▼第8試合 DEEP 68kg契約 5分3R
〇松嶋こよみ(日本・パンクラスイズム横浜)67.75kg 13勝6敗
[1R 1分54秒 TKO] ※サッカーキック
×劉獅(KIBA マーシャルアーツクラブ)67.9kg 9勝10敗2分
※当初、松嶋と対戦予定のガブリエル・シウバが「飛行機に乗り遅れ、体重が落ちないため」試合キャンセル、3日前オファーで劉獅が参戦
松嶋は、修斗でプロデビュー後、2015年にウェルター級新人王を獲得。2016年9月にPANCRASEに初参戦し、当時フェザー級5位の牛久絢太郎に一本勝ち。2018年にはISAOと同級暫定王座を争った。
同年から参戦したONE Championshipではフェザー級2位にランキング。ゲイリー・トノン戦後、UFCを目指し、2022年の『ROAD TO UFC』に参戦も、準決勝で中国のイー・ジャーにスプリット判定で敗れ、契約ならなかった。2023年の『ROAD TO UFC』シーズン2出場も噂されたが、そのリストに名前は無く、今回のDEEP初参戦となった。
当初松嶋は、元UFCのガブリエル・シルバ(TEAM NOGUEIRA)と対戦予定も、シルバが「飛行機に乗り遅れると共に体重が落ちないために試合をキャンセル」。松嶋との試合に名乗りを挙げていた劉獅に白羽の矢が立ち、松嶋との対戦が決定した。
劉獅こと高塩竜司は、元栃木県警職員で2015年12月のDEEPフューチャー キングトーナメントライト級優勝。2018年に神田コウヤを右ストレートからのパウンドでTKO、2019年に樋口武大の寝技を凌いでトップからのパウンドでTKO勝ちを収め、2020年には朝倉未来一年チャレンジの西谷大成に判定勝利している。
2022年は3月に高野優樹に判定負け後、7月に鷹辰に1R、カットによるドクターストップで勝利。9月に拓MAXにスプリット判定勝ちで2連勝も、12月の前戦ではTRIBEの狩野優に判定負け。今回は大会3日前のオファーを受けて、68kg契約で松嶋こよみと対戦する。
(※前日計量時のコメント)
劉獅「3日前、2日前くらいに試合が決定したんですけど、まったく動揺とかはしてなくて、こういうチャンスを掴むために、ほんとうにずっと準備していました。今日も、スポンサーさんにいただいたナポレオンのパンツを穿いていますが、明日は革命を起こします。松嶋選手よろしくお願いします」
松嶋「えーと……まあ、特には言うことはないんですけど、明日は応援よろしくお願いします」
1R、予告通り、ガードを固めてオーソで前に出る劉獅。松嶋はオーソからサウスポー構えにスイッチして左の軸足蹴りで劉獅を崩す。さらに左ミドル。その蹴り足を掴む劉獅だが、片足立ちで足を抜く松嶋。右ストレートを打つ劉獅をかわしながら、再び軸足にローを当てる松嶋だが、バランスを崩すとすぐに立ち上がり首相撲。劉獅から離れる。
劉獅の遠間からのワンツーを見切る松嶋。オーソから右の後ろ廻し蹴りを腹に効かせると詰めて飛び込むような右の突きをヒット! そのままマウントを奪う。
下から四つで抱き着き金網に上体立てる劉獅に、右ヒジを落とす松嶋。亀になる劉獅に、松嶋は左腕を十字にとらえようとしたか、その際で劉獅は立ち上がる。
サウスポー構えで左ミドルの松嶋と、オーソから右の蹴りは劉獅。バランスを崩した松嶋が後退すると、劉獅は走り込んでの右ミドルも蹴り足を掴んだ松嶋。右足を抜く劉獅。
松嶋はオーソに構えて右ロー。左の突きで飛び込み、首相撲から左ヒザ蹴り。左で脇を差し上げるも、嫌った劉獅が離れる。ワンツースリーで前進する劉獅をバックステップでかわす松嶋。
下がりながら、劉獅が右から左を放ったところを「見えている」松嶋はわずかに頭を下げて右の突き! 前のめりにダウンし身体が伸びた劉獅にここでレフェリーは止めず、劉獅が頭をガードしながら両足を亀まで持っていったところで、見下ろしたままの松嶋は一瞬間を置いてから、ユニファイドルールにはない、サッカーキックを2発打ち込むとレフェリーが間に。松嶋はウォークアウトした。
試合後、松嶋は、「近々で相手が変わってしまってなんとも言えない気持ちでしたが、劉獅選手が受けてくれたおかげで試合が成立できてよかったと思います。ありがとうございました。ちょっと雑なところも多かったんで、またいちから作り直して頑張りますので、応援よろしくお願いします。今日は応援ありがとうございました」と初めて笑顔を見せて語った。