▼セミファイナル(第13試合)RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament(Bブロック)準決勝 3分3R延長1R
×大﨑一貴(OISHI GYM/RISEスーパーフライ級王者)
判定2-0 ※30-29、29-29、30-28
〇田丸 辰(TRY HARD GYM/RISEフライ級王者)
大﨑は2020年2月からRISEに参戦し、9月に田丸辰を破ってスーパーフライ級王座を奪取。2022年10月には「RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント」優勝者・風音に判定勝ちして53kg最強を証明した。2023年4月、ISKA世界王座決定戦でKO勝ちし、念願の世界王者に。7月のトーナメント1回戦ではアイマン・ラマーにカーフキックでKO勝ちしている。現在19連勝中。戦績は41勝(22KO)5敗2分1無効試合。
田丸はジュニアキックボクシング出身で、卓越したボクシング技術とディフェンス能力でプロデビュー後は10戦全勝(2KO)と無敗の快進撃で2018年11月に初代RISEスーパーフライ級王者となった。2019年9月にRISEバンタム級王者・鈴木真彦とRISE王者対決を行い延長戦の末に初黒星を喫し、2020年9月の2度目の防衛戦で大崎一貴に敗れて王座陥落。2021年7月の「RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント」でも1回戦で政所仁に敗れるなどスランプに陥ったが、2022年に階級を下げて臨んだ「初代RISEフライ級(-51.5kg)王座決定トーナメント」で優勝し、二階級制覇を達成した。7月の1回戦ではペッシラーを初回KOで破っている。戦績は15勝(3KO)3敗1無効試合。
1R、オーソドックスの大﨑に、サウスポーの田丸。最初から近い距離での戦い。プレッシャーをかける大﨑は右のインロー、ハイ。田丸は外を回りつつ左ストレートを返す。互いの頭がつくような近距離から大﨑は細かいパンチ、右ボディを叩く。田丸はワンツーを飛ばすが下がる場面が多い。
2R、またもすぐに詰める大﨑。近い距離でフックからボディ、インローへつなぐコンビネーションを当てる。足を引っかけてバランスを崩すようなインローは大﨑。田丸も左ストレートを当て、左ハイも出す。前手の右フックを当てる田丸に大﨑は中に入り込んでショートのパンチ、さらにヒザも出す。互いに間断無く攻撃を出し合う中、田丸のアッパーで大﨑の顔が跳ね上がる場面も。
3R、左右の細かいパンチからテンカオの大﨑。田丸は左右のパンチから左ミドルを返す。互いに前傾姿勢で頭を突き合わせる体勢が多くなり、3発、4発の連打を出し合う。テンカオ、顔面ヒザを打ち分ける大﨑だが、距離が離れたところで田丸が左ストレート。これが顔面を打ち抜き、大﨑がぐらつく。ラッシュをかける田丸に大﨑はすぐ持ち直してパンチを返すがダメージはあるか、試合終盤、田丸のフックが当たり大﨑の顔が何度も跳ね上がる。
判定は2-0で田丸。一進一退の攻防の中、左ストレートを打ち抜いた田丸がリベンジに成功し、19連勝の大﨑をストップしてクマンドーイの待つ決勝戦へと駒を進めた。
試合後マイクを持った田丸は、開口一番「めっちゃ疲れた!」と言うと、「今日はトライハードジムは4人出場してみんな勝って、最後メチャクチャプレッシャーで。ひとまず勝ってほっとしているのと、大﨑選手にリベンジできたってことが本当にうれしいです」喜びを語り、「ちょっと暗い話になっちゃうんですけど、実は前回のペッシラー戦が終わった後に自分のお母さんが亡くなってしまって。本当トーナメントを棄権するか迷ったんですけど、自分自身もそうなんですけどチームのみんなだったり僕の家族だったりが、自分が世界一になることを望んでくれていたんで。ここで勝って絶対世界一になろうと決めて頑張りました。急に大切な人っていなくなっちゃうんで、身近にいる人を大切にして日ごろの感謝を伝えるようにして下さい」試合前にあった葛藤と決意を告白。
そして迎える決勝戦について「必ずこのトーナメント優勝するって決めてて、僕の望んでるクマンドーイ選手が勝ってくれたんで、決勝は最高に盛り上げて必ず僕が世界一になるのでみなさん注目してください。応援お願いします。最後に、僕絶対もっともっと有名になってスーパースターになるんで、インスタフォローしてない人はフォローしてください。お願いします」と決勝への意気込みを語った。