▼ストロー級 5分3R
×飯野タテオ(和術慧舟會HEARTS)5位 15勝9敗1分 52.45kg
[判定3-0] ※27-30×2, 28-29
〇宮澤雄大(K-PLACE)Fighting NEXUSストロー級王者 16勝6敗 52.65kg
ストロー級では、Fighting NEXUS初代同級王者の宮澤雄大(K-PLACE)が3年ぶりにPANCRASE帰還。同級5位の飯野タテオ(和術慧舟會HEARTS)とのベテラン対決に臨む。
長年に渡り修斗軽量級を牽引してきたベテラン・飯野。25年6月ニューピアホール大会では、4年ぶりの復帰戦となったPANCRASE初陣で寺岡拓永に判定勝ち、5年半ぶりの白星をつかみ、ランキング入りを果たした。
対するは、3年ぶりのPANCRASE復帰となる宮澤。2021年王者・北方大地とのタイトルマッチ、2022年若林耕平戦での連敗後、主戦場をFighting NEXUSへ移し、木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅を下して初代ストロー級王座を獲得。25年3月には地元長野でWARDOG王者・真鍋陸との王者対決を制したが、5月の前戦『AFC37×HEAT56』ベトナム大会ではブラジルのイタロ・フレタスに1R TKO負けを喫している。
これまで異なる道を歩んできた両者が、PANCRASEのケージで相まみえる。
ONEと契約した黒澤亮平がベルトを返上するなか、1位・船田電池、2位・リトル、3位・植松洋貴、4位・髙島俊哉に続く5位・飯野とPANCRASEカムバックの宮澤の試合は、上位戦線へのサバイバルマッチとなる。
飯野「お互い作ってきたものがあると思うので
宮澤「飯野選手、最高のファイターなんで、極上の
1R、ともにオーソドックス構え。先にダブルレッグの宮澤を切る飯野。左ロー。宮澤は右を振ってダブルレッグテイクダウン、飯野の立ち際を追いダブルレッグもそこにニンジャチョークを合わせる飯野。首を抜いた宮澤。バッククリンチから正対する飯野。
左ハイ、宮澤の右をかわして右も、宮澤の右を後頭部にもらい前のめりにダウン! 宮澤はパウンドよりも組みに。そこで息を吹き返した飯野が組んでバック狙い。正対する宮澤にシングルレッグへ。右小手で立ち上がる宮澤を押し込むとボディロックテイクダウン!
ここもすぐ立つ宮澤のバックから右足をかけて腕を喉に回すが、横に落とした宮澤が上に。回ってスイッチ狙いの飯野は後転させて立ち上がり。
左ハイをヒットさせた飯野! 動きが止まった宮澤に首相撲ヒザを突いてパウンドからバックを奪いホーン。3者10-9で宮澤を支持。
2R、先に組む宮澤はバッククリンチにシングルレッグへで切り返してアンクル狙いの飯野。なおも立つ飯野。宮澤は後ろ手をコントロールして寝かそうとするが、飯野は上半身をケージに立てて座る。そのバックにから右足をかける宮澤はリアネイキドチョークへ。仰向けになって腰をずらしてシングルレッグから立った飯野。
なおもダブルレッグテイクダウンは宮澤。片ヒザ立ちの飯野をバッククリンチ。正対したところにボディロックして尻を着かせる。亀から立とうとする飯野。右ヒジを突きながら正対した飯野。かわした宮澤は腰を抱いて片足を挟んで細かいパンチでホーン。3者宮澤を支持。
3R、ヒザを狙う飯野に、宮澤はダブルレッグテイクダウン。尻を着くも脇を差し上げて体を入れ替える飯野。しかし宮澤はダブルレッグテイクダウンからシングルバック。いったん正対してハーフからトップを奪った飯野。
立つ宮澤にバッククリンチから右足をかけて引き込み、シングルバックから再びトップ。亀になる宮澤の左手首をコントロールして右足をかけて肩固め狙い、シングルバックから首を狙うが、宮澤が守りホーン。
判定3-0(30-27×2, 29-28)で先に仕掛けた宮澤が勝利。
飯野「練習して来たことを試合で実行する力はある」
