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レポート

【Krush】メインで勝利した岩尾力がタイトルマッチをアピール、王者・璃明武がその場で受諾。KNOCK OUT大谷翔司が大沢文也をスプリット判定で破る、白幡裕星が蹴りで元ボクシング王者を寄せ付けず、町田光がデンサヤームに判定負けで復帰戦飾れず、森田奈男樹がイラン人ファイターをKO

2023/12/17 18:12
Krush.1562023年12月17日(日)東京・後楽園ホール ▼メインイベント(第10試合)Krushスーパー・バンタム級 3分3R延長1R○岩尾 力(POWER OF DREAM/WINDY MUAYTHAIバンタム級王者)判定3-0 ※30-27×3×内田 晶(チーム・タイガーホーク)  岩尾は2014年7月にK-1 JAPAN GROUPに参戦すると、亀本勇翔、西京春馬に勝利したが2015年5月に朝久泰央に敗れた。その試合を最後にWINDY SUPER FIGHT、蹴拳、Bigbangなどの他団体に出場。バイク事故で大怪我を負い、2022年8月のKrushで約4年半ぶりの復帰を果たすと、小倉尚也を1RでKOに仕留めてみせた。2023年4月には愛瑠斗を秒殺、7月のK-1でも第4代Krushバンタム級王者・晃貴を1Rでマットに沈めて3連勝。武居由樹が「マジの天才」と評価する。戦績は14勝(8KO)3敗1分。  内田は2014年12月からKrushに参戦。2021年8月・10月に行われた「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」の1回戦で優勝候補の一角と目されていた小倉尚也を判定で破る番狂わせを起こしたが、準決勝で鬼山に判定3-0で敗れた。2022年2月には「K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」に出場、1回戦で佐々木洵樹に敗れるも延長戦までもつれ込む接戦を演じた。7月に永坂吏羅にKOで敗れて3連敗となったが、2023年2月の倉田永輝戦で勝利。8月にはKNOCK OUTに乗り込んでの対抗戦で森岡悠樹にKO負けを喫した。戦績は4勝(2KO)8敗1分。  1R、ステップを踏む内田に岩尾は左ロー、右カーフを思い切り蹴っていき、ボディストレートや右ボディとボディへパンチをしっかり当てていく。内田も時折パンチを出すが、岩尾のパワフルなパンチと蹴りのインパクトが強い。  2R、コーナーを背負う場面が圧倒的に多い内田に岩尾も慎重だ。カーフやミドルを蹴って内田を誘い、中盤からは強烈な左ボディと右ボディストレート、ヒザ、ミドルを叩き込む。  3R、内田の徹底したカウンター狙いに岩尾も攻め込めないのか。内田は岩尾の攻撃終わりを狙って右ストレート、左ロー。岩尾は強烈な左ミドルを蹴り、右ボディストレートを打つが深追いはせず。残り10秒でラッシュを仕掛けた岩尾だが、内田は決定打を許さず勝敗は判定へ。  判定3-0のフルマークで岩尾が勝利。KOは逃したが復帰以来の4連勝を飾った。  岩尾は「今日メインということでKrush年内最後の試合だったんですが、しょっぱい試合してしまって反省点ばかりで、楽しみにしていたファンの皆さんに申し訳ありませんでした。たくさんの応援の方に支えられてこのリングに上がれていると思っています。内田選手とは4回目で戦えて嬉しいですけれど…僕の大好きなおばあちゃんが3回忌ということでやらせてもらって、大好きなおばあちゃんだったので勝てて嬉しいです。次、タイトルマッチか分からないですけれど、王者は璃明武選手だと思うので…」とまで言うと、リングサイドで試合を見ていた璃明武がリングイン。 「今日は相手が逃げ腰でKO出来なかったけれど、俺だったらレベルの高い試合ができると思のでやりましょう。決定でお願いします」と岩尾の挑戦を受諾。その場でタイトルマッチを組んで欲しいと王者の方もアピールした。 [nextpage] ▼セミファイナル(第9試合)Krushライト級 3分3R延長1R×大沢文也(ザウルスプロモーション/第7代Krushライト級王者)延長R 判定1-2 ※10-9、9-10×2○大谷翔司(スクランブル渋谷/元JAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王者)※本戦の判定は29-30、30-29、30-30。  KrushとKNOCK OUTが激突。大沢は小学生の時から始めたボクシングで優れたテクニックを持つベテラン選手。2018年9月にはKrushライト級王座に挑戦してタイトル奪取ならずも、同年12月の「K-1ライト級世界最強決定トーナメント」では準優勝を果たした。2022年4月に瓦田脩二を破り、第7代王座に就くと8月のK-1ではデンサヤームに判定勝ち。2023年6月の初防衛戦では1月に無効試合となった里見柚己との再戦に敗れ、王座を失ったが、7月のK-1で東本央貴からダウンを奪って勝利。戦績は30勝(3KO)20敗3分1無効試合。  大谷は陸上自衛隊徒手格闘部隊出身。2016年にデビューし、2020年8月にJAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王座に就いた。12月にはKNOCK OUT-BLACKライト級王者バズーカ巧樹に勝利も、2021年5月のタイトルマッチでの再戦では判定負け。2022年4月には『RIZIN TRIGGER 3rd』で初回KO勝ちも、7月には梅野源治に3RでTKO負け。12月には庄司啓馬にKO勝ちで再起を果たすと2023年4月に力斗にKO勝ち。6月はKrushに乗り込んで児玉兼慎から判定勝ちしたが、9月のKNOCK OUT-BLACKライト級王座決定戦で久井大夢に敗れた。戦績は18勝(10KO)9敗3分。  9月のKNOCK OUTでは第6代Krushフェザー級王者・玖村修平が乗り込むも、栗秋祥梧に初回KO負けを喫している。前述の通り大谷もKrushで勝利をあげており、大沢は一矢報いることが出来るか。  1R、大谷は右のパンチと左の蹴りという組み合わせ。大沢は手数こそ少ないものの、しっかり大谷の動きを見てジャブ、左右フックを当てに行く。左を空振りするとすぐに右フックをフォローする大沢。  2R、大谷は一発ヒットすると一気にパンチをまとめて左右フックでラッシュを仕掛ける。大きなフックとアッパーで劣勢になった大沢だが、左ローを奥足に蹴ると狙いすました右フックをヒットさせる。左ボディも。大谷の手数か、大沢の強いヒットか。  3R、カモンゼスチャーで誘いながら奥足を左ローで蹴る大沢。前に出る大谷だが大沢にミドルとローを蹴られる。大谷はそれでも前に出てパンチを当てに行く。前半は大谷がパンチで攻める場面、後半は大沢の蹴りが目立った。  判定は三者三様のドローで延長戦へ。大沢は大谷の打ち終わりを狙って左ボディ、ハイキックをしっかり当てる。大谷も手数は出すが大沢はアームブロックし、ステップを使って距離をとる。前に出てパンチで攻める大谷だがなかなかクリーンヒットを奪えず、大沢が当てては離れるを繰り返す。  判定は2-1のスプリットで大谷が勝利。前に出てパンチで攻める姿勢と手数が評価された形となった。大沢は両手を広げ「俺、負けてた?」と不満をぶちまけていた。  大谷はマイクを持つと「ギリギリの試合だったので大きいことは言えなですが、僕はこの団体にベルトを獲りに来ているので、王者は里見選手ですが、9月のK-1で里見選手に勝った伊藤健人選手、挑戦者の第一候補に挙がっていると思いますが、前王者に勝ってそこと対戦できる権利があると思っています。元々同じスクランブル渋谷の選手ですが、ファイトスタイルはリスペクトしているので僕とやったら盛り上がると思います。ぜひやりたいです」と、元同門(時期は被ってない)の伊藤との対戦をアピールした。 [nextpage] ▼第8試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R○白幡裕星(K-1ジム総本部チームペガサス/初代KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王者)判定3-0 ※30-29×3×小浦 翼(K-1 GYM横浜infinity/元プロボクシング第21代OPBF東洋太平洋ミニマム級王者)  白幡はアマチュアで多数の経験を積み、2018年10月にプロデビュー。