2025年5月31日(土)神奈川・横浜BUNTAI『K-1 BEYOND』の対戦カード発表記者会見が、4月7日(月)都内にて行われ、新たに3試合が発表された。
▼K-1ライト級 3分3R延長1R里見柚己(team NOVA/第8代Krushライト級王者)スリマン・ベテルビエフ(ロシア/Kickboxing Club Akhmat)
里見は小学5年生でキックボクシングを始め、高校1年生でプロデビュー。2023年1月に大沢文也の持つKrushライト級王座に挑んだがノーコンテスト、6月のリマッチで判定勝利を収め第8代Krushライト級王座に就いた。同王座は2024年2月の初防衛戦で伊藤健人に奪われたが、その後は8月に永澤サムエル聖光をKO、11月にアーロン・クラークから判定勝ち、2025年2月はトーマス・アギーレに判定勝ちと3連勝。戦績は22勝(9KO)12敗1分1無効試合。
初来日のベテルビエフはスイッチで左右に構えを変えながら、パワフルなパンチとローキックでプレスをかけ、後ろ廻し蹴り、飛びヒザ蹴りと変幻自在の攻撃を仕掛けるのが持ち味。2018年3月にはアンドレイ・ブラギンを飛びヒザ蹴りでKO。2022年にロシアキックボクシング選手権で優勝。2023年9月にはドミトリー・イワノフを判定で下し、2025年3月はアレックス・ホフを破っている。戦績は15勝(6KO)1敗。
■会見での里見のコメント
――意気込み。
「横浜なんで、ジムも地元にある。お客さんを呼んで熱い試合をして日本の強さを証明したいです。(K-1ライト級チャンピオンの)与座選手は止まってしまっているので、自分が代わりに強いやつを倒して行きたいと思います」
――対戦相手の印象。
「何試合か見させてもらったんですけど、めちゃくちゃアグレッシブで凄い選手だなと思いました。これで外国人連続になりますけど、しっかり倒してK-1のベストバウトをとりたいと思います」
――前回のトーマス・アギーレ戦は、どんな収穫があったか?
「大岩選手とトーマス選手の試合を見た時にすごいフックがあったので、的確にジャブを当てていき、焦って出てきたところにヒザ蹴りを合わせる作戦でした。それが、しっかりとはまって、最後は倒すことができなかったので、今は倒せるように準備をしています」
――今年のKrushライト級GPを見て感じたことは?
「K-1、Krushの全階級の中で一番盛り上がっているのがライト級だなと感じましたし、西京佑馬選手の強さが目立ち、自分も出たかったなと思いました。1日3試合勝つのは貴重なことですし、自分もK-1でやりたいなと思いました」
――ロシアは強いファイターが多いが。
「総合格闘技とかいろいろな格闘技ジャンルでのトップにいるのがロシア。日本人として戦えるのは嬉しいし、日本が一番だと思います。いろいろな世界の選手とやっていますが、日本人が一番強いことを証明しないといけないので、大和魂を見せたいです」
――ロシアのフィジカルの強さは?
「ガンガン手数を出してスピードも手数もあるので、めっちゃ噛み合うと思いますし、思い切り打ち合って、人間なので思い切りアゴを打ち抜けば倒れるんで、失神させて会場を爆発させて一番盛り上げたい」
■ベテルビエフのコメント(VTR)
「日本に対してとてもいい印象を持っているので、ずっと日本に行きたいと思っていた。日本という国、伝統が好きなんだ。そして何よりK-1発祥の国。そこで試合が出来る事がとても嬉しい。待ちきれないよ。対戦相手についての印象は彼の試合をいくつか見たけど、とてもスピードがあり良い選手だと感じた。噛み合ういい試合になると思う。そして、この試合を見逃さないように観客に伝えてたい。ロシアスタイルと日本スタイルのぶつかり合う面白い試合になると思う。対戦相手にはしっかりこの試合に向けていい準備をして欲しい。見応えのある素晴らしい試合をしよう」
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違う空気感を楽しみたい(佐々木)負けたら引退の覚悟(近藤)
▼K-1スーパー・ライト級 3分3R延長1R佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/第8代Krushスーパー・ライト級&第4代ライト級王者)近藤拳成(TEAM3K)
佐々木は2008年にK-1甲子園でベスト8入り、同年5月にプロデビューし、2016年にKrushライト級王者(2度防衛)となった。2018年11月の「第3代K-1スーパー・ライト級王座決定トーナメント」では準優勝。2020年2月にはKrushスーパー・ライト級王座を奪取し、2階級制覇に成功。同王座は3度の防衛に成功して返上した。2022年9月のK-1スーパー・ライト級タイトルマッチでは王者・大和哲也に敗れて王座奪取ならず。3連敗を喫したが、2024年は3連勝。2025年2月、稲垣柊に惜敗。戦績は35勝(8KO)21敗1分。
近藤は2016年4月にKrushでプロデビュー。同年のK-1甲子園-65kgで優勝。2020年7月に佐々木大蔵の持つKrushスーパー・ライト級王座に挑戦も判定負け。2023年3月に斉藤雄太をKO、2024年10月には元K-1ライト級王者の林健太をKO、2025年2月にヴィクトル・アキモフをKOして3連続KO勝ち中。戦績は9勝(6KO)5敗1分。
■会見での佐々木のコメント
――意気込み。
「再びK-1のリングで試合ができることを嬉しく思います。同じ階級のタイトルマッチが組まれているので、その2人に対して次は佐々木大蔵と言われるような試合を近藤選手とともに見せたいと思います」
――対戦相手の印象。
「一度やっている相手なので、そこから時間も経っていますし会場も違う。違う空気感を楽しみにしたいと思います」
――前回の対戦から、どのように互いの立ち位置が変わったと思うか。
「あれからK-1に挑戦して、K-1のベルトに対しての思いというものが変わっていますし、強くなっていると思います」
――同じ階級のヨードクンポン選手と稲垣柊選手のタイトルマッチの予想は?
「予想は好きではないんですけど、ああいう形で僕が敗れている稲垣選手には、先に待っていてくれとリング上で伝えてあります。もしもヨードクンポン選手が勝てば、そこを目掛けていきます」
■会見での近藤のコメント
――意気込み。
「佐々木選手には、Krushのタイトルマッチで一度負けているので、同じ相手に二度負けるのはあり得ないと思っています。負けたら引退の覚悟で挑みたいと思っています」
――対戦相手の印象。
「何でもできるトップファイターだと思います。しっかりすべての準備ができるようにしたいと思います」
――前回の対戦から、どのように互いの立ち位置が変わったと思うか。
「あの時と同じで、自分は佐々木選手に挑む立場だと思うので、1ラウンドからしっかりと倒しに行きたいと思います」
――同じ階級のヨードクンポン選手と稲垣柊選手のタイトルマッチの予想は?
「難しいですけど。稲垣選手には勝ってほしいと思っています。あと稲垣選手と佐々木選手は、そんなに差がある試合ではなかったので、自分はしっかりと勝ちたいと思います」
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ゴルフと格闘技は共通する(村越)壊しに行く(斎藤)
▼-61kg契約 3分3R延長1R村越優汰(湘南格闘クラブ/第2代K-1 WORLD GPフェザー級王者)斎藤祐斗(JK TRIBE)
村越は2011年4月にプロデビュー。2014年7月には第5代RISEバンタム級王座を獲得。同王座は2015年5月に那須川天心に奪われたが、2016年9月の再戦では那須川と判定2-0で敗れるも接戦を演じた。K-1には2017年12月から参戦し、2018年6月の第2代K-1フェザー級王座決定トーナメントで優勝して王座に就き、k-1とRISEの両方で王者となった。2019年11月、武尊に判定2-0で敗れるも武尊を苦しめた。怪我のため長期欠場し、2024年9月に約2年ぶりの復帰戦も中島千博に判定負け。戦績は31勝(11KO)11敗。
斎藤は地元・愛知県春日井市出身のK-1・Krushファイターで13勝(10KO) 9敗。8歳から始めた新極真空手で全日本大会高1軽量級の部準優勝。26歳でキックに転向し、2017年12月の『鉄拳』でプロデビュー。2018年8月よりK-1 GROUPのKrushに参戦し、連続KOの後は連続KO負けと派手な試合を繰り返す。2023年9月には『RIZIN』で梅野源治とヒジありルールで対戦し、判定負けも不利なルールで大健闘した。2024年11月、岡嶋形徒にTKO勝ち。戦績は13勝(10KO)9敗。
■村越のコメント
――意気込み。
「今回、K-1横浜大会で自分の地元で試合ができることを喜んでいます。前回の試合は2年半ぶりの復帰戦で、しっかりと勝利を見せることはできなかったので、復活を見せる試合かなと思っています」
――対戦相手の印象。
「KO率が高くて面白い選手かなと思います。その選手が僕と試合をした時に、スタイルが通用するのか、僕を倒すことができるのか注目してほしいと思います」
――前回の怪我からの復帰戦。収穫点や反省点は?
「2年半空くことはなかなかないと思っていて。ブランクが空く中、不安と戦っていて、そこがどんな感じか分かったのでヒザの心配もなく全力で行けるかなと思っています」
――リハビリは大変だったのでは?
「めちゃくちゃ辛かったですね。だから結果も残したかったし。今回は、しっかり結果を残して村越復活をアピールしたいです」
――斎藤選手からゴルフばかりやっていると批判されたが。
「ゴルフは好きなんで、引き続きやりますよ。ゴルフと格闘技は共通すると思っているので。トレーニングの一環と思っています。身体の使い方が似ているなと。メンタルの部分も大切なので、そこも共通しているなと思っています」
■斎藤のコメント
――意気込み。
「僕は、K-1ファイターを潰しに来ました。相手に相応しいと思います。しっかりと見ていてください」
――対戦相手の印象。
「村越選手と格闘技をするつもりはないんで。村越選手を壊しに行って、なんかゴルフばかりやっているんで、倒してゴルファー村越にしたいと思います」
――ゴルフは?
「打ちっぱなしに2、3回行ったくらいで、全然分からない」
――ゴルフでは勝てないと。
「はい、ゴルフでは!勝てない」
――ベテランを相手にどんなテーマを持っているか?
「相手がどうこうとかは考えない。K-1初参戦。僕の主戦場はKrushなので、K-1の舞台でKrushを強く見せたい。必ず倒すのを見てもらいたいです」
――カミソリキックは炸裂しますか?
「前回も(村越選手は)ハイキックで倒されていると思いますが、僕の方が鋭いので気をつけてください」