▼セミファイナル Super Fight!スーパーライト級(-65kg) 3分3R延長1R
〇白鳥大珠(TEAM TEPPEN/RISE WORLD SERIES 2019 -61kg級王者、第5代RISEライト級王者)
判定3-0 ※29-28×2、29-27
×YA-MAN(TARGET SHIBUYA/ライト級10位)
白鳥はキックボクシングからボクシングに転向し、8勝(5KO)3敗の戦績を残してキックボクシングにカムバック。2019年2月に第5代RISEライト級王者に輝くと、3月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament」で優勝。世界王者のベルトを巻いた。2021年6月のRIZIN KICKワンナイトトーナメントでは皇治らを破って優勝。2022年は4月に秀樹から延長戦の末に判定勝利を収めたが、6月の『THE MATCH 2022』ではゴンナパーに初回KO負けを喫した。戦績は23勝(10KO)9敗1分。
RISEの“キングオブストリート”ことYA-MANは14歳から高校生までの6年間、ストリートファイトに明け暮れ、19歳でキックボクシングを始めた。2018年2月にRISEでプロデビューし、当初は目立たない存在だったが2021年5月にRISEでオープンフィンガーグローブ着用試合がスタートすると自ら名乗りをあげ、山口侑馬、北井智大にKO勝ち。11月のRISE大阪大会では中村寛とフルラウンド、バチバチの殴り合いとなる大激闘を演じて話題に。さらに大晦日RIZINに出場すると、皇治に判定勝ちして一気に名をあげた。6月の『THE MATCH 2022』では芦澤竜誠との因縁の試合をKOで制し、戦績を12勝(5KO)3敗とした。
1R、YA-MANは右カーフを蹴って距離を詰めて右フック。サウスポーの白鳥はロープを背負いつつ回り込み、左を打つ。思い切り左右フックを繰り出すYA-MANだが振りはコンパクト。白鳥も左を返してアゴへヒザを突き上げる。YA-MANが右カーフから右フック。白鳥も左ストレートでYA-MANを仰け反らす。しかし、YA-MANは怯まず前へ出て思い切り右フック。YA-MANは倒す気満々だが、白鳥もよく見て戦った。
2Rも前に出ていくYA-MANだが、もつれたところでYA-MANが右目上をカットして流血。ドクターチェック後再開。前に出てくるYA-MANに白鳥が左ハイキックからヒザをアゴへ突き上げてダウンを奪う。立ち上がるとフラつきながらも前へ出ていくYA-MAN。白鳥はワンツー、左飛びヒザの猛攻を加えるがYA-MANは倒れない。それどころか前へ出て打ち合いに行く。
白鳥は下がりながらジャブ、ヒザ蹴り、左フック。ショートの距離で打ち合う両者。YA-MANは流血しながらも前へ出て白鳥にロープを背負わせてボディを叩き続ける。ラウンド終了のゴングが鳴ると、YA-MANは雄叫びをあげる。
3R、前へ出るYA-MANが白鳥にロープを背負わせて右フックを何度も強打。コーナーに詰まる白鳥にその右がヒットする。白鳥はステップで離れるがYA-MANは逃がさず右アッパーを突き上げる。さらに右ストレート、左フックと白鳥をロープに釘付け。白鳥もYA-MANの攻撃が止まると左ストレート、左ロー。
雄叫びをあげながら左右フック、アッパーで襲い掛かるYA-MAN。場内のボルテージは最高潮に。白鳥はガードを固めてYA-MANの猛攻に耐えるが右フックをもらう。逆転を狙って攻め続けるYA-MAN。コーナーを背にして耐える白鳥。あわや逆転かという中、試合終了のゴングが鳴った。精魂尽き果てたYA-MANはその場に崩れ落ち、セコンドに支えられてやっと立ち上がるほど。
判定は3-0でダウンを奪った白鳥が勝利。敗れたYA-MANも株が全く下がることがない激闘ぶりだった。
白鳥は「ちょっとYA-MAN気持ち強すぎでしょう。俺も最初ダウン取った時に終わったと思ったのにフラフラしていたのに、この男は強いよ。この試合はイケメンvs.イケメン狩りになっていたけれど、格闘技のリング、YA-MAN最高にカッコよすぎでしょう。僕のことを初めて見る人もいると思うので、ぜひ僕のことを好きになってください。このアツい戦いをしたYA-MANと一緒にRISEを盛り上げていきたいと思います。そしてめちゃくちゃフルに戦って疲労がヤバいんですけれど、ここでようやく再スタートできたので12月25日両国俺を出させてください」とYA-MANを称え、連続参戦を希望した。
敗れたYA-MANもマイクを持ち、「本当は勝ってマイクしたかったんですけれど、白鳥君、イケメンで強くて金持っていて、どうやって勝てばいいですか、誰か教えてください。でも自分が見せたいものは見せられたかなと思って(大きな拍手)。1R(実際は2R)にハイキックをもらって、1Rで左のアバラも折れて2Rに鼻も折れて、イケメンボコボコにするつもりが、ブサイクが余計ブサイクになっちゃったよ」と言って観客を沸かせる。
続けて「今回、児童養護施設の子たちとシングルマザーで頑張っている方を200名、応援してくれる企業が無償で提供してくれて招待できたんですけれど、僕が伝えたいことは同じ環境で今これだけ活躍出来ているので。THE MATCHで勝ってこの先どうしようってモチベ―ションが低くなっていて。それまでは金を稼ごうというモチベ―ションでやっていたんですが、稼いでも変わらなくて。人のために生きたいと思ってこうやって招待することが出来ました。僕でもこうやって活躍できる舞台があるので、皆さん一人一人が輝ける舞台が絶対にあるので頑張ってください」とメッセージを送った。