撮影/安村発
Krush.154
2023年10月21日(土)東京・後楽園ホール
▼ダブルメインイベント第2試合(第10試合)Krushフェザー級タイトルマッチ 3分3R延長1R
×森坂 陸(エスジム/王者)
判定0-2 ※29-30×2、29-29
〇篠塚辰樹(MASTER BRIDGE SOUND/挑戦者)
※篠塚が新王座に就く。森坂は初防衛に失敗。
森坂は2017年からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、ムエタイ仕込みの蹴り技とバックハンドブローなどの回転技を駆使するトリッキーなファイトスタイルで戦績は17勝(3KO)13敗2分。江川優生、椿原龍矢、軍司泰斗ら後にK-1王者となる選手たちとしのぎを削り、2020年の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」では準優勝。2022年は4戦全勝で2023年3月に玖村修平を破り第7代王座に就いた。6月のK-1では椿原龍矢に判定負け。
篠塚はボクシングでアマチュア時代にインターハイベスト8の戦績を残し、プロ転向後はA級ボクサーとして3勝(2KO)1敗の戦績。2018年2月にキックボクシングに転向し、TEAM TEPPEN所属として2018年2月にRISEでプロデビュー。2019年5月の森本”狂犬”義久戦は因縁の対決として話題となったが、延長戦の末に敗れた。2021年3月にK-1初参戦を果たし、延長戦で小澤海斗に判定2-1で勝利。2021年12月にはKrushフェザー級王座に挑戦したが、新美貴士にKOで敗れる。2023年3月の復帰戦で林勇汰をKOすると、7月には佑典もKO。今回2度目の王座挑戦へ漕ぎ着けた。戦績は10勝(8KO)3敗。
1R、篠塚のジャブに森坂は左ミドルと右ロー。篠塚は薄笑いを浮かべてジャブを打つ。ワンツー、左ボディ、右カーフも。森坂は前へ出てパンチを打つが、篠塚のワンツーを浴びる。森坂は後ろ蹴りを多用し、篠塚はジャブ。互いに右カーフを蹴り、森坂は左右ミドルも蹴るが篠塚が鋭いワンツーやヒザを合わせて来る。ならばと森坂は左インロー、変則的なハイキック、後ろ蹴りから左右フック。篠塚はノーガードになって“打って来いよ”と挑発する。
2R、篠塚の左アッパーが鋭くヒット。さらに左フック連打で畳みかける。森坂は右ハイ、右カウンターで反撃も篠塚は笑いながら左フックの連打。森坂は鼻血を吹き出す。森坂は左ハイから後ろ蹴り、篠塚はワンツーを打つ。森坂のバックハンドブローをかわすと篠塚は客席にガッツポーズ。その後のバックハンドブローはノーガードで受けて笑みを浮かべる。篠塚はロープを背負ってノーガードとなり、“打ってこい”とアゴを出す。森坂はそこへ左右フックを打つが聞かず、篠塚のワンツーを浴びる。完全に余裕の篠塚は要所で強いパンチを当てては笑みを浮かべ、ノーガードになる。
3R、森坂の蹴りにジャブ、ワンツー、ボディを返す篠塚。森坂のバックハンドブロー、バックキックをものともせず前へ出て右を打つ。森坂の左ハイがヒットしても篠塚は下がらない。矢のようなワンツーに森坂の頭が揺れ、さらに右を叩き込む篠塚。森坂はボディへのヒザ、篠塚は左ボディ。森坂はガムシャラに攻撃を繰り出し、後ろ蹴りを連発するが、篠塚はダメージを見せない。ジャブとワンツーを当てる篠塚に森坂はバックハンドブローを放つが、篠塚は顏で受けて見せる。
判定は2-0で篠塚が勝利。喜びを爆発させる篠塚に場内の応援団も盛り上がる。マイクを持った篠塚は「最高。やっとベルト獲りました。Krushのベルト獲ったらリングからぶん投げようと思ったんですけど、嬉しいんでやめます」と言い、今夜パーティーを行うことを告知した。