2019年12月1日にはMuayThaiOpenスーパーフライ級王座を獲得。2021年2月にはKNOCK OUT-REDスーパーフライ級王座も奪取し、6月にプロボクシング元日本ライトフライ級王者・悠斗を破った。2022年3月、RIZINで吉成名高に挑むもTKOで敗れている。2023年2月にKrush初参戦で第6代Krushバンタム級王者・吉岡ビギンを再三の偶発的なローブローがあったものの判定で破った。6月にはK-1で壬生狼一輝に判定負け。9月にKrushで試合が組まれていたが対戦相手の欠場に不戦勝に。戦績は14勝(1KO)5敗1分。  小浦はカシアス内藤のE&Jカシアス・ボクシングジムから2014年8月にプロボクシングでデビュー。2015年東日本新人王、全日本新人王(ミニマム級)となり、2017年7月にはKOでOPBF東洋太平洋ミニマム級王者となった(3度防衛)。15勝(10KO)2敗1分の戦績を残し、2022年10月の試合を最後に引退。今回Krushでのデビュー戦を行う。  今後はフライ級(-51.0kg)でのファイトも視野に入れており、現Krushフライ級王者の悠斗にはプロボクサー時代に勝利(2015.9.24後楽園で判定勝ち)を飾っているだけに、流れ次第ではKrushで元プロボクサー対決が見られるかもしれない。白幡もその悠斗に勝利を収めている。  1R、サウスポーの白幡は左ミドルを多用してバンバンと蹴っていく。小浦の前足にも内側・外側からロー。小浦はスピードのあるロー、ミドルを蹴って蹴りもできる所を見せ、終盤はパンチを繰り出した。  2Rもどんどん左ミドルを蹴って距離をとる白幡。小浦はボディブローを中心に飛び込んでのパンチを繰り出すが、白幡はすぐに離れて蹴りの距離に持ち込む。   3R、白幡は徹底して左ロー、小浦はボディを狙い、蹴りも繰り出して距離を詰めようとするが、白幡は左ミドルの距離を保ち、蹴り続ける  判定3-0で白幡が小浦の持ち味を殺して勝利した。 [nextpage] ▼第7試合 Krushウェルター級 3分3R延長1R×町田 光(飯伏プロレス研究所/元WPMF世界スーパーフェザー級王者)判定0-3 ※28-30×2、29-30○デンサヤーム・ウィラサクレック(ウィラサクレック・フェアテックスジム/M-1 JAPANスーパー・ウェルター級王者)  異色のカードが組まれた。町田は38勝(11KO)18敗3分と60戦近いキャリアを持ち、WPMF世界スーパーフェザー級王座、所属するINNOVATIONのスーパーフェザー級王座など計5つのタイトルを獲得してきた日本トップクラスの実力者。近年はKNOCK OUTを主戦場として活躍し、2017年12月には大月晴明を右ハイキックでKO。2019年7月にはRIZINにも出場した。  また、シュートボクシングに参戦した際には見事なバックドロップを決めたことも。元々はプロレスラー志望ということもあり、数々のオリジナル必殺技を開発。居合抜きの動作を取り入れた“居合パンチ”は町田の代名詞となっている。2021年12月30日に自身のSNSにて引退を発表していたが、今年10月に「3年ぶりに格闘技の試合に出ようと思う。どこの団体にするか…」と復帰宣言。しばらく試合から離れていた町田は武術を学んでおり、「試合で体現したい」というのが復帰の理由のようだ。  対するデンサヤームは20歳ながら79勝(8KO)27敗3分の戦績を持つムエタイの猛者。175cmの長身サウスポーで、ロングリーチを活かして蹴り技を得意とする。2019年『True 4U』のバンタム級トーナメントで優勝。2020年3月の『K'FESTA.3』でK-1初参戦を果たし、判定負けも武居由樹を長い手足から繰り出すパンチと蹴りで苦しめた。2022年から日本に移住し、武居戦から3階級上げての参戦となった2022年8月の大沢文也戦では組み付きを多用したため減点となり、判定負け。