▼セミファイナル SuperFight! ライト級(-63kg)3分3R延長1R
〇中村 寛(BK GYM/RISEライト級王者)
KO 3R 2分58秒 ※3ノックダウン
×タリソン“Crazy Cyclone”フェレイラ(ブラジル/Champions Factory/SAIKYO GP優勝)
中村は野性味あふれるファイトスタイルから、“人獣”とも称される。日本拳法仕込みのサウスポーから放たれる破壊力抜群のパンチを武器に、2021年7月には大雅からダウンを奪って判定勝ち。11月にはYA-MANに判定負けを喫したが、大激闘を演じて強烈なインパクトを残す。2022年6月の『THE MATCH 2022』ではレオナ・ペタスから番狂わせの勝利を収めた。2023年4月に直樹を判定2-0で破りRISEライト級王座を奪取。前戦は2024年3月にK-1ライト級王者・与座優貴に負傷判定で敗れている。戦績は15勝(12KO)6敗1無効試合。
フェレイラは2018年にブラジルで行われた『SAIKYO GP』を制覇。2019年3月に『RISE WORLD SERIES 2019』に初来日すると、スアキムから2度のダウンを奪う猛攻でKO勝利目前まで追い詰めるも逆転KO負け。4月の再来日では大雅を2RでTKOに仕留めている。2023年3月に4年ぶりの来日を果たすと、山口裕人とのOFGマッチで合計6度のダウン応酬となる大激闘を繰り広げ、2Rに逆転KO負けを喫した。
1R、中村は左の三日月と右カーフ。飛び込んでの右フックを縦横無尽に攻める。フェレイラはフックを打つが、中村がノーガードになってかわしてみせる。それでもフェレイラがフックを当てると、中村は左ハイを蹴る。
2Rが始まってすぐ、中村が右フックを空振りしたところへフェレイラが右フックを打とうとしてバッティングに。中村は鼻を切っての出血でドクターチェックを受ける。再開後、フェレイラの手数が急に増え、左右フックとハイキックで中村をコーナーへ追いつめる。疲れが見える中村だが左ストレートを打ち返すが、フェレイラの手数と回転力が優ったか。
3R、さらに回転力を増して手数で前へ出るフェレイラ。中村はかなり疲労が見えるが、ボディへヒザを突き刺すと下がったフェレイラに左フックを見舞って逆転のダウンを奪う。
さらなる打ち合いで渾身の振り回すような左フックでダウンを追加した中村。最後はロープを背負ったフェレイラに左ハイを見舞い、試合時間残り2秒でのKOに成功した。
中村はマイクを持つと「情けない試合をしてすいませんでした。でも、盛り上がったんじゃないですか。みんなにパワー与えるつもりだったけどめちゃめちゃもらいました。前回の試合は皆さんの気持ちを背負えなくて過去一番情けない試合をしたと思っています。すいませんでした。
まだ言えることではないですけど、自分の心、気の部分、メンタル面が整っているので。今までやった相手全員、今後やる相手全員敵と受け止めて倒し切ると決めたので倒し切ります。僕は水抜きで失敗して60kgを諦めて63kgでやったんですけど、61.5kgか62kgの階級を作ってもらって、ベルトを作ってもらいます。僕のことを応援してくれている全員の気持ちを背負って世界へ行くので僕についてきてくれれば絶対にいいことありますよ」と、ライト級とスーパーフェザー級の間の階級を作ってほしいとアピールした。