MMA
インタビュー

【DEEP】松嶋こよみ「相手は違えど、やることは変わらない」×劉獅「自分から仕掛けて、革命を起こす」=7月2日(日)後楽園

2023/07/02 17:07
 2023年7月2日(日)18時から東京・後楽園ホールで開催される『skyticket Presents DEEP 114 IMPACT』のセミファイナルで、松嶋こよみ(パンクラスイズム横浜)と劉獅(KIBA マーシャルアーツクラブ)が68kg契約で対戦する。  当初、松嶋は元UFCファイターのガブリエル・シルバ(ブラジル/TEAM NOGUEIRA)と対戦予定だったが、「ブラジルからの飛行機に乗り遅れると共に体重が落ちない」ため欠場。劉獅が3日前のオファーを受けて、68kgの試合が行われることとなった。  対戦相手変更でもこのタイミングで試合を望んだ松嶋は、檀上で「とくに言うことない。応援をお願いします」とシンプルに語り、劉獅は「2、3日前に急遽、この試合が決まり、動揺とかはないです。このような時のためにずっと準備をしてきました。明日、革命を起こします」と宣言した。  計量後は、努めて落ち着きながらも、やり場のない気持ちを滲ませた松嶋と、この1戦にすべてを賭けるという劉獅とは見た目の温度差は明らかだが、内心はどうか。「対戦相手が変わろうとやることは変わらない」という松嶋の淡々とした冷酷さと、「革命を起こす」と意気込む劉獅の試合は、そのギャップがどう出るか、注目だ。 松嶋「モチベーションは……変わります、けれど──」 ──当初の対戦相手のシルバが日本へ来れないと聞いた時はどう考えましたか。 「どうしようかな、今回、試合が流れてもいいかなという考えもあったんですけど、でもちょっと周囲と相談して、減量も末期だったこともあったんで、とりあえず“試合はしておきたいな”というのが第一優先でした。  セミファイナルで結構、注目もされていたと思うので、これで僕が出ないというのもどうかな、と。せっかく組んでもらったということもあり、その恩返しをしたいという思いもありますし、試合をすることにしました」 ──直前で相手が変わったことについては? 「うーん……あまり何もないです。遠くブラジルから選手を呼んでもらったことに感謝していますし、今回、相手選手が直前に試合を受けてくれたことにも感謝しています。でも、特にそれ以上でも以下でもなく、明日は試合をするのみです」 ──今後を考える上でも、元UFCのシルバから対戦相手が代わったことで、モチベーションに変化は? 「モチベーションは……変わります。それは変わりますけど、それこそ、うーん、しょうがない。ほんとうにしょうがないとしかいいようがない。もし僕も、チャンスがあるんだったら、2、3日前でもUFC(で戦えるん)だったら、“はい、やります”と言うと思うんで、今回、相手は僕に対してそういう風に思ってくれたんだな、というのもあるので、そこは敬意を持ってブッ倒したいなと思います」 ──直前は、劉獅戦を想定した何かを練習するというより、自身のやるべきことを確認してきた感じでしょうか。 「もう最後の練習も終わってという状況だったので、(対戦相手が代わって)少しだけ映像を見て、どっち構えかなというのを見たくらいで、あとは当日にセコンドと“こういう選手だな”というのを話すくらいになると思います」 ──しかし、相手のモチベーションは高く、神田コウヤ戦などでは瞬発力と思い切りの良さも見せていました。油断できないかと。 「もちろん油断はしないし、今までやってきたことを出す……なんて言うんだろう……相手は違えど、やることは変わらないと思うので、しっかりブッ飛ばせればと思います」 ──68kgの契約体重になり、想定練習していたことも直前で変わった。そいうなかでどんな試合を? 「ただ、自分がやんなきゃいけないことは変わず。ちゃんと、それこそ……KOで勝つということだと思うので、それをしっかりと当日出せたらいいんじゃないかと思います。それを出すための練習はしてきたと思うので、それをどれだけ相手にアジャストできるのか、というのは、自分の腕次第だと思うので、頑張ろうかな、という感じです」 ──DEEPマットで戦うことについては? 「すぐに返事をくれて、いい相手とやれる、それが大きかったです。DEEPという名称に思い入れがあるわけではないですけど、それこそ北岡さんだったり、近しい選手が出ているので、そこに出られるのはいい機会だと思いますし、いい試合をしたいと思います」 [nextpage] 劉獅「オファーを断った? お前ら何をやっているんだって」 ──今回の緊急参戦が決まった経緯は? 「松嶋選手がDEEPのフェザー級に来ると噂で聞いた瞬間に、佐伯(繁)代表に『やらせてください』と言っていて、その後の記事で、『国内のフェザー級の選手がオファーを断っていて日本人だと相手が組めない』というのも見たので、“僕はもうこんなにやりたいと言っているんだよ”というのは正直、SNSとかで公にしたかったんですけど、DEEPの運営に迷惑をかけてしまうかなと思って黙っていました。  プロ格闘家といわれている以上、常に最強と言われたい、一番強くありたい、そこを目指しているので“断っている選手がいる”と聞いたときは、正直“お前ら何をやっているんだ”という気持ちがありました。  松嶋選手が海外の強豪選手とやりたがっているというのも聞いていて、希望は薄いけど、外国人選手であれば、いまビザの関係で騒がれているなかで“もしかしたら”というのもあるかなと思っていて、いつ何を起きてもいいように準備していました。それくらいやらせてくださいと熱くアピールしていたので、いまは楽しみです」 ──68kgなら受けられる体勢にあった? 「条件がフェザーでしか受けないとなったら、フェザーに死ぬ気で落としましたし、体重オーバーで試合を無くすことだけはできなかったので、今回の(68kgは)少し保険をかけさせてもらい、それを受けてもらいました」──松嶋選手のイメージは? 「松嶋選手みたいに戦いたいとジムの会長に言ったこともありますし、打撃もタックルも組み技もオールラウンダーでほんとうに好きな選手で、めちゃくちゃ強い選手で、憧れてましたし、めちゃめちゃ怖いですけど、ワクワクしています」 ──松嶋選手とここで戦うことの意味をどうとらえていますか。 「世界でも活躍していて、そんな選手に自分がジャイアントキリングを起こすようなことがあれば、一気にフェザー級で名前が売れることもあるだろうし、僕にとってデメリットや失うものはないので、たとえ、明日死ぬようなことがあってもそれはそれでいい。この試合にそれくらい賭けています。“やってやるぞ、このチャンスを絶対掴んでやるぞ”と、いつ試合が来てもいいように、常日頃からずっと練習していました」 ──5年前に勝利した神田コウヤ選手は「ROAD TO UFC」で1回戦を突破しています。そこから連勝もありながら黒星も挟まれている現状をどう越えたいと考えていますか。 「神田選手とやったのは数年前でいまは神田選手も別人で暫定チャンピオン。自分もあのときとは違います。松嶋選手に勝てば、嫌でも相手は断れない状況になると思いますし、一気にタイトル戦線に、大舞台に這い上がっていけると思います」 ──どんな試合をしたいですか。 「これだけは100%約束できるんですけど、絶対につまらない試合にはしません。永遠に漬けられて終わることもないし、待ち姿勢で見合うこともない。自分から仕掛けて、ほんとうに革命を起こしますので、僕に期待してほしいです」
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