キックボクシング
レポート

【KNOCK OUT】大沢文也が大谷翔司のナパームストレートを“不発弾”にして判定勝ち、3度目の対決は津崎善郎がクンタップから初勝利で新王者に、中島弘貴を破って暫定王者になった漁鬼が海人戦アピール、プロレスラー高橋幸光がUNLIMITEDでKO勝ち、Kihoがミネルヴァ女王に電光石火のハイキックで逆転KO勝ち、第1試合から森川侑凜と女王様BONNIEが殴り合い

2025/05/18 17:05
【KNOCK OUT】大沢文也が大谷翔司のナパームストレートを“不発弾”にして判定勝ち、3度目の対決は津崎善郎がクンタップから初勝利で新王者に、中島弘貴を破って暫定王者になった漁鬼が海人戦アピール、プロレスラー高橋幸光がUNLIMITEDでKO勝ち、Kihoがミネルヴァ女王に電光石火のハイキックで逆転KO勝ち、第1試合から森川侑凜と女王様BONNIEが殴り合い

撮影/安村発

MAROOMS presents KNOCK OUT 2025 vol.3
2025年5月18日(日)東京・後楽園ホール
※U-NEXTにてLIVE配信

▼メインイベント(第10試合)KNOCK OUT-BLACKライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R
×大谷翔司(スクランブル渋谷/王者)
判定0-3 ※29-30×2、28-30
○大沢文也(ザウルスプロモーション/挑戦者)
※大沢が新王座に就く。大谷は初防衛に失敗。


 大谷は陸上自衛隊徒手格闘部隊出身。2016年にデビューし、2020年8月にJAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王座に就いた。2023年6月はKrushに乗り込んで児玉兼慎から判定勝ちしたが、9月のKNOCK OUT-BLACKライト級王座決定戦で久井大夢に敗れた。12月には再びKrushで大沢文也に延長戦の末に勝利、2024年12月、セーンダオレックとの再戦でTKO勝ちし、第3代KNOCK OUT-BLACKライト級王座に就いた。2024年2月にはリード・ミラーをKO。戦績は23勝(14KO)10敗3分。


 大沢は小学生の時から始めたボクシングで優れたテクニックを持つベテラン選手。2018年12月の「K-1ライト級世界最強決定トーナメント」で準優勝。2022年4月に瓦田脩二を破り、第7代Krushライト級王座に就くも2023年6月の初防衛戦で里見柚己との再戦に敗れ、王座を失った。2024年12月、KNOCK OUT初参戦を果たすとUNLIMITEDルールでバズーカ巧樹に判定勝ち。戦績は32勝(3KO)21敗3分1無効試合。


 両者は2023年12月のKrushで対戦し、大谷が延長戦の末に判定勝ちを収めているが、大沢は判定に納得せず、KNOCK OUTの1月大会でもリングに上がって大谷に再戦を迫っていた。


 1R、ジャブを出して前に出る大谷に大沢もジャブを出して回り込む。大谷は接近すると左ボディ、右フック。大沢は右フックを返して左ミドル。大沢は大谷が攻めてくるのを待って左ローを蹴る。大沢は手数は少なめだが、大谷の攻めを待って左ボディやローのリターンをしていった。


 2R、大谷は左フック、右ストレート、ジャブ、右カーフと攻撃を出すが、のらりくらりと動く大沢は左ローを返す。大谷が入ってくると右インロー。かと思えばいきなり前へ出て左ボディから左ローを蹴る大沢。大谷は前へ出て左ボディ。大谷の攻撃に必ずローや左ボディをリターンする大沢。攻防が大沢で終わる形だ。大谷は右ボディストレート。ここまで静かな攻防が続く。


 3R、前に出ようとする大谷に大沢が左ローを蹴ると大谷はバランスを崩す。前に出て右ボディストレートを打つ大谷。大沢は左ボディから右ロー、大谷は必殺の右ストレートを打つが、大沢がかわしていく。大沢は左ボディから右フック、左右のボディ。大谷は右ヒザ蹴りを出して踏み込むが、大沢は離れる。飛び込んでの左ボディを当てる大沢。大谷も左ボディを当てるが、右ストレートがなかなか当たらない。詰められない大谷は、拍子木が鳴るとゴングと勘違いして両手を上げる。すぐに再開してゴング。


 判定は3-0で大谷に全くペースをつかませなかった大沢が勝利。大谷にリベンジを果たし、KNOCK OUTの王座に就いた。ガックリと肩を落とす大谷。


【写真】ラウンドガールに勝敗を予想されるのが大嫌いな大沢、KNOCK  OUTガールズとの因縁はまだ続きそう

 大沢はマイクを持つと「ちょっと気持ちよく終わりたいので最初に毒舌吐きます。俺の(勝利を)予想しなかったクソラウンドガール、てめえらこの野郎、俺の予想しろ、バカ! アンジーお前もだぞ」とラウンドガールを睨みつけ、放送席にいたアンジーひよりにも毒づく。


 続けて「いろいろありまして、今までの試合の中でも一番くらいぴりぴりしていてめっちゃ仲のいい先輩とも喧嘩しちゃって。仲直りしたけれど。こういうことはリングでは言いたくなかったんですけれど、今日だけ言わせてください。自分のお父さんが(ガンの)ステージ4で。12月のKNOCK OUTの時の試合が最後かなと覚悟していたんですが、あの試合に勝ってお父さんのガンが小さくなったんですよ。

 こういう試合とか、いい試合ではなかったかもしれないですけれど、多少なりとも一人でも二人でも力になれれば凄い嬉しいです。今回は自分のためだけに戦いました。でも、いつも応援してくれている皆さん、本当にありがとうございます。僕は本当にみんなに感謝しています。ありがとうございます」と、自分の勝利がもたらした奇跡を明かし、ファンへお礼を述べた。

 最後には「KNOCK OUTのベルト似合ってますか? それと僕はカーフキック蹴られて痛いんですけれどダメージないので6月、代々木で僕のUNLIMITEDルール見たくないですか? 見たいですよね。(相手は)誰かは分からない。でも僕、UNLIMITEDルール出られるんで6月呼んでください。人呼びます。集客は任せてください。KNOCK OUT最高っ!」と、6月の代々木大会でUNLIMITEDルールの試合に参戦したいとアピールした。

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