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【RIZIN】朝倉海が4月復帰宣言、バンタム級日本GP出場は「1年縛られる」と保留も「出るなら絶対優勝する」=海外進出の課題とは?

2021/02/18 08:02

27歳、朝倉海の選択は──

「でも実際、バンタム級に選手が多いのは事実で、その階級でトーナメントやったら盛り上がると思うっていうのはあるんで、ちょっと流れを見て、もし参戦するなら絶対優勝しますよ。もちろんね」と、GP参戦と海外試合のバランスを考えたいとした。

 榊原CEOは、バンタム級日本GPへの前王者の参戦について「朝倉海とも話をしたのか」と問われると、厳しい口調で、「いやしていない。嫌なら出なければいい。堀口に届かないだけなので。負けるってそういうことだから。特別扱いはないので。だけど、そのGPにしっかり勝てばもう一度チャレンジ──堀口にも『ここまでやったんだからやれよ』という説得力はあるでしょう。これが一番、海にとっては近道だと思います」と、GP優勝が堀口へのリヴェンジへの「近道」にして関門だと語っていた。

 4月に復帰を望む海。「16人のなかに入るしかない」と1回戦から出場を求めたCEO。堀口恭司、マネル・ケイプと1勝1敗。佐々木憂流迦、扇久保博正を1R TKOに下している海は、ほか選手と同列に並ぶのか。隔離期間もある海外試合を挟むとなれば、ワンマッチから復帰し、シード参戦も考えられる。

 また、Bellator選手との対戦を望むのであれば、Bellatorから必要とされる存在になるか、日本にBellatorファイターを招聘するか、だ。


(C)Bellator

 現在、Bellatorバンタム級では、5月7日に現Bellator世界バンタム級王者のフアン・アーチュレッタ(米国)が、元UFCフライ級1位で現在Bellator2連勝中のセルジオ・ペティス(米国)を相手に初防衛戦を行うことが発表されており、堀口はその勝者との対戦を視野に入れている。

 そのほか、Bellatorバンタム級戦線には、UFC世界王者ピョートル・ヤンと1勝1敗のマゴメド・マゴメドフ、UFC5勝2敗のブレット・ジョーンズ、元NCAAディヴィジョン2王者にしてMMA15勝1敗のラフィオン・スタウツ、堀口恭司と激闘したダリオン・コールドウェル(フェザー級GP準決勝敗退)、元ACBのマテウス・マトス(ブラジル)、元谷友貴に一本勝ちしたパトリック・ミックスら、これまでにない強豪が揃いつつある。

 かつてパトリック・ミックスの名前を対戦したい相手として挙げていた海だが、ケージで強豪グラップラーと戦うための課題はどこまで克服できているか。また、バイアコムCBS傘下の「Showtime」との独占テレビ契約を締結したBellatorにとって、どