メインでTKO勝ちも笑顔は無かった平田。(C)ゴング格闘技
2021年2月22日(月)東京・渋谷TSUTAYA O-EASTにて、ONE Championshipが「CLASTY Presents Road to ONE:4th Young Guns」が開催された。試合は「ABEMA 格闘チャンネル」にて完全生中継された。
▼メインイベント 女子アトム級 5分3R
〇平田 樹(フリー・21歳)
[2R 2分34秒 TKO] ※パウンド
×中村未来(MARS GYM・28歳)
メインに登場する平田は、兄の平田直樹とともに兄妹MMAファイター。小学校1年生から講道館・春日柔道クラブで柔道を始め、2018年9月にAbemaTV『格闘代理戦争 3rdシーズン』に出演。パク・ボヒョン、MIO、古瀬美月に3試合連続で一本勝ちで優勝。
2019年6月からONEに参戦し、アンジェリー・サバナル(フィリピン)に1R アメリカーナで一本勝ちすると、10月大会ではリカ・イシゲ(タイ)に2R、センタク挟みから腕を伸ばしてのアームバーで一本勝ち。2020年2月の前戦ではナイリン・クローリー(ニュージーランド)に3R、パウンドでTKO勝ち。ラウンド間でゾーンに入った平田がインターバルでダンスしたことでも話題となった。
2021年のONE女子アトムGPが決定するなか、「圧倒的な試合をします。『ガキには、未来しかない』」と語り、約1年ぶりの試合を日本で前哨戦として戦う。
対する“北のストライカー”中村は、MMA3勝3敗。北海道でネイリストとして働きながら、マルスジムで総合格闘技を習得した。
2020年5月末の修斗女子初代スーパーアトム級王座決定トーナメント準決勝では、AACCの杉本恵に2R、リアネイキドチョークで敗れたものの、腰の強さを発揮し、序盤の杉本のテイクダウントライを凌いでいる。またガードからのコムロック、ヒールフックなど意外なサブミッションも見せており、組み技耐性の強いストライカーと言える。2020年9月にAACCの永尾音波に判定勝ち後、12月の修斗大阪大会で古澤みゆきに判定2-0で惜敗した。
再起戦で強豪・平田と対戦する中村は、「平田選手は柔道というしっかりとしたバックボーンがあって気持ちも強く、全てにおいて勢いのある選手だと思います。試合を受けてくれてありがたいのですが、自分は失うものがないので、得意の打撃で、全力で倒しに行く」と語る。
1R、オーソドックス構えの平田に、右利きサウスポー構えの中村。左ミドルを先に出す中村。その打ち終わりに詰めた平田だが、中村が脇を硬く突き放す。ローから前手の右を振る中村。右をダブルで振って前に出る平田に、左で小手に巻いた中村。平田は大内刈テイクダウン! フックガードの中村にパスしてダースチョークを狙う平田。背を伸ばし首を抜き、スタンドバックに回る中村。
正対し、ダブルレッグからテイクダウンは平田。パスガードを狙う平田は片足をまたぐが中村はハーフで凌ぐ。ブザーに先に立つのは中村。
2R、右の蹴りは平田。左ストレートで前に出る中村にカウンターのダブルレッグからテイクダウンは平田! 足を戻して立ち上がる中村! 詰める平田は右で差し、シングルレッグも、中村は得意のネルソンで凌ぐが、首を掴んだ平田は首投げ払い腰! さらに袈裟固めから中村の右腕を両足で挟んで、パウンド! 腕を挟まれバックに回れない中村。レフェリーが間に入り、平田がTKO勝ちも表情に笑顔無し。
試合後、平田は「メインなのに……こんな微妙な試合、情けないというか(ONEで女子アトム級)GPがあるのに、こんな試合をしていては、もっともっと上に行きたいのにこんなのじゃダメだと思うので頑張ります」と反省しきり。続けて「こうやって、
敗れながら青木真也からNext Young Guns Award賞(ほか吉野光、有井渚海が各10万円を受賞)を受け取った中村は、「勝って話をしたかったですけど、光栄な賞をいただいたので、頑張ります。(次、すぐに試合をしたいですか?)したいです」と語った。