▼セミファイナル(第9試合)KNOCK OUT-REDスーパーウェルター級タイトルマッチ 3分3R延長1R
×クンタップ・チャロンチャイ(タイ/TEAM KUNTAP/王者)
判定0-2 ※29-29、28-29×2
○津崎善郎(LAILAPS東京北星ジム/挑戦者)
※津崎が新王座に就く。
クンタップはルンピニースタジアムで2位、ラジャダムナンスタジアムで3位(ウェルター級)まで上り詰めた実力者で、その後は日本で活躍。WMC世界ウェルター級王座、M-1スーパーウェルター級王座、WMAF世界スーパーウェルター級王座を獲得し、新田明臣、白須康仁、石毛慎也など国内トップ選手と数多く対戦。2004年にはアンディ・サワーと対戦したほか、MMAにも挑戦して2005年に矢野卓見、2012年に星野大介と戦っている。
44歳となった今も現役で、2022年10月にはKNOCK OUTで中島弘貴に勝利、12月には王座決定戦で津崎善郎を破りKNOCK OUT-REDスーパーウェルター級王座に就いた。2023年3月、木村“フィリップ”ミノルにKOで敗れたが、木村の禁止薬物使用で無効試合となっている。2024年12月、暫定王者の津崎と王座統一戦を行い判定勝ち。戦績は74勝(21KO)19敗9分1無効試合。
津崎は現ラジャダムナンスタジアム認定ミドル級王者・石毛慎也を師に持ち、2020年9月の新日本キックで同団体のウェルター級王者リカルド・ブラボと引き分けている。2020年12月のREBELSでは渡慶次幸平に判定勝ち。2022年12月にはクンタップと第2代KNOCK OUT-REDスーパーウェルター級王座決定戦を争ったが判定で敗れた。2024年2月、MASATO BRAVELYとKNOCK OUT-REDスーパーウェルター級暫定王座決定戦を争い、判定勝ちで暫定王座に就いたが12月の統一戦でクンタップに敗れた。

1R、じりじりと前に出る津崎は右ローから右ストレート、サウスポーのクンタップは右ローを返す。津崎が出てくるところに左ミドルを蹴るクンタップ。左右フックに一度下がった津崎だが、再び前に出て行く。津崎の右ストレートにクンタップは左ストレートで前に出る。クンタックが蹴ってくるとジャブを合わせに行く津崎はすぐに右ローも蹴る。

2R、クンタップの左ミドルにワンツーを合わせる津崎。クンタップは“打ってこい”と挑発。ロープを背にして津崎を迎え撃ち、左ミドルを蹴る。津崎はジャブ、右ストレートを単発で当てていくが、クンタップも前に出て打ち返して譲らない。津崎の4連打に右フックを返すクンタップだが、津崎は右ヒジ。前に出るクンタップに津崎が右フック、ジャブを当てる。

3R、前に出てくるクンタップに津崎が右ストレート、ロープを背負わず回り込む津崎は右ミドル。クンタップの左ストレートをもらった津崎だが、クンタップが組み付いて崩しに来るとしっかり対応する。終盤になるとクンタップが組み付きを多用。ボディロックから津崎を倒す。津崎がワンツーをヒットさせるとクンタップは組み付いてのヒザ。組んだ状態でヒザを蹴り合う両者。

またしても接戦となった両者の3度目の戦いは、判定2-0で津崎が勝利。クンタップから初の白星を奪った。

津崎はマイクを持つと「今回のクンタップ選手と3回目のタイトルマッチだったんですけれど、お互いにキャラにもなくちょっとバチバチになってしまって。昨日の会見の時もBreakingDownじゃないですけれど激しく煽ってきて。僕も内心穏やかではなかったんですけれど、これは裏話で、今日リングチェックしている時にクンタップ選手が僕のところに来てくれて『昨日はごめんね』とひと言あって」と明かす。

「やっぱり尊敬できる偉大なチャンピオンだなと思いました。今も僕なりにすっきり戦えたつもりです。やっぱり強いです。3回戦ってくれたんですけれど、クンタップ選手がいてくれたから僕もここまで成長できたのかなと思います。ありがとうございました。今KNOCK OUTがノリに乗って盛り上がっています。軽量級の選手に華があってそちらに注目がいきがちなんですけれど、大きい階級のヒジありも面白いんだぞって僕がチャンピオンとしてこれから見せていければと思います」と語った。


