▼第8試合 71.0kg 5分3R ※ヒジあり
〇矢地祐介(フリー)
[判定3-0]
×川名雄生(Y&K MMA ACADEMY)
矢地は、2019年7月の朝倉未来戦の判定負け後、同年年末の「BELLATOR JAPAN」での逆転勝利で再起を果たしたかに見えたが、それからホベルト・サトシ・ソウザ、大原樹理を相手に連敗。KRAZY BEEを離れ、2021年のはじめから自身を取り巻く環境を刷新した。
ロータス世田谷代表の八隅孝平をヘッドコーチに迎え、打撃トレーナーにもついてもらい、自身の動きや技術を「第三者の目線」から見てもらうようになった、という。
川名は、北米PFLを舞台に強豪と鎬を削ると、2019年1月の国内復帰戦となる修斗で岡野裕城に判定勝ち。さらに2020年7月にはキャプテン☆アフリカを右ストレートで1R KO。プロ修斗世界ライト級王座に就いた。2020年9月にRIZINに初参戦し、武田光司と接戦の末、スプリット判定で敗れており、今回の矢地戦でRIZIN初白星を目指す。
“しゃぶしゃぶ修斗王者”とコールされる川名。矢地には“お祭り男”のコール。
1R、矢地のグローブタッチに体を引いた川名。サウスポー構えの矢地は右ジャブから左ストレ-トを見せ、川名も左を振る。頭を下げて左を振った川名はシングルレッグへ。そこから左で差してクラッチする川名は、脇腹にパンチ。矢地は上腕を顔にあてる。ブレーク。
左インローは矢地。頭を振って左ハイを打つ。ブロッキングする川名。矢地は前手を巧みに使い、ワンツーの連打で前に出るがステップバックする川名が連打で押し返し。さらに右を振ってテイクダウン! 両足で束ねてから右足を引き出すが、矢地も足を抜きコーナーで立ち上がる。矢地は右を振り前に出るがかわす川名は組みに。左で差していくと矢地はコーナー背に右で小手に巻く。
早めのブレーク。サウスポー構えから前手の右を打つ矢地。さらに前足の関節蹴りも。川名は飛び込んでの左! そのままダブルレッグに入りゴング。トータル判定ながら、1R目に試合を作ったのは川名だが……。
2R、ワンツーの左は矢地! さらに川名の左右をかわして川名の頭が下がったとことに左ハイ! 前に崩れた川名のバックに跳び乗ろうとする矢地だが、たすきにかけた手を掴んだ川名は凌いでコーナーで正対し、右をボディに突く。ブレーク。
ワンツーの右を振る川名。右の前蹴りも。矢地は左跳びヒザ! それを掴んだ川名のダブルレッグをいったん座ってコーナーで背を立てる矢地。前腕を川名の顔前に押し付ける。川名は支え釣り込み足で投げを狙うがブレークに。ジャブから詰めて右で差して押し込むのは矢地。肩パンチも。ブレークでゴング。ダウンを奪った矢地のラウンドに。
3R、右を振って前に詰める川名は左で差して押し込む。しかし右で腕を巻き込み大内刈テイクダウンは矢地! しかしバックを許さずコーナーで正対する川名。ここも総じてブレークは早い。
左ハイを狙う矢地。ここはブロックする川名がシングルレッグも、いったん腰を下ろしてから作り直す矢地はコーナー背に上腕を押し付ける。ブレーク。
左を振って前に出る川名。右で差して組む矢地はクラッチ。しかし、体を入れ替える川名がダブルレッグテイクダウン。尻で座る矢地はクラッチを足で切り、立ち上がり、川名もテイクダウントライを続ける。矢地は常にコーナー背に立ち上がり。最後は四つからヒザを突いてゴングに矢地が左手を挙げる。
全ラウンドを通しての判定は3-0でダウンを奪った矢地が勝利。丁寧な試合運びで2連敗から脱出し、2019年12月以来、1年6カ月ぶりの白星を掴んだ。
試合後、矢地はリング上で「お久しぶりです、ヤッチくんです。いや、ほんと川名選手、憧れた修斗チャオンピオンに、しっかり競り勝てたのが自信になったし、これからの光が見えたかと思います。皆さん、どうですか。体制や環境が変わって一発目、トレーナーの方たちがいて冷静にやってきたことができました。大阪なのにシブい試合だったかもしれないけど、ひたむきにやっていくのでこれからもよろしくお願いします。ライト級ビリケツだったけど、1ランク上に、国内チャンピオン、どちらでもいいので求める人と試合したいです」と語った。