▼第10試合 Super Fight!ライト級(-63kg)3分3R延長1R
―中村 寛(BK GYM/RISEライト級王者)
ノーコンテスト ※アクシデントによる肩の脱臼
―アリシェル・カルメノフ(カザフスタン/Nural sports school)
中村は野性味あふれるファイトスタイルから、“人獣”とも評される。日本拳法仕込みのサウスポーから放たれる破壊力抜群のパンチを武器に、2021年7月には大雅からダウンを奪って判定勝ち。11月にはYA-MANに判定負けを喫したが、大激闘を演じて強烈なインパクトを残す。2022年6月の『THE MATCH 2022』ではレオナ・ペタスから番狂わせの勝利を収めた。10月のチャンヒョン・リー戦では2RにTKO負けするも、12月の再起戦で伊藤澄哉を2RでKOすると、2023年4月に直樹を判定2-0で破りRISEライト級王座を奪取した。戦績は14勝(11KO)5敗。
カルメノフはフルコンタクト空手で様々な大会に出場して活躍、現在は空手と並行してキックボクシングの試合にも出ているという。ローキックとパンチを得意とし、特に右フックには自信がありそう。カザフスタンの空手選手は頑丈な身体を持ち、パワフルなパンチ&ローで前へ出るタイプが多く、空手家特有の攻撃力で中村撃破を狙う。戦績は5勝1敗。
1R、ローの蹴り合いからハイを蹴っていくカルメノフ。中村もハイを返す。左のローを蹴る中村に思い切り飛び込むようなパンチはカルメノフ。そして中村がパンチに行って距離が詰まると、もつれるように2人が倒れる。すると中村はなかなか立ち上がれない。倒れる瞬間にカルメノフが中村の腕を抱える体勢になっており、倒れた拍子に腕を痛めたようだ。ドクターチェックとなり、しばらくするとアナウンスが入る。肩を脱臼したが肩が入ったとのことで試合続行となる。
再開後、ステップを踏む中村にカルメノフは飛び込んでパンチ、さらにヒザ。中村はローを放っていくがやはり腕が回復していないのかパンチが出ない。ラウンド終盤にパンチに行く中村だが距離が詰まったところでカルメノフのヒザがローブローとなってしまう。中断となり、しばらくするとドクターチェックが再び入り、レフリーが試合終了を宣言。ローブローのダメージよりも肩の脱臼が続行不可能なレベルと判断され、試合はノーコンテストとなった。