キックボクシング
レポート

【GLORY】ライトヘビー級グランプリはアベナが全試合KOで優勝。準決勝でラジャブザデがTKO勝ち、アベナが現王者カバベをKO。1回戦でラジャブザデとマスロボイエフが初回KO勝ち、ラテスクがアベナにKO負け、王者カバベが苦戦の末に勝利

2024/06/09 03:06

▼第3試合 GLORYライトヘビー級グランプリ1回戦(1) 3分3R
〇タリク・カバベ(モロッコ/GLORY世界ライトヘビー級王者)=94.4kg
判定5-0 ※29-27×2、30-26×3
×パスカル・トゥーレ(フランス/同級6位)=94.0kg
※カバベが準決勝へ進出。


 カバベは2015年スーパーコンバット・ワールドグランプリ・ヘビー級トーナメント優勝の実績を持ち、2018年6月からは『ONE』に参戦。4連勝してONEキックボクシング・ライトヘビー級王座に挑戦したが、ローマン・クリクリアにTKOで敗れた。2021年1月からはGLORYに参戦し、ヘビー級でリコ・ヴァーホーベンやアントニオ・プラチバット、ライトヘビー級でマスロボイエフといった強豪たちに4連敗を喫したが、2023年3月にダニエル・トレドにTKO勝ち。

 6月にアベナへのタイトル挑戦が決まっていたが、アベナの欠場でスクランブル出場となったモハメド・アミンをKOして暫定王座に就くと、2024年3月の王座統一戦で正規王者アベナを判定3-2の僅差で破り王座を統一した。戦績は50勝(28KO)10敗1分。

 トゥーレはフランスを主戦場にし、2021年12月にはフランスで行われたK-1ルールの-95kgトーナメントで準優勝。2023年2月の前戦では『ムエタイ・ファクトリー』で元GLORYライトヘビー級王者アルテム・ヴァキトフと対戦して判定で敗れている。GLORYには2023年9月に初参戦し、ステファン・ラテスクに判定で敗れた。2024年4月、GP出場権を懸けてモハメド・アミンと対戦し、判定3-2の大接戦を制してGP出場を決めた。戦績は20勝(7KO)6敗。


 1R、右ローと右カーフを蹴るトゥーレにカバベは距離を詰めて左右フック。トゥーレの右ローにカバベは早くもバランスを崩す。トゥーレは左右ハイキックや左ミドルも蹴っていき、カバベが左右フックで詰めてくると組みついてヒザとムエタイベースらしいスタイル。ローを蹴られないように距離を詰め、ロープを背にするトゥーレに左右フックと左右ボディで攻めまくるカバベにトゥーレはバックハンドブローとヒザで応戦。オープンスコアはカバベが10-9×3、トゥーレが10-9×2と割れた。

 2R、左足を上げてから入っていくカバベが左右フックもトゥーレの右ロー&カーフで足が流れる。それでもコーナーへ詰めて左右フックにトゥーレは組みつき、これが攻めの組ではなく逃げのクリンチと判断され、痛い減点1が宣告される。右ローをもらいながらも前に出て距離を詰め、左右フックで畳みかけるカバベにトゥーレはまたもクリンチ。カバベが左フックをヒットさせてトゥーレが下がる。

 3Rも下がりながら右ロー&右カーフを蹴り、サウスポーになって左ミドルとヒザを蹴るトゥーレ。カバベはコーナーやロープ際に追いつめての左右ボディと左右フックの連打。カバベのパワーにトゥーレは下がり続ける。トゥーレは飛びヒザを放つがそこへカバベに左フックを合わせられて転倒。カバベが左右フックで畳みかけるが、かなりの疲労感で試合を終えた。

 判定は5-0でカバベが勝利も、準決勝へ不安を残す結果となった。

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