2023年7月には鈴木勇人に初回KO負けを喫したが、11月にKNOCK OUTのオープンフィンガーグローブ戦に臨み不可思に判定3-0で勝利した。  1R、序盤はサウスポーのデンサヤームの左ミドルに必ず蹴り返していた町田だが、デンサヤームの左ミドルをもらいっぱなしになる場面が目立ち始める。時折、鋭い左フックを繰り出す町田だがこのラウンドは様子見か。  2R、序盤と終盤に居合パンチを使った町田だが不発。デンサヤームは左ミドルをバンバンと蹴って当てていく。町田も左フックを打つがデンサヤームのワンツー、左ミドルに対して手数が少ない。  3R、デンサヤームのパンチとヒザをもらいながらも前へ出ていく町田。しかし、左フックを始めとする町田の技は空を切り、デンサヤームの蹴りやパンチはヒットするという展開のまま試合終了。判定3-0でデンサヤームがK-1グループでの初勝利をあげた。 [nextpage] ▼第6試合 Krushスーパー・ウェルター級 3分3R延長1R○森田奈男樹(エイワスポーツジム/第4回JFKO全日本空手道選手権軽重量級優勝)KO 3R 2分20秒 ※左フック×アリヤン・モハマディ(イラン/K-1ジム目黒TEAM TIGER)  森田はフルコンタクト空手出身で第4回JFKO全日本選手権軽重量級優勝など数々の実績を持つ。2021年6月のKrushでプロデビューし夜叉猿に判定勝ちすると、11月の2戦目では藤岡裕平に空手仕込みの蹴りを連発し、左ハイキックでKO勝ち。3戦目も藤村大輔を2R46秒、後ろ蹴りでKOして大きなインパクトを残した。4戦目ではイゴール・シウバから内廻し蹴りや後ろ廻し蹴りでダウンを奪って4連続KO勝ちをマークしたが、2022年4月にK-1初出場でジョムトーンにKO負けで初黒星。2023年3月、ベテランの山崎陽一に判定勝ちして再起したのもつかの間、7月に璃久にKO負けを喫した。戦績は5勝(3KO)2敗。  モハマディは今回がKrush初参戦で戦績は6勝(6KO)1敗。  1R、モハマディはテコンドー出身なのか、多彩な蹴り技を次々と繰り出す。パンチから見えにくい角度の蹴りも放つが、森田は左右ローを蹴り続け、終盤には前蹴りも突き刺す。  2R、モハマディは飛び後ろ蹴りを連発し、多彩な蹴りを次々と繰り出す。森田は左ハイをヒットさせると左右フックを繰り出すがパンチは空を切る。回転しまくるモハマディにローを蹴り、終盤は森田も後ろ蹴りを放ち、パンチが当たりだす。  3R、かなり疲れが見えるモハマディに前蹴りを突き刺し、ローを蹴る森田。モハマディはハイキックや後ろ蹴りを連発するもパワーが感じられない。逆に森田はパワーのあるロー、左右フック。ガードが下がったモハマディの顔面を森田の右ストレートが打ち抜き、ダウン寸前になった所へ森田が連打。最後は左フックでマットに沈んだ。  森田はマイクを持つと「王座が不在なのでぜひタイトルマッチをやっていただければと思います」とタイトルマッチをアピールした。 [nextpage] ▼第5試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R○齊藤龍之介(ドージョー☆シャカリキ/K-1甲子園2021 -55kg準優勝)判定3-0 ※30-28、30-28×3×愛瑠斗(健成會)  齊藤は5歳でキックボクシングを始め、数々のアマチュア大会で優秀な成績を収めると、高校在学中にプロデビュー。2021年のK-1甲子園では東日本予選と全日本の決勝で大久保琉唯と対戦し、いずれも惜敗したが、2023年6月のK-1で延長戦の末に大久保にリベンジを果たした。9月大会では白幡裕星との対戦が決まっていたが、怪我で中止となっていた。プロ戦績は5勝(2KO)1敗。  愛瑠斗は2020年10月のKrush-EXでプロデビューし、篠原広耀にタフファイトで判定勝ち。2021年2月のKrush-EXではカーフキックでしのをKO、5月のKrush本戦では光佑にもKOと3連勝を飾ったが、8月の「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」では鬼山桃太朗に判定負け。