キックボクシング
レポート

【GLORY】ライトヘビー級グランプリはアベナが全試合KOで優勝。準決勝でラジャブザデがTKO勝ち、アベナが現王者カバベをKO。1回戦でラジャブザデとマスロボイエフが初回KO勝ち、ラテスクがアベナにKO負け、王者カバベが苦戦の末に勝利

2024/06/09 03:06

▼第4試合 GLORYライトヘビー級グランプリ1回戦(2) 3分3R
〇ドネギ・アベナ(スリナム/元GLORY世界ライトヘビー級王者・同級1位)=94.7kg
KO 3R 0分59秒
×ステファン・ラテスク(ルーマニア/同級3位)=94.4kg
※アベナが準決勝へ進出。


 アベナは2015年9月にプロデビューし、2017年のA1WCCチャンピオンズリーグトーナメントで決勝まで勝ち上がった。GLORYには2018年12月から参戦し、2019年6月にはGLORY世界ライトヘビー級王座に挑戦したがタイトル奪取ならず。ここからGLORYで4連敗を喫するも2022年10月に当時ライトヘビー級3位のフェリペ・ミケレッティに判定勝ち、2023年2月にセルゲイ・マスロボイエフにTKO勝ちで王座を奪取した。しかし、6月のカバべとの初防衛戦を前に食中毒となり急遽欠場。11月にモハメド・トゥチャッシーの挑戦を退けて初防衛に成功するも、2024年3月の王座統一戦でカバベに惜敗し、王座を手放した。戦績は27勝(7KO)10敗。


 ラテスクはアマチュアボクシングで150戦以上を経験し、ジュニアキック時代にISKA世界クルーザー級王座に就き、プロではまだ無冠だが17勝(8KO)2敗の戦績を誇る。2022年12月のK-1に初来日を果たすと、マハムード・サッタリを強烈な左フックでKOして初黒星を付け、大きなインパクトを残した。2023年3月の2戦目では谷川聖哉にローキックでダウン寸前まで追い込まれるも右フックで逆転KO勝ち。7月はK-Jeeも初回KOに沈めた。GLORYには9月に初参戦を果たし、パスカル・トゥーレに判定勝ちで初陣を飾った。11月の2戦目ではイブラヒム・エル・ボウニをTKOに破っている。


 アベナはダンサーと楽団を引き連れてのド派手な入場で登場。


 1R、前に出るラテスクにアベナは鋭い右ローを蹴る。ラテスクも右カーフを返すが、アベナの右インロー、右ローに身体が傾く。アベナは右カーフも蹴る。ラテスクが前に出てくるところへローを蹴るアベナ。ラテスクもじりじりと前へ出て右カーフを蹴るが、アベナがジャブから次々と左右ローを当てていく。ラテスクの左右フックはアベナがしっかりとガードを上げてブロックし、左右ローを蹴り返す。オープンスコアは10-9×5でアベナ。


 2R、右カーフ2連打のラテスクだが、アベナの右ローに大きくグラつくラテスク。左右フックで距離を詰めていくラテスクだが、アベナはしっかりガードしてすぐにローを返し、左ボディも打つ。パンチからローを徹底させるアベナ。ラテスクも負けじと右カーフを蹴るが、ほぼ棒立ちでアベナの左右カーフ&ボディをもらってしまう。左右インロー、左右カーフ、左右ロー、蹴り下ろすローと多彩なローキックを繰り出すアベナ。最後には左右フックをまとめて印象付けた。OP志コアは10-9でアベナ。


 3R、いきなり距離を詰めたラテスクが左右フックから左ボディ。しかし、アベナは左右フックからの右ヒザとスピードのあるコンビネーションで崩したところへ、さらに右ローでラテスクは前に傾く。そこへアベナの右ハイキックをもらってしまう。スタンディングダウンとなり、カウントが数えられるが、ラテスクはロープにもたれかかって戦意喪失。業師アベナの見事なKO勝ちとなった。

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