RISE WORLD SERIES 2025 FINAL
2025年11月2日(日)東京・両国国技館
▼メインイベント(第13試合)RISE WORLD SERIES 2025 -61.5kg Tournament決勝 3分3R延長1R
〇中村 寛(BK GYM/第8代ライト級王者)
延長R 判定3-0 ※10-8×3
×エン・ペンジェー(中国/仏山温拿拳館)
※中村が優勝。本戦の判定は29-28、30-30、29-29。

中村は野性味あふれるファイトスタイルから、“人獣”とも称される。日本拳法仕込みのサウスポーから放たれる破壊力抜群のパンチを武器に、2021年7月には大雅からダウンを奪って判定勝ち。11月にはYA-MANに判定負けを喫したが、大激闘を演じて強烈なインパクトを残す。2022年6月の『THE MATCH 2022』ではレオナ・ペタスから番狂わせの勝利を収めた。

2023年4月に直樹を判定2-0で破りRISEライト級王座を奪取。2024年3月のK-1との対抗戦で与座優貴に負傷判定で敗れたが、6月にタリソン“Crazy Cyclone”フェレイラをKOして再起。9月にはエン・ペンジェーから延長戦で勝利をもぎ取った。2025年3月の1回戦ではチャンヒョン・リーにリベンジ、6月の準決勝ではシュートボクシング王者の笠原友希を延長戦でKOした。戦績は19勝(14KO)6敗1無効試合。

ペンジェーは39戦無敗の戦績を引っ提げて2024年9月の横浜大会に参戦し、中村寛を苦しめるも判定負けを喫し初黒星。2025年1月には常陸飛雄馬に判定で敗れたが、試合内容が評価されてトーナメント出場権を獲得。3月の1回戦ではレダ・ベラーセンに判定勝ち、6月の準決勝では常陸にリベンジして決勝へ進出した。“マジックスタイル”というトリッキーなスタイルの持ち主。戦績は41勝2敗。

1R、ペンジェーのジャブに思い切り左フックを合わせに行く中村。さらに左カーフを狙い撃ち。ペンジェーはジャブを突きながらステップで動き、右ストレート、前蹴りを放つ。

2R、ステップで動き続け、突然前へ出てくるペンジェーに中村は的を絞り切れない様子。ペンジェーは軽い打撃だがジャブ、右ストレート、顔面前蹴りを当てる。

3R、一気に詰めてくる中村にペンジェーは動きながらジャブ、ヒザ蹴り、顔面前蹴り。中村が距離を詰めてのフックはかわされる。中村が詰める、ペンジェーが当てて離れるが繰り返され、中村のフックは空を切る。終盤は中村がコーナーへ詰めて左右フックの連打。

本戦はドローとなり、延長戦へ。ペンジェーはジャブ、中村が近付いてくるとヒザ、顔面前蹴り。さらに細かくパンチも当てていく。追いかける中村だがパンチは空を切り、絶体絶命。

しかし、組んできたペンジェーのボディにヒザを突き刺し、さらに左ボディ。コーナーへ追い込んだ中村がボディの連打からそれまで空振りしていた左ハイをヒットさせ、ダウンを奪う。大歓声に包まれる場内。立ち上がったペンジェーに中村は左右フックのラッシュをかけた。判定は3-0で中村が勝利、トーナメント優勝を果たした。

中村はマイクを持つと「しょっぱい試合しましたね。それが率直な自分の感想です。でもまだまだノビシロがあると思いませんか。世界一まで根性で来たので。来年、世界のベルトを作ってもらって、ONEとかいろいろな団体の選手がRISEに来れるような存在になるので。知名度だけが先行している格闘技界を、それぞれ正解はあってもいいと思いますが、僕の正解の格闘技業界ではないので、僕は全額格闘技に突っ込んでまだまだ強くなって帰ってきます。もっと凄いメインイベントを来年、楽しみにしていてください」と語った。




