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レポート

【修斗】岡田遼が“投神”倉本を完封KOで暫定世界&環太平洋の二冠達成! 女子初代王座決勝は黒部vs杉本に

2020/05/31 08:05

▼第4試合 THINKS INTERNATIONAL Presents 修斗女子初代スーパーアトム級王座決定トーナメント準決勝 5分3R
〇黒部三奈(マスタージャパン)
[3R 1分54秒 KO] ※パウンド

×大島沙緒里(AACC)

 勝ち上がった2名が修斗史上初となる女子王座決定戦に駒を進めるトーナメント準決勝。“女王”黒部はトーナメント1回戦でドイツ王者・ターニャ・アンゲラーと対戦。スロースターターと思われていた黒部だが、勢いとパワーで勝るターニャをあえて真正面から受け止め、全局面で圧倒。試合終了8秒前にパウンドをまとめKO勝利で下し、準決勝進出を決めた。

 そして、1月の後楽園ホール大会でのマイクアピールでは、「小耳にはさみましたが、2人とも素敵な旦那さんがいらっしゃる? それ以上、何を望むんだ!? 勝っても負けても私は一人で家に帰るんだ。ベルトをください」と嫉妬も絡み、何ともわかりやすくベルトを懇願している。果たして黒部は優勝して幸せを掴めるのか。

 14勝5敗とMMAキャリアでは大きく勝る黒部に対し、柔道出身の大島は9月のアマチュア修斗全日本選手権アトム級優勝からまだプロ1勝の新鋭。しかし、1月の開幕戦では緊急参戦したリバーサルジム沖縄A・P・Pの小生由紀を対相手に抜群のボディバランスで下から仕掛ける小生をトップポジションから完全制圧。最後は身動きが取れないクルスフィックスの状態から拳を落とし続けパウンドアウトしている。

 柔道の名門・東海大柔道部出身で、2014年9月の全日本ジュニア柔道体重別選手権女子44kg級で優勝(旧姓・安達)の実績を持つ大島は、AACC先輩・浜崎朱加のアドバイスも受け、番狂わせを狙う。

 大島は小生戦後、「1年前は育児に追われていました。いまは総合格闘技も出来てすごく充実しています。頑張ります」と意気込みを語っている。幼少より柔道で培った技術と勝負に徹する母親のハートの強さを黒部戦でも見せるか。AACC同士、勝ち上がれば同門対決の覚悟も出来ているという。

 1R、ともにオーソドックス構え。大島の左の蹴りを掴む黒部だが、片足でしのぐ大島。ダブルレッグに入る大島がテイクダウン。そのままサイドに。立つ黒部を崩す大島はバックに回るが、両脇差してバックに。正対する黒部。すぐに詰めてダブルレッグテイクダウンも金網で立つ黒部。大島のダブルレッグをついに切ると、身長差を活かして首相撲ヒザ蹴り! さらに脇を潜ろうとするが小手に巻く大島は正対。しかしその離れ際に左ヒジ! さらに長い左右をヒット! 一瞬アゴが上がる大島は組みに行くが、黒部が潰して上になりホーン。

 2R、大島の低いダブルレッグを切る黒部。さらにダブルレッグテイクへ。差し上げる黒部だが尻を着く。立ち上がり際にキムラを狙う大島に、シングルレッグから上になる黒部。立つ大島はダブルレッグへそこから頭を脇に出してバックへ! しかし引き込みに正対する黒部。ハーフからヒジ・鉄槌で削る黒部。足を戻してフルガードにする大島を潰して鉄槌連打は黒部! 大島は足を伸ばして何とか凌ぐ。

 3R、インターバルで座り込む大島。再開。ダブルレッグに入る大島を潰す黒部。ハーフでニーシールドの大島。しかし足を捌いてパスする黒部がマウントに! ヒジを落とす。大島はケージを蹴ってブリッジするが逃げられず。ヒジ・パウンド連打にレフェリーが間に入った。

 スロースターターながら、MMA経験に勝る黒部が最後はきっちりフィニッシュして決勝進出を決めた。

 試合後は、決勝で黒部と対戦する杉本がケージイン。「久しぶりに試合ができて楽しかったです。皆さんありがとうございました。決勝までまだ準備期間があるのでしっかり準備します。狙うはこのベルトなので絶対に負けません」と必勝宣言。

 対する黒部は、「何とかベルトまであと一個まで来ました。私は、ケージに入るときは試合に勝つか負けるかは考えません。生きるか死ぬかで入ってきています。ここで死んでもいいやと思っています。杉本さんにその覚悟はありますか?」と問いかけ。

 杉本の「あります」の返答に。「奥さん、いいんですか? ファイナルアンサー」とさらに念押しすると、杉本は「いいです」とアンサー。黒部は「分かりました、いい試合をしましょう」と納得した表情でケージを降りた。

KO 3R 1分54秒 ※グラウンドパンチ
※勝利した黒部がトーナメント決勝戦に進出。
[レフェリー]片岡誠人
[サブレフェリー]
田澤康宏 1R 10-9/2R 10-9
長瀬達郎 1R 9-10/2R 10-9
豊永 稔 1R 10-9/2R 10-9

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