日本人でバンタム級で唯一準決勝に進出した透暉鷹。(C)Zuffa LLC/UFC
2024年5月18日(土)および19日(日)、中国・上海のUFCパフォーマンス・インスティチュート(UFC PI)にて、前日の『ROAD TO UFC』シーズン3(エピソード1&2)に続き、2日目のエピソード3&4(U-NEXT配信)が開催された。
『ROAD TO UFC』はアジアの有望なMMA選手にUFCと契約するための道を切り開く、勝ち抜き方式のトーナメント戦として展開されており、4階級32名のMMAファイターが、5月の1回戦(2日間)から約9カ月をかけて決勝での優勝を目指して戦う。また、さらなる機会を提供する場として非トーナメント戦(ワンマッチ)も行われる。
【写真】PANCRASEライト級王者の雑賀がワンマッチで強豪キ・ウォンビンと対戦。(C)Zuffa LLC/UFC
今回の『ROAD TO UFC』シーズン3は、男子フライ級、バンタム級、フェザー級に加えて、初めて女子ストロー級のトーナメントが行われる。また非トーナメント戦4試合も組まれた。
日本からは18日の初日に、フェザー級の原口伸、安藤達也、河名マストが出場。原口と河名が準決勝進出。女子ストロー級の本野美樹は対戦相手のホアン・フェイル(中国)が116.7ポンド(52.93kg)で体重超過。試合は中止となり、本野が女子ストロー級トーナメントの準決勝に進出している。
また、2日目の19日にはバンタム級で野瀬翔平、小崎連、透暉鷹の3選手と、ワンマッチのライト級で雑賀“ヤン坊”達也が出場。透暉鷹のみが準決勝に勝ち上がっている。
FLYWEIGHT
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DongHun Choi (KR) vs Angad Bisht (IN)
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Kiru Singh Sahota (IN) vs Ruel Panales (PH) (bye)
BANTAMWEIGHT
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SooYoung You (KR) vs Daermisi Zhawupasi (CN)
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Tokitaka Nakanishi (JP) vs Jieleyisi Baergeng (CN)
FEATHERWEIGHT
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Shin Haraguchi (JP) vs Zhu Kangjie (CN)
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Masuto Kawana (JP) vs Xie Bin (CN)
WOMEN'S STRAWWEIGHT
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Feng Xiaocan (CN) vs Miki Motono (JP) (bye)
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Dong Huaxiang (CN) vs Shi Ming (CN)
5.19 Road to UFC: Shanghai Episode 4 速報
2024年5月19日(日)日本時間21時開始(U-NEXT/UFC Fight Pass 配信)
▼第5試合 バンタム級 5分3R
〇バーエゴン・ジェライスー(中国)Balgyn Jenisuly 17勝5敗 136lbs/61.69kg
[2R 4分25秒 リアネイキドチョーク]
×リー・ユンフェン(中国)Li Yunfeng 9勝5敗 136lbs/61.69kg
※カンタラージ・アガーサ(インド) kantharaj agasa 12-3-0
※一時、公式でアガーサへの変更が発表されたアガーサだが、当初のユンフェンのまま試合実施
バンタム級トーナメント一回戦。中国人ファイター対決。
中国のジェライスーは2023年もRoad to UFCに出場し、トーナメント一回戦で日本の上久保周哉と対戦。組みの強い上久保相手に簡単にはテイクダウンを許さず、ヒザで一瞬ダウンを奪う場面もあり、判定負けしたが、上久保を大いに苦しめた。その後はアブダビのUAE Warriorsや、カザフスタンのAlash Prideに出場して判定勝ちしている。バックボーンはフリースタイルレスリング。28歳で16勝5敗。
ユンフェンは25歳で9勝4敗。UFCバンタム級ランカーのソン・ヤドンらを排出した恩波ファイトクラブ出身。9勝のうち、2つのKO・5つの一本勝ちがある。
1R、オーソドックスのジェライスーに対し、サウスポーのユンフェン。ジェライスーがダブルレッグに入ったが、切ったユンフェン。ローを蹴るジェライスーに対し、左ストレートを入れるユンフェン。タックルフェイントを見せるジェライスーまたタックルで飛び込んだが、スプロールして切ったユンフェン。ジェライスーサウスポーにスイッチするとダブルレッグ。テイクダウン。下から足で三角を狙ったユンフェンだが、外したジェライスー。片足を超えてハーフで押さえ込んだ。ユンフェンの左脇に頭を差し込んで肩固めをセットしようとするジェライスーだが、残り時間わずかと見てパウンドに切り替えた。強烈な右のパウンドを打ち込み、ジェライスーが1Rを優勢なまま終えた。
2R。ジャブ、アッパーで出るユンフェン。圧を強めてきた。飛び膝を見せる。ジェライスータックル。テイクダウン成功。またハーフで枕を取って固める。ヒジ。体を起こしたジェライスー。足をサバいてパスすると背中を向けたユンフェンに両足をフックしてバックマウント。パウンドを入れるジェライスー。体を伸ばしてパウンドを入れる。ローリングしたユンフェンにジェライスーは四の字ロックに切り替える。ジェライスーリアネイキドチョーク!引手を掴んで防いでいたユンフェンだが、取り直すと完全に入り落ちた!
2R4分25秒、リアネイキドチョークでジェライスーが透暉鷹が待つ準決勝進出を決めた。
ジェライスー「いいパフォーマンスが出来て嬉しい。得意のリアネイキドチョークで勝てて良かった。作戦はたくさん動き回り、スタンスを変えてテイクダウンを奪うこと。みんなに感謝したい」