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【ONE】ディベラがプラジャンチャイにリベンジし世界王座を統一、ンサンが引退試合TKO勝ちで有終の美飾る、オルチコフがダウン応酬の末に4位ゴントーラニーに勝利、マラチエフがブルックスを絞め落とす、若松の対戦候補だったザキロフがフーに判定勝ち、ジャオスアヤイがグルザダに敗れる、磯嶋祥蔵がTKO勝ちで6連勝、5万ドル獲得

2025/10/04 09:10
【ONE】ディベラがプラジャンチャイにリベンジし世界王座を統一、ンサンが引退試合TKO勝ちで有終の美飾る、オルチコフがダウン応酬の末に4位ゴントーラニーに勝利、マラチエフがブルックスを絞め落とす、若松の対戦候補だったザキロフがフーに判定勝ち、ジャオスアヤイがグルザダに敗れる、磯嶋祥蔵がTKO勝ちで6連勝、5万ドル獲得

(C)ONE Championship

 2025年10月4日(土)タイ・バンコクのルンピニースタジアムにて『ONE Fight Night 36』(U-NEXT配信)が開催された。

▼第9試合 ONEストロー級キックボクシング世界王座統一戦 3分5R
×プラジャンチャイ・PK・センチャイ(タイ/正規王者)
[判定0-3]

〇ジョナサン・ディベラ(イタリア/カナダ/暫定王者)
※ディベラが王座統一、初防衛に成功。





 プラジャンチャイは元ラジャダムナンスタジアム認定フライ級王者、元ルンピニースタジアム認定バンタム級&スーパーバンタム級王者。ボクシングでもWBAサウスアジア・バンタム級&フェザー級王座に就いている。スピードがあり、ハイレベルなテクニシャンタイプのムエタイトップファイターの一人。



 2021年7月のONE初参戦で、いきなりサムエーに挑戦して判定勝ちでストロー級ムエタイ世界王座に就いたが、2022年5月の初防衛戦でジョセフ・ラシリにTKO負けで陥落。2023年6月にサムエーをKOして暫定王座に就くと、12月にラシリとの王座統一戦を初回KOでリベンジに成功し、王座返り咲きを果たした。



 さらに2024年6月には“人生無敗の男”ジョナサン・ディベラに挑戦し、判定勝ちでストロー級キックボクシング世界王座も奪取。2025年2月にエリス・バダ・バルボーサをKOしてムエタイ王座の防衛に成功している。戦績は340勝52敗3分。ONEでは7勝1敗。また、プロボクシングでも3戦3勝。



 ディベラは格闘家だった父に2歳から教えを受け、極真空手の黒帯を取得。アマチュアキックボクシングで20勝(17KO)無敗、アマチュアボクシング6勝無敗の戦績を収めてキックボクシングのプロに転向するとISKA北米王座やISKAインターコンチネンタル王座を獲得。GLORYにも出場した。2022年10月にONE初参戦を果たすと、いきなりONE世界ストロー級キックボクシング王座決定戦に抜擢され、ジャン・ペイメンを判定で破り新王座に就いた。



 2023年10月にはダニエル・ウイリアムスを判定で破り初防衛に成功。しかし、4月の2度目の防衛戦前にハイドレーションテストの検体を提出できず、計量が許可されなかったためプラジャンチャイとの試合は中止、王座は剥奪に。2024年6月、プラジャンチャイとの同王座決定戦で復帰したが、判定3-0で初黒星。しかし、2025年3月の日本大会でサムエーを破り、暫定世界王座に就いてプラジャンチャイとの再戦に漕ぎつけた。戦績は14勝(4KO)1敗。



 1R、ジャブを打つディベラは左ローから左インロー、プラジャンチャイが入ってくるところに左ボディ。プラジャンチャイがサウスポーになるとディベラもサウスポーに。ジャブからワンツー、左カーフのディベラ。プラジャンチャイも右ローを蹴るが、ディベラがスピードと回転力で優る。



 オーソドックスに戻ったプラジャンチャイは右ミドル、右インローを蹴るがディベラのジャブからの右カーフが速い。プラジャンチャイの右ローに右フックを合わせるディベラ。手数とヒットでディベラのラウンドか。



 2R、速いジャブを突いていくディベラにプラジャンチャイもジャブを出すが打って離れてのディベラに攻撃が届かない。プラジャンチャイは右ミドルから左右ボディ連打、オーソドックスになってのヒザ。プラジャンチャイは左右の連打や右ボディを出して距離を詰めていく。



 右ハイを蹴り合う両者。ディベラの右カーフに入り込むプラジャンチャイはヒザから左右の連打、すぐに離れて回り込むディベラは前へ出てくるプラジャンチャイに右フック、ワンツー。徐々にプラジャンチャイが距離を詰め始めた。プラジャンチャイが多く攻撃を当てた。



 3Rも前に出るプラジャンチャイにディベラは左ボディ。打ち合いで右フックの相打ち、プラジャンチャイは組み際にヒザを突き刺す。ヒザを出すプラジャンチャイにディベラは細かく連打。プラジャンチャイの右ミドルには右フックを返す。ディベラのパンチをブロックしてヒザを突き刺すプラジャンチャイ。



 組みを解除したプラジャンチャイにディベラが右フックをクリーンヒットさせ、プラジャンチャイがフラつく。すぐに挽回しようとしたプラジャンチャイだがディベラはワンツーの連打で近づけさせなかった。このラウンドはディベラか。



 4R、ディベラの左右ボディに前へ行くプラジャンチャイ。ヒザから左右連打のプラジャンチャイにディベラは下がりながらも左フックを打つ。ガードを固めてどんどん前へ出るプラジャンチャイだが、ホールディングで痛いイエローカード。再開後、ディベラは下がりながら左ミドルと左インロー。



 打ち合いに行ったプラジャンチャイが連打でディベラにロープを背負わせるが、ディベラも打ち返す。ディベラは下がって右フックを強振。前へ出るプラジャンチャイはパンチの打ち合いからヒザに行く。ディベラはすでに逃げ切り体勢か下がり続ける。ワンツーの連打で前へ出るプラジャンチャイ。

 5Rも前に出るのはプラジャンチャイで、ディベラにロープを背負わせてワンツーを打つ。ディベラは右カーフ。ディベラは右フックからコンビネーションを回転させ、左カーフを蹴る。プラジャンチャイは右ミドルを蹴るが手数が少ない。ジャブで先手をとるディベラ。プラジャンチャイが来るところにジャブ、左ストレート、右カーフを合わせる。終盤、ディベラが前へ出て攻撃の姿勢を見せて試合終了。

 判定は3-0でディベラがリベンジに成功、王座を統一した。その場に座り込み、感情を爆発させるディベラ。さらに5万ドルのボーナスも。



「言葉がないです。嬉しいです。今回は前回よりアグレッシブに行く意識でいました。プラジャンチャイはIQが高くて本当に良い選手。ONEに感謝しています。選手の人生を変えてくれる場です」と勝利者インタビューに答え、プラジャンチャイとの3度目はムエタイルールでやりたいとも話した。

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