▼バンタム級 5分3R
〇井村 塁(ALMA FIGHT GYM PUGNUS)2位/2020年NBT同級優勝 12勝4敗 61.3kg
[1R 3分17秒 リアネイキドチョーク]
×松井斗輝(THE BLACKBELT JAPAN)5位 7勝2敗 61.55kg
2024年9月立川大会で初の国際戦に挑むも中央アジアの強豪ウルルに敗れた井村。片やバンタム級に階級を上げた11月ニューピアホール大会で、ハードパンチャー矢澤諒相手にヒザ蹴りを効かせてからのパウンドで秒殺KO勝利を収めた松井。
タイトル戦線の生き残りを賭け、ここで再起を図りたい井村。2試合連続体重超過というどん底から這い上がり、このまま一気にバンタム級トップランカーに昇り詰めたい松井。寝技と打撃、互いに突出した武器をどちらがどう使うか。
井村 年内一発目として、自分なりにしっかり仕留めて、年内必ず僕はフライ級キング・オブ・パンクラシストになります。
松井 明日はしっかり勝って、タイトルマッチの(同門の)黒澤さんに繋ぎます。
(※以下、会見でのコメント)
松井 毎回、格上の相手と組んでくださって、ありがとうございます。しっかり勝ちたいと思います。
井村 ALMA FIGHT GYM PUGNUSの井村です。前回、強豪外国人と試合をして無惨に負けちゃったんですけど、再起の一戦ということで、松井選手は強いですけど、僕が格の差を見せつけてやろうと思っています。よろしくお願いします。
――相手の印象と、この試合が決まった時の気持ちを教えてください。
松井 極めが強いという印象を持っていました。つ後は井村選手が来るんじゃないかと思っていたので嬉しかったです。
井村 印象は、もうほんとうボクサーって感じ。打撃の一発一発にキレがあって、危ないなと思います。(試合が)決まった瞬間、もう負けられないと思ってるんで、前回見せられなかった自分のニュースタイルを見てほしいなと思うぐらいですね。
――松井選手、前戦からバンタム級に転向しましたが、戦ってみて手応えは?
松井 試合までの練習ですごく動きが良くて、減量じゃなくて試合に集中してできるので、この階級が合っているなと思いました。
――井村選手、先ほど「格の違いを見せつける」と言っていましたが、それはバンタム級での経験の違いを見せるということでしょうか。
井村 そうですね。松井選手、下(の階級)から上がって来たんですけど、言い方は悪いんですけど、フライ級はフライ級、バンタム級はバンタム級と僕は思ってます。それだけですね。
――井村選手、前回のウルルとの試合には背水の陣で臨まれたと思うのですが、残念な結果になってしまいました。その後、どのような気持ちで過ごされていましたか。
井村 まあ『あれが世界だ』と思いました。今後やって行くには、ああいうのを超えていかなきゃいけないのかなと思いました。負けた後は落ち込みましたし、辞めようとは思わなかったですけど、開き直ってもう一回やっていこうと思ったのが本音ですね。
――わりとすぐに立ち直られたんですか?
井村 意外とすぐ戻りましたね。多分、2日か3日ぐらいで戻りました。
――どのように変わって来ていますか。
井村 向き合い方としては、本当にイチから全部作り直して来てるし、自分の得意のグラウンドもイチから作り直して来ているし、打撃の部分もメンタル的にもイチから作り直して、3月の試合に臨みます。もうちょっとで完成するかなっていうぐらいの感じですね。
――松井選手、2025年の初戦、どんな試合をしたいですか。
松井 相手はランキング2位なので、勝てば2位ぐらいに上がれると思うので、次にタイトルマッチをやってもいいんじゃないかと思ってもらえるような試合をしたいと思います。
――井村選手な粘り強く組んでくる選手です。組みの部分に関しては、どなたとスキルを磨いているのでしょうか。
松井 ジムにはレスラーが多いので、先輩だったり後輩だったり、強い選手とやらせてもらっています。
――井村選手のフィールドに入った時の対応、自信のほどは。
松井 自信、あります。
――解説の大沢ケンジさんが、井村選手のスタイルについて「井村しつこい塁」とおっしゃっています。今回、新しいスタイルが完成したら、井村塁はどう変化するのでしょうか。
井村 しつこくなくなると思いますね。いや、わからないです、もっとしつこくなる可能性もありますけど(笑)。まあ、見ててください。
――師匠の石渡(伸太郎)さんからは、前回の試合、また、今後に関してどんなアドバイスがありましたか。
井村 まあ、あると言えばあるんですけど、言えない事ばかり(笑)なので何も言えないですけど、まあ、『やれ』の一言ですね。
――タフな相手に対する意気込みはいかがですか。
井村 自分の持ち味を出すのもそうですけど、半年かけて作って来たものを試合に出せたらいいなと思ってるんですけど。でも、最終的には僕が手を挙げられるというか……僕が失神してるか、松井選手が首を絞められて失神してるかどっちかだと思うので。そういう試合になると思いますね。
1R、サウスポー構えをとる井村は左で前に。オーソの松井の左前足にシングルレッグでドライブ。押し込み。そこに鉄槌の松井は左差し上げて体を入れ替え離れて右ロー。
右ストレートを突く松井。シングルレッグを切ると、右インロー、左ローも。右オーバハンドをブロッキングする井村は、ノーモーションで身体ごとと踏み込む左ストレートでダウンを奪うとスクランブルする松井のバックに。最初は左手で、後ろ手を剥がす松井に、右手でリアネイキドチョークを極めて、タップを奪った。
試合後、井村は「応援ありがとうございます。前回、キルギス人にやられてどうしようもないところまで落ちて、松井選手、試合ありがとうございました。年内、必ず僕がキングオブパンクラシストになるので、世界で戦えるように成り上がっていきます」と語った。