思っています。

 僕と牧平、そして先に引退した木村という男が全日本キックが消滅したときに所属ジムがなくなり、3人でチームでやっていこうと決意しました。当時練習場所がなかった僕たちを快く引き受けてくれたのがPODの古川会長でした。自分の所属選手のように僕たちを受け入れてくれて、毎日毎日一生懸命練習して選手としてレベルアップすることが出来ました。僕たちにとってとても大切な時間でした。そしてTANG TANG FIGHT CLUBの鈴木さん、こちらにもお世話になり本当にありがとうございました。

 その当時。格闘家の人たちともたくさん知り合えたんですけれど、その中でも選手として物凄い憧れていて雲の上の存在、ファンとして純粋にカッコよくて好きだった三崎和雄さんと出会うことができ、以来僕たちをとても気にかけてくれて時が経ち、僕たち3人をチームとして引き受けてくれました。本当にその時間は僕たちにとっても光栄すぎるくらい素敵な時間で、ハレオの素晴らしい皆さんと関わらせていただき僕たちはレベルアップすることが出来ました。いつも親身に温かい気持ちで見ていただきありがとうございました。

 僕がこんなに長く続けてこれたのはたくさんの方に携わったからです。一生懸命に頑張ってこれた山内佑太郎の根本、エネルギーの源は大切な時間と大切なお金を使って、チケットを買い毎試合毎試合会場に足を運んでくれた山内佑太郎応援団がいたからでした。みんなが喜ぶ顔を見たくて一生懸命頑張ってこれたし、もっともっとみんなが喜ぶ顔を見たいなと思ってちょっと長く続けすぎちゃいましたけれど、今日をもって引退することが出来ました。

 20221年9月20日、K-1よこはまつりという大きな舞台で城戸選手という強くて偉大な選手に引退試合を受けていただき、今日はずっと一緒にやってきた牧平と一緒のタイミングでリングを降りることができ、今日もチケットを買って足を運んでくれた山内応援団、サポートしてくれたハレオの皆さんの前で一緒に10カウントを聞けるというのは本当にファイターとして最高の終わりを迎えられたと思います。

 こんな終わりを迎えられるとは思っていなかったので本当に嬉しいし、K-1 JAPANの皆さん本当にありがとうございます。このリングで戦ってこれて本当に良かったと思います。22年間幸せな時間をいただきありがとうございました」

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