飯野「(会見にて)前回、4年ぶりの復帰戦をPANCRASEでさせていただいて、無事勝利を収めることができたんですが、次、相手は誰だろうと思っていたら、すごい強敵の宮澤選手に決まって、すごく嬉しい気持ちと、恐ろしいなという気持ちを併せて持っています。頑張ります。(前回の試合は)見てくださった方は『ブランクを感じない』と言ってくださったかも知れないですけど、バックステージはもう酸欠で、もう本当にゲロゲロでした(苦笑)。ただ、また日常の練習では、あ、体が戻って来てるんだなと体感してるので、この復帰2戦目が楽しみです。HEARTSでの練習がとても活きています。彼らのおかげで、僕が強さを維持できていると思っています。試合後、自分がランクインしたことで、今後ランキングにいる誰と試合をするのかなと想像してたんですが、まさか宮澤選手というオファーをもらって震えました。ただ、僕はこういう強い選手と試合がしたくてこの競技に戻って来たんで、しっかり宮澤選手といい試合をしてPANCRASEを盛り上げたいです。
(前戦で)やっぱり準備して来たことと試合は違うなと思いました。寺岡選手はすごくいい選手で、こういう攻撃を用意して来たんだなっていうのも、本番でのひらめきもあったかと思うんですけど、自分にはそれがなくて。ただ、“練習して来たことを試合で実行する力”はあるので、今回の宮澤選手との試合でもそこを貫きたいなと思っています。前回、4年ぶりの試合だったんですけど、勝利自体からは5年以上離れていたので、勝利するっていうのは本当に全ての特効薬だなと思ってます。本当に視界がクリアになって、これから目指すべきもの、こうなっていくのかなというストーリーもなんとなく描けたりとかしてます。
僕は他団体の修斗で闘ってきて、PANCRASEの選手としては宮澤選手が先輩だしベテランだと思うんですが、今回、僕がランカーとして赤コーナーとしてNEXUSチャンピオンの宮澤選手を迎え撃つような構図になっているかと思います。すごく面白いカードを組んでくれたPANCRASE、そして見てくれるファンの皆さんに面白い試合をお見せできるよう、精一杯、いま持っている力を出して宮澤選手とぶつかりたいと思っていますので、皆さま楽しみにしていてください。
(勝利の「ジェットポーズ」の由来は?)ジェットポーズはですね、勝利して万歳、やった! って両手を挙げた時に、リングサイドにいた大沢(ケンジ)さんがカメラを構えていて『飯野、こっち向け!』って言って、(下を向いて)そのままやったのが由来ですね。で、ジェットっていうのは、僕の名前のタテオっていうのが、プロゴルファーの尾崎健夫選手と同じ文字で、彼のあだ名がジェットなので、僕もそのジェットっていう名前をもらってます。次もぜひ勝って皆さんにジェットポーズをお見せしたいんです」
宮澤「この試合の勝者が次、タイトルマッチになるように」
宮澤「約3年ぶりのPANCRASEに戻って来られてすごく嬉しいです。ワクワクした気持ちでいっぱいです。飯野選手、修斗でもキャリアがあり、とても活躍されていた、すごい最高なファイターなんで、本当に気持ちがすごく高まりました。しっかり盛り上げて勝ちたいと思います。
飯野選手の印象は、寝技を軸に、けっこう打撃とか圧をかけてきて、タックルの部分とかもありますし、とても強い選手だと思いますので、見積もりは高めに設定して今日までやって来ています。やっぱり僕が目標にして来たのは、この階級のPANCRASEのベルトだったので、常にその気持ちは変わらず、ずっと戻ってきてここで戦いたいなと思っていました。NEXUSでベルトを巻いて、ストロー級では防衛はしてないんですけど、フライ級で試合間隔を開けずに戦って来たので、そういう姿をまたPANCRASEで見せられればいいなって思ってます。(団体対抗戦のようでもあるが?)そうですね、やはりNEXUSにチャンピオンとして一戦も負けるわけにはいかないので、それが基本だと思うので、しっかり経験したことを出したいなと思ってます。
(飯野のテイクダウンやコントロールについて)寝技もそうですし、打撃もコントロールが上手な選手だなと思っています。そこに関しては僕も結構自信があるところではあるので、強いて言えばスタミナが僕の方がちょっとあるのかなと思ってます。それに自分は以前のあった粗さが減ってコントロールだったりとか、若い選手にはない、当時の僕にはなかった強さっていうのが出て来たんじゃないかなって思います。一方で最近、守りに入ってるところがあるので、そこをちょっと対策したファイトキャンプをしているので、今回、激しい試合になるんじゃないかなと思います。飯野選手もガツガツ来るので、けっこう噛み合った試合になるんじゃないかなって思ってます。いまストロー級チャンピオンが空位になっているので、この試合の勝者が次、タイトルマッチになるんじゃないかなと思っています」