2022年2月には「第3代K-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」のリザーブマッチに抜擢されたが、倉田永輝にKO負けを喫した。2023年3月に光佑をKOして再起したのも束の間、4月に岩尾力にKO負け。前戦はBigbangで鈴木太尊から勝利を収め、戦績を6勝(3KO)4敗とした。  1R、右カーフを蹴っていく愛瑠斗に、斎藤は左ミドルを主体にヒザ蹴り、左ボディブロー、早いパンチのコンビネーションを回転させていく。単発に終わりがちな愛瑠斗に対し、斎藤は手数が多い。  2R、隙あらば左ハイを蹴る斎藤だが愛瑠斗のガードは固い。愛瑠斗は右カーフを狙い撃ちにし、徐々に斎藤が反応を示し始める。それでも斎藤はミドル、ハイ、ヒザ蹴りと蹴りを繰り出し、早い左右のストレートも打つ。  3Rが始まると同時に激しい打ち合い、蹴り合い。斎藤は左ミドルを連発し、蹴りからパンチ、パンチから蹴りとつないでいく。愛瑠斗は右カーフを蹴って左右フックで突進するが、斎藤が最後まで左ミドルをバンバンと蹴り、判定3-0で斎藤が勝利を収めた。 [nextpage] ▼第4試合 Krushライト級 3分3R延長1R○昇也(士魂村上塾/第4代Bigbangスーパー・ライト級王者)判定3-0 ※28-27×3×歩夢(ゴリラジム/第2代KPKBライト級王者)  昇也は規定体重を1.2kgオーバーのため減点2、グローブハンデ(昇也10オンス、歩夢8オンス)、ファイトマネーから30%減額。  1R、両者ともローからフックと似たようなタイプ。積極的にパンチを打っていく歩夢に対し、昇也は右インローを蹴っていってフックにつなげていく。  2R、打ち合いになるとハンドスピードに優る歩夢がヒットを奪うが、昇也は下がらず強い左右フックを打っていく。右ミドルからの右ストレートを放つ歩夢に昇也は左インローから左右フック、そして左ボディ。昇也の圧力と強打で歩夢は後退を余儀なくされる。  3R、歩夢は左右フックと右ハイ、ヒザ蹴りで逆襲するが、昇也は打たれ強さで下がらずに左右フックとハイキックを放つ。両者至近距離でフックを交換する中、ラスト3秒で昇也が右フックを振り抜いてダウンを奪う。そして試合終了  体重超過の昇也が、減点とグローブハンデがありながらも挽回して判定勝ちした。 [nextpage] ▼第3試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R×佐野天馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/第2代Bigbangフェザー級王者)判定0-3 ※28-30×2、27-30○齋藤紘也(WSRフェアテックス三ノ輪)  1R、ブロックを固めてじりじりと前へ出ていく佐野に、齋藤はロープを背負うもジャブと顔面前蹴りを当てていく。佐野は右カーフ。齋藤のジャブと前蹴りが目立った。  2R、齋藤のワンツーやヒザ蹴りに押されてコーナーやロープ際に詰まることが多い佐野だが、じりじりと前に出ると左右フックから左ボディを叩く。齋藤もただ押し込むだけの場面が多くなった。  3R、佐野をコーナーに押し込んでヒザを蹴る齋藤。佐野も近距離からの左ボディ、バックハンドブローで反撃を試みるが、齋藤のヒザをもらって後退し、コーナーで齋藤の連打を浴びて動きが止まったためスタンディングダウンを奪われる。その後もワンツーが何度も佐野を捉え、齋藤の判定勝ちとなった。 [nextpage] ▼第2試合 Krushフェザー級 3分3R延長1R○竹内将生(エイワスポーツジム/BOMフェザー級王者)KO 3R 1分28秒 ※左フック×佑典(月心会チーム侍)  1R、右ミドルを蹴っていく竹内は右ハイでもけん制。佑典は左ストレートを打つタイミングを狙うかのようにじりじりと近寄っていく。両者とも様子見のラウンドに。  2R、両者とも見る場面が多いが、竹内が右ミドルと右インローを蹴っていく。佑典は右フックから左フック、そしてヒザと攻撃をまとめたが、竹内の蹴りになかなか近寄れない展開。  3R、右ミドルからの右ストレートを連発する竹内に佑典は左インローで対抗。右ミドルの数を増やして右からの攻撃を集めておき、右ミドルで下がった佑典に左オーバーハンドフック。この一発が見事に決まり、竹内のKO勝ちとなった。  竹内はマイクを持つと「初めてKOでKrushの舞台で勝ったのでほっとしています。いろいろなベルトを獲ってきて、次はこのKrushのベルトを獲りたいと思っています。上位陣に僕も混ぜてください」と、タイトル戦線へ名乗りを上げた。 [nextpage] ▼第1試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R延長1R○倉田永輝(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)TKO 2R 0分48秒 ※セコンドからのタオル投入×龍翔(WARRIOR OSAKA/MA日本キックボクシング連盟JAPAN CUPスーパーバンタム級王者)  1R、龍翔はコンビネーションを駆使して倉田にロープを背負わせ、右ストレートからの左ボディをヒットさせる。序盤は龍翔のスピードに戸惑った倉田だが、右ストレートと左ボディを強打して逆襲。左フックの強打でダウンを奪う。  2R、まだダメージの残る龍翔に倉田が左右フックでまとめにかかり、右ストレートでダウンを追加。倉田は攻撃の手を休めず、龍翔のセコンドからタオルが投入された。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第3試合 Krushスーパー・フェザー級 3分3R×井上咲也(K-1ジム大宮チームレオン)判定0-3 ※29-30×2、28-30○上垣内一成(月心会ラスカルジム)  1R、上垣内はパワフルはローと右ストレートを上下に打ち分けて前へ出る。サウスポーの井上は左ストレートを狙うがパワフルな上垣内に押され気味。  2R、井上は左ボディストレートと前蹴りでボディを攻めるが、上垣内が右ストレートを連打して前へ出て来ると防御にまわってしまう。パワフルな攻撃を繰り出す上垣内に井上は手が出ない。  3R、セコンドの「手を出せ」との声に後押しされてワンツーを繰り出す井上だが、上垣内はパワフルな右ストレートとローで前へ出ていく。終盤、またも手数が減った井上に上垣内が判定勝ちした。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第2試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R×嶋 拓実(K-1 GYM横浜infinity)KO 2R 1分59秒 ※左フック○龍生(ALONZA ABLAZE)  龍生は規定体重を1.35kgオーバーのため減点2、グローブハンデ(龍生10オンス、嶋8オンス)、ファイトマネーから30%減額。  1R、嶋は左フック主体で打ち合いを挑んでいき、サウスポーの龍生はヒザで迎え撃つ。足を止めてのフックの打ち合いも見られ、好戦的な嶋は左右ローで龍生の前足カーフも蹴る。  2R、嶋の右カーフに左ミドルを合わせていく龍生。嶋は左右フックで打ち合いを仕掛けていき、龍生もこれに応える。打ち合いになったところで龍生の左フックがカウンターでヒットし、前のめりにダウンする嶋。レフェリーは即座に龍生のKO勝ちを宣した。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第1試合 Krushバンタム級 3分3R○瀧山悠斗(WSRフェアテックス西川口)KO 2R 0分59秒 ※右ハイキック×遼/Ryo(JANJIRA GYM)  1R、サウスポーの遼に瀧山は左ローを蹴っていき、遼は瀧山の蹴りに左ストレートを合わせようとする。終盤、瀧山の右ハイキックが鮮やかにヒットし、ダウンを奪った。  2R、パンチの手数を増やす遼が左を当てに行く中、瀧山は右ヒザ、右ストレートと右の攻撃をヒットさせ、最後はもう一度右ハイキック。遼は立つことが出来ず、瀧山のKO勝ちとなった。
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