▼ウェルター級 5分3R
〇村山暁洋(暁道場)2位/第9代KING OF PANCRASIST 25勝14敗9分 77.65kg→77.45kg
[判定3-0] ※30-27×2, 29-28
×長岡弘樹(総合格闘技道場DOBUITA)GRAND第3代同級王者 29勝27敗13分 76.95kg
2025年3月に45歳を迎える両雄が、同会場で村山の判定勝利に終わった2022年12月以来の再戦を果たす。20年以上にわたり闘い続け、今も最前線で若いファイターたちとしのぎを削るタフな両者。新鋭の躍進が目覚ましい現在のパンクラスにおいて、日本MMA界の歴史を紡いできたベテランファイターがケージに魂を刻む。ケージレスリングの長岡に、MMA柔道の村山。スタンド打撃から優位なポジションを奪うのはどちらだ。
村山 明日はKOか一本で勝ちます。
長岡 最高に仕上がりました。明
(※以下、会見でのコメント)
長岡 DOBUITAジムの長岡です。試合を組んでくれたパンクラス、再戦を受けてくれた村山選手に感謝します。当日は、自分のキャリアの中で一番の闘志を出して戦いたいと思います。必ずリベンジします。
村山 暁道場の村山です。同級生対決、絶対負けません。応援よろしくお願いします。
――相手の印象と、試合が決まった時の気持ちを教えてください。
長岡 2年前(※2022年12月)に、自分は村山選手に負けてるんですけど、それから前回の試合を見ても、また強くなってるなと感じています。2年前に負けてから、村山選手にリベンジしたくて日々過ごして来たんで、当日はその思いを全てぶつけたいなと思っています。
村山 2年前に戦わせて頂いたんですが、その時ももちろん、その前から長岡選手はタフな選手と知っていて、なかなか(思うように)やらせてくれないし、それだけじゃなくて強いし、佐藤(生虎)選手との試合(2024年4月)もすごい試合だったので、それも含めて、気持ちもすごく強い選手だと思っています。ただ、リベンジに燃えてると思うんですけど、リベンジはさせません、
――お2人とも、ジムで後輩のファイターたちが育っています。45歳、同級生同士の試合の中で、どういったものを見せたいと思われますか。
長岡 そうですね。ジムの代表として恥ずかしくない試合をしたいと毎回思ってるんですけど。ベテラン同士のテクニックとかではなくて、お互いの意地がぶつかるような、そんな試合ができたらいいなと思ってます。
村山 自分もやはり、道場生がいいるんですけど、それを超えて、意地を見せたいなと。いい歳ではあるんですけど、まだ負けず嫌いなので、ここは意地を張って勝ちたいと思います。
――今、長岡選手にとって戦う意味とはどんなものでしょうか。
長岡 そうですね、もうこんだけ長くやっていますから、本当に格闘技、MMAが大好きで、試合をさせていただけることが本当にありがたいなと思っていますし、今、自分についてきてくれている選手たちに恥ずかしくない姿を見せたい──その想いが強いです。しかも今回。ずっと望んでいた村山選手が相手なんで、いつもよりもう本当、今までで一番のいい気合が入っています。もちろん勝つ姿を見せたいですが、この試合に臨むにあたっての自分の練習とかもDOBUITAのジム生たちは見ていますし、取り組みから試合当日の気持ち、気迫の部分、格闘技に必要な闘志というものを出したいなと思っています。
――どんな勝ち方でリベンジしたいですか。
長岡 お互い組みベースではあると思うんですけど、一発もありますし、しっかり打撃の部分にも注意しながら、でも、自分も打撃ガンガンいくつもりなんで、打撃もタックルも思い切り行くし、全部出し切って。フィニッシュできればフィニッシュしたいし、ドロドロになったら最後まで俺の根性で勝つというつもりで練習をやっています。
――村山選手は一度勝った相手との再戦を受けたのは?
村山 前回、確か2Rで結構もう、ガンガン来られてやられてしまって。試合には勝ったんですけど、その2Rの印象が強いので、今回はキチンと勝ちたいなという気持ちと、長岡選手の今のお話を聞いていて、自分もここにきてさらに闘志が湧いてきたので、その気持ちでぶつかり合いたいなと思います。
――今回はハッキリとした目に見える勝ち方、フィニッシュを意識しているということでしょうか。
村山 そうですね。ただ(長岡は)正直むちゃくちゃタフなので、そこを超えてフィニッシュしたいというのは一番なんですけど、でもドロドロの試合になっても、最後は自分が勝てるように、試合まで作り上げていきたいと思います。
――村山選手も暁道場を出されて、後ろ姿を追う若い選手も増えてきている今、どんな姿を見せたいですか。
村山 長岡選手と一緒になってしまうとは思うんですけど、しっかり自分の取り組みとかを見せられればいいなというのと、あとは色々積み重ねたものもあるので、新しいものも試合で出して、どんどん挑戦していく姿を見せたいなと思います。
1R、詰めて左で差して金網に押し込む村山は右手を掴んで引手を持ちに行き払い腰狙い。長岡は右で差して体を入れ替え。ともに払い腰狙い。右で差してダブルレッグも狙う長岡を差し上げた村山は、左小手で投げを狙うが、崩れない長岡。体を入れ替えた村山が首相撲ヒザ。
長岡を左右を振ってケージの反対側まで電車道で押し込み、四つからシングルレッグへ。ここも差し上げた村山が左小手に巻き投げ。残す長岡と同体でマットに頭をつきホーン。2者が10-9で村山。1者が10-9で長岡を支持。
2R、サウスポー構えの長岡。村山はジャブで前に。詰めて首相撲ヒザも、ダブルレッグ狙いの長岡。村山は差し上げて体を入れ替える。ともに体を入れ替え合い、長岡はダブルレッグへ。すぐに差し上げる村山は両足を束ねさせない。終了間際、首相撲ヒザを突いた村山。ジャッジ3者10-9で村山支持。
3R、あとがない長岡はスタンドで左右で前に。村山も応じて首相撲ヒザ。左で差した村山が押し込み。体を入れ替えた長岡。村山のヒザに離れた長岡。右ジャブを突く長岡に、村山は首相撲から押し込み。左で差して頭をアゴ下につけて四つでクラッチ。一転、首相撲からヒジ・ヒザ。
離れた長岡は、右ジャブで詰めるが、体を入れ替えた村山はヒザ。さらに左右で前に。そこで右を差して組んだ長岡が投げ。それを残した村山が引手を掴んで払い腰テイクダウン! 頭から投げた村山はパウンドから腕十字へ! 長岡も意地のクラッチで極めさせず。ホーン。
判定3-0(30-27×2,29-28)で村山が再戦を制した。