▼第9試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R
×常陸飛雄馬(TARGET SHIBUYA/同級2位)
延長判定3-0 ※10-9×3 (本戦は1-0 ※30-29大雅、29-29、29-29)
〇大雅(TRY HARD GYM/同級9位)
常陸はテコンドーをバックボーンに持ち、2016・2017年全日本学生キックボクシング連盟フェザー級王者の実績を持つ。2019年7月に清水将海にKO勝ちしたのを皮切りに8連勝を飾り、2023年1月にはRISEスーパーフェザー級王者チャンヒョン・リーに挑戦したが、延長Rで敗れタイトル奪取ならず。YA-MANと同門の強打の持ち主。戦績は9勝(7KO)3敗1分。
大雅は2012年1月に16歳でプロデビューし、2014年8月にKrushスーパー・バンタム級王座を奪取。2016年にはK-1 WORLD GP -60kg日本代表決定トーナメントで優勝し、翌2017年2月にはK-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王座を奪取した。2018年9月からRIZINに参戦。RISEには2019年3月から参戦し、連敗を喫したが梅野源治、奥平将太に連勝して調子を取り戻すと2023年6月にはフランスでポール・カーポウィッツに判定勝ち。当初は3月に一馬との対戦が決まっていたが、計量後の体調不良でドクターストップがかかった。戦績は26勝(6KO)13敗2分。ここで勝てば王者チャンヒョン・リーへの挑戦も見えてくる一戦となった。
1R、頭を下げた前傾の構えの常陸はじわじわ詰めるとボディへのジャブ、ローを出していく。ロープを背負う大雅はあまり手数を出さないが隙を見てジャブやワンツーを放っていく。ジャブ、ストレートとまっすぐのパンチを突いていく常陸に、引っ掛けるような左フックやオーバーハンドの左は大雅。
2R、左のリードを出して距離を測る常陸はパンチに加え左の三日月蹴りも出す。大雅は左ストレートで飛び込むが常陸はバックステップでかわす。ショートのフックを振る大雅、常陸がワンツーで前へ出てきたところへ飛びヒザも見せる。終盤は互いにパンチを振り合う。
3R、ワンツーからローへつなぐ大雅は左のハイも蹴っていく。常陸は右ボディやボディストレートも混ぜながら顔面へもストレートを飛ばして上下に打ち分ける。左ストレートを当てた大雅が近い距離からワンツー、常陸も打ち返し激しい打ち合いとなったまま試合終了。判定は30-29大雅、29-29、29-29と2者ドローになり延長へ。
延長R、左のミドルハイで入る大雅。さらに遠い距離から飛び込むような左ストレート。常陸のパンチにカウンターの左フックも当てる。前に出てロープを背負わせるのは常陸だが大雅はステップを使って詰めさせず、ミドル、ワンツーでペースを握る。それでも追い続ける常陸はパンチを振るが大雅はローも混ぜ多彩な攻撃を見せて試合を終えた。延長判定は三者とも大雅。延長ラウンドの激戦となるも、老獪なテクニックを見せてしっかりと勝利をもぎ取った。
試合後マイクを持った大雅は「よかったー!」と叫ぶと「今日(同門の)トライハードジムから出場した2人ともKOしてて、セミで後輩の田丸(辰)がトーナメントの決勝進出懸けて試合するんで、おい繋げたぞ!」とセミファイナルで大﨑一貴と対戦する田丸にエール。
そして「伊藤(隆・RISE代表)さん、次タイトルマッチやらせてください。田丸が今日勝って、トーナメント決勝の日にチャンヒョン・リーとやりたいと思ってるんで。絶対(タイトル)獲るんで任せてください」と現王者・チャンヒョン・リーへの挑戦を表明した。