(C)RIZIN FF/ゴング格闘技
2021年6月13日(日)東京ドームで「Yogibo presents RIZIN.28」が開催された。
▼第10試合 メインイベント 66kg契約 5分3R ヒジ打ちあり
×朝倉未来(トライフォース赤坂)
[2R 1分51秒 三角絞め]
〇クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)
2020年11月の「RIZINフェザー級王座決定戦」で斎藤裕(パラエストラ小岩)に判定で敗れた未来は、斎藤との再戦を希望。大晦日の前戦では、前DEEP王者の弥益ドミネーター聡志を1R KOに下している。
一方の元KSW王者クレベルは、2020年大晦日にRIZINに初参戦。カイル・アグォンから右のオーバーハンドフックでダウンを奪った後 ダースチョークで一本勝ち。さらに、齋藤裕を苦しめた摩嶋一整を相手に2Rに三角絞めを極め、MMA3連勝を飾っている。
ブラジルと日本の国旗のハチマキを巻き、柔術衣で入場のクレベル。マルキーニョス、鈴木博昭がセコンドにつく。コールに右手を挙げる。
対する朝倉未来はシャドーを見せて、花道を登場。弟・海と堀鉄平がコーナーにつく。コールに両手を挙げる。
1R、サウスポー構えから圧力をかける朝倉。先に右ローの2発はクレベル。左前蹴りで牽制し、さらに左ローも。じりじりと詰める朝倉。右ジャブのフェイントで反応を見る。右ハイキックはクレベル。手を挙げて避ける朝倉。
クレベルの左ローに左ストレートを当てる朝倉。しかしクレベルも右ミドル、左ローを返す。右アッパー、左ストレートを打ち込む朝倉。続く左アッパーは空を切る。
かわしたクレベルは右ローをヒット。さらに右ローから右ミドルに繋ぐ。得意の前手の右フックを打つ朝倉。かわすクレベルも右は空振りも右ストレートから組みに。
首相撲から右ヒザを突いてから右腕をオーバーフックして引き込みはクレベル! 腰を抱いて腕を差し出さない朝倉は頭を胸につけると下からヒジを突くクレベル。
頭を上げて上体を立ててところに、朝倉の両手首を掴むクレベル。またもクローズドガードに組み、下から腕十字狙いも、足を掴んで頭にかけさせない朝倉はすぐに離れる。
そこに上体を立ててシングルレッグ狙いのクレベルを切る朝倉。クレベルはすぐに右ストレートで突っ込んで行く。しかしそこに下がりながら右を当てるとクレベルはバランスを崩して後退。詰める朝倉だが、クレベルは効かされてもステップを踏んで、落ち着きを取り戻す。
鋭い左インローから、左ハイで詰める朝倉。右ローを返すクレベル。さらに左ローを打つが、さおこにワンツーの左は朝倉! しかしクレベルも頭を下げながら、ガチャガチャと左を振り、右ミドルをヒット。
頭を振って近づき右ローから右ミドルハイと右のダブルの蹴りはクレベル。さらに右を振って朝倉をコーナーに詰めると四つ組みからボディロックして、リフトしテイクダウン! コーナーを使って立ち上がるとバックテイクしようとするクレベルに朝倉は正対。
その瞬間にクレベルは頭を抱えて引き込んでクローズドガードに。スイープを狙うクレベルに左のパウンドを放つ朝倉はすぐに相手の組み手を切り、立ち上がる。
右を振り前に出るクレベル。さらに右ハイ。朝倉は右サイドキック。クレベルの右ロー2発にボディ左フック。しかしすぐにクレベルは蹴りを返す。左ミドルを当てる朝倉の打ち終わりに左オーバーハンド、右の蹴りを返すクレベルは、果敢に右オーバーハンドを打ち込み、朝倉に「打って来い」と挑発する。
2R、先に前に出る朝倉。右インローのクレベル。朝倉の右前足が赤くなる。朝倉も右インロー。クレベルも右インローを返す。さらに、右ミドル、右の前蹴りのダブル。コーナーに下がる朝倉。右に出ようとするが、クレベルは左ハイで止めると、右のフェイントで朝倉の上体を立たせておいてダブルレッグへ。
ここは右手で差し上げる朝倉。右で差して、右足をかけようとするクレベル。その際で左を差し返してボディロックするクレベルは、朝倉のアゴ下に頭を入れて、右ヒザ、さらにコーナーに押し付けて左を差している朝倉の無防備な顔面に右のパンチを連打!
さらに押し付けての右ヒジ! 突き放す朝倉の左にカウンターで中に入ったクレベルは、左腕を頭後ろに巻き、ジャンピングガードで引き込み。
この際で、コーナー下のスペースが無いところにクレベルを落とした朝倉。クレベルはコーナーマットの下で朝倉をガードの中に入れると、頭が詰まりながらも右手で朝倉の左手を掴む。
朝倉の左手を後方に送り込んで、右足を朝倉の左手の前に潜らせて、一気に朝倉の首に右足をかけて左足とロック! 同時に朝倉の右手を手前に引き寄せて右足を左足ヒザ裏で組んで、一瞬のセットアップ!
さらに右手で朝倉の左足を手繰り寄せ、両足で組んだ三角を狭くさせて、朝倉の頭ではなく自身の右ひざを抱え込んで絞めると、朝倉の右手の力が抜けて失神! 朝倉は予告通りタップすることなく、マットに沈んだ。
試合後、リング上でクレベルは、「皆さん、今日、どうですか。今日、私すごい嬉しい。メインベントで。一人じゃない、家族、お父さん、お母さん。(涙を流しながら)マルキーニョス、サトシ、ミサキ、サカモト、みんなありがとう。みんな今日はYouTubeじゃない、私、ファイターだよ! 自分のおじいちゃん、コロナで亡くなった。みんな覚えてください。クレベル・コイケ!」と絶叫した。