(C)Takazawa Keisuke/GONG KAKUTOGI
2025年11月9日(日)、東京・ニューピアホールにて昼夜で開催された『PANCRASE 358』『PANCRASE 359』(U-NEXT配信)。夜の部『359』メインではフェザー級(5分3R)3位の平田直樹(トライフォース柔術アカデミー)と、5位のカリベク・アルジクル・ウルル(キルギス/Olymp Gym Bishkek)が激突した。
▼フェザー級 5分3R
×平田直樹(トライフォース柔術アカデミー)2位 8勝5敗 66.15kg ※選手名からインタビュー
[2R 3分55秒 ヒールフック]
〇カリベク・アルジクル・ウルル(キルギス/Olymp Gym Bishkek)4位 13勝1敗 65.75kg
フェザー級でRIZINのラジャブアリ・シェイドゥラエフ、ONEのアクバル・アブドゥラエフと並び、“キルギス三羽烏”の一人、ISAOをKOしたカリベク・アルジクル・ウルル(Olymp Gym Bishkek)が、同級2位の平田直樹(トライフォース柔術アカデミー)と対戦する。
PANCRASE参戦以降、遠藤来生、亀井晨佑、Ryoらを撃破し、5連勝で王座決定戦へと駆け上がった平田。しかし、24年12月のチャンピオンシップで三宅輝砂に痛恨のKO負け。さらに25年6月大会でも栁川唯人に判定で敗れ、2連敗中。
一方のウルルは、24年9月に殺傷能力の高い打撃で井村塁を75秒でKOし、衝撃のPANCRASEデビューを飾った。階級を上げて臨んだ7月大会では元王者・ISAOを右フック一撃でマットに沈め、その危険性を改めて証明してみせた。
ここで組みの実力者・平田を撃破するようなら一気にタイトル戦線に浮上してくる。今回の試合に向け、シェイドゥラエフとファイトキャンプを積んでおり、絶対の自信を持ってランキング戦に臨む。
後がない平田にとってもウルルに勝つことで、2連敗を挽回できるチャンス。勝者と敗者の明暗がくっきりと分かれるフェザー級タイトルコンテンダーバウトだ。
平田「たくさんのサポートでここまで来れました。覚悟を決めて戦うんで、応援よろしくお願いします」(※試合前インタビュー)
カリベク「皆さんこんにちは。良い試合を見せたいと思います。日本に住んでるファンの皆さんも試合
1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るカリベク。ジャブから右ロー、左の蹴りから入る。平田の右ローは空振り。ダブルレッグの平田をがぶり持ち上げたカリベクはさらに持ち上げるが着地した平田、背後からヒザ。
正対して離れた平田。カリベクは右を狙う。平田のシングルレッグをスプロールしたカリベク。バッククリンチから崩して足をかけようとするが、平田は前に落とそうとする。
平田は左差しで右は首上からクラッチして首投げ崩し、残すアリベクは金網を掴み、イエローカード・減点1。
同じ体勢から再開、右小手内股で投げたカリベクだが、クラッチを外さない平田。立ち上がり。再度小手に巻いて内股で投げたカリベクが上に。インサイドガードから細かいパウンドのカリベク。平田は頭を引き寄せてホーン。カリベクに減点があり、ジャッジ3者が9-9のイーブンに。
2R、互いにグラップリングで力を使った初回、カリベクのスタミナは? 左ジャブ。平田のダブルレッグをスプロールしたカリベク。追うカリベクにシングルレッグの平田。
左で差して押し込み。右小手のカリベク。両差しの平田はボディロックで崩し。しかし残す右小手のカリベクは柔道出身の平田に払い腰テイクダウン! バックに回る。
中腰で前に落とそうとした平田に両足フックするカリベク。ボディトライアングルには組まない。背後から鉄槌。
さらに中腰になる平田に、屈んでスロエフストレッチへ。ヒザを伸ばされないようにした平田だがつま先を捻ったアリベク。ヒールフックの形になり、ヒザが外側に曲げられ平田が「タップ、タップ!」と叫び、アリベクの左腕をタップした。
恐るべきバックコントロールからヒールを極めたカリベク。平田はセコンドの肩を借りてケージを降りた。試合後、カリベクは「皆さん、こんにちは。今日はみんなにありがとうございます。あと、応援者の中でキルギスの旗も見てますし、とても嬉しいです。今日は神さまのおかげで勝つことができました。この試合の前に、このファイトについてたくさん聞かれました。なんですけど、今日は素晴らしいファイトを見せようとしました。PANCRASEの皆様。ここで試合ができて本当に感謝をいたします」と感謝の言葉。
続けて、「三宅(輝砂)、どこにいる? 12月21日(立川大会)行こうぜ。スタンドファイトでもなんでも使っても大丈夫、私は。(試合前の)コメントの中でスタンドが多くて、グラップリングはあまりないと言われましたけど、今日のファイトは、グラップリングでもできるということを見せたかったんです。こういうグラウンドファイトでも何でもできますし、今日見せた通りにトラウマもないし、今からもうその12月21日のファイトを迎えます。(王座挑戦の)チャンスを与えてください。 本日のこの来場者様、それに日本のファンの皆様。全世界のファンの皆様、コーチ、クラブの皆さま本当にありがとうございます」と語り、立ち技を封印し、グラウンドで戦ったことを明かし、わずか1カ月後の12月大会でのフェザー級タイトルマッチをアピールした。































