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【GRACHAN】TSUNEが手塚基伸との再戦で判定勝ちでバンタム級新王者に。フライ級は御代川敏志が松場貴志にTKO勝ちで王座獲得、ライト級暫定王者の林”RICE”陽太が5連勝=『GRACHAN 67』

2024/02/05 01:02

御代川敏志が松場貴志を最終回にTKO、フライ級新王者に

▼第7試合 GRACHANフライ級タイトルマッチ 5分3R
×松場貴志(パラエストラ加古川)56.7kg
[3R 1分44秒 TKO]
○御代川敏志(パラエストラ柏)56.7kg
※御代川が第3代フライ級王者に
※タップアウト後の加撃により御代川へイエローカード1枚提示。御代川には罰金のペナルティが与えられ、その金額が松場に与えられる

 フライ級王者・松場貴志に御代川敏志が挑戦。

 松場は、2019年12月以来のGRACHAN復帰戦。2022年12月のDEEPフライ級GPで本田良介に判定負けした松場だが、その後、DEEP大阪で早坂優瑠に判定勝ち。2023年7月の前戦では松岡疾人を2R リアネイキドチョークを極めて2連勝中だ。

 対する御代川は、GRACHANフライ級トーナメント1回戦で薩摩竜仁に2R TKO勝ち後、準決勝で宮内拓海にスプリット判定勝ち。2023年8月の前戦・決勝戦で児玉勇也を1R 右ストレートでKOに下し優勝。王座挑戦権を得た。

 粘り強いケージレスリングを軸に5つの一本勝ちをマークする松場はトータルの強さを持って防衛なるか。対して5連勝中で、10勝中5つのKO・TKO勝ちを記録する御代川は組み&打撃の進化で王座奪取なるか。

 松場がベルトを持ってこなかったことで、試合前の両者のケージ上での記念撮影はベルト無しで行われたタイトルマッチ。

 1R、先に走って足もとに滑り込んだ御代川。スタンドに戻した松場は、サウスポー構えから左インロー。右フックで飛び込み、左ミドルを当てる。ワンツーで押し戻す御代川。しかし、松場は右ジャブを突いて下がらせると、御代川は右インロー。右ストレートは遠く。その打ち終わりに松場が詰めて右前手フック。

 左右で詰めてボディロックからマット中央に投げてテイクダウン。左で足を越えて鉄槌、ヒジ。いったん体を離して立って御代川の右足を左に流してパウンドで飛び込む。腰を切って足を戻した御代川。

 松場の立ち際に下から蹴り上げ。その足をさばいてパスしようとする松場に下から鉄槌、蹴り上げで暴れて立ち上がりへ。その際でバックに回る松場は御代川の立ち上がったところを持ち上げ後方に引き込んで寝かせてキムラ狙い。

 上四方からサイドに回ると亀になって立とうとする御代川のサイドバックからパウンド。御代川は金網まで這って立ち上がると、松場が押し込み、残り1分。

 松場がボディロックから後方に投げて御代川が再び左右の蹴り上げを腹に踵を当ててホーン。ジャッジ3者とも10-9で松場を支持。

 2R、先に前に出る御代川は左ロー、右前蹴り、右インロー。松場は左、右と単発の飛び込み。御代川はワンツーで思い切りよく走ると、組んだ松場が両脇差しに。

 首相撲で顔を剥がして払い腰で強引に投げる御代川に、両者同時に立ち上がり。押し込む松場から御代川が走って間合いを取る。

 ワンツーの右を振る御代川。近い距離になり組んでくる松場に右ヒジ! 金網まで押し込む松場に、御代川コーナーは「下(組み)に行かせんな」と指示。松場のシングルレッグも小手巻き、尻は着かずにすぐに立ち上がる。

 右ローを突きワンツーで前に出る御代川。松場は右ジャブを返して、再び金網に押し込み。右で差してボディロックで金網から引きはがそうとするが、御代川は崩れず金網際へ戻る。スタンドバックにつく松場に右のバックヒジで正対!

 松場の押し込みを押し戻してスペースを作って右ヒジ! この1発で左目上をカットした松場。さらに押し込む松場に、御代川は金網背に首相撲から右ヒジをヒット!

 松場のダブルレッグも切って、ケージづたいに離れようとする。両脇を差した御代川は左で差し返すと、押し込む松場に右ヒジ連打! バックヒジも狙う。ジャッジ3者が10-9で御代川を支持。

 3R、インターバル中にドクターチェックは出来ないため、開始のホーンが鳴ってすぐに松場の左目上のカットにドクターチェックが行われる。

 再開。松場の左に御代川は右ミドルハイをガード上に突く。松場は右ジャブ、左ストレート。さらに左ハイを打つが、そこに右ストレートを合わせて迎撃した御代川。

 松場はすぐに立ち上がり足を手繰るが、右ヒジで突き放す。さらに左フックの飛び込みは御代川!

 その手応えに大きな右を振る御代川だが、それを潜った松場がダブルレッグへ。踵を掴んで引いて尻を着かせる松場だが、すぐに御代川も金網使い立ち上がり。

 右ヒジを叩き込むと、さらに押し込んできた松場の体を入れ替え、組んで松場の脇を潜り、ボディロックから持ち上げてテイクダウン!

 投げられた松場が、左手をマットに着こうとしたが腕を脱臼。うつ伏せなって右手でマットをタップした松場に、レフェリーが間に入ると、御代川は試合が決した興奮からか松場の背中から頭にかけて両手を同時に落としてしまう。

 タップ後の加撃に対して、松場のコーナーマン2人がケージインして御代川に詰め寄る。レフェリー、岩﨑代表が間に入ると、御代川は自陣コーナーのケージにいつものように両手両足で張り付いて見せて、(代替の)ベルトを巻いた。

 試合後のケージのなかで御代川にイエローカードが提示され、罰金(※松場に渡される)が科せられた。

 松場が歩けるか、担架を運ぶかの確認のなか、マイクを渡された6連勝の御代川は「今日は応援どうもありがとうございました。あの、僕、いろんなジムをクビになったり、逃げたりして点々として、いまのパラエストラ千葉ネットワークに辿り着きました。ジムのみんないつも練習してくれてほんとうにありがとうございます。あとひとつだけ、自分の次の目標を宣言したいです。いま自分はUFCを目指して頑張ります。応援よろしくお願いします」と語った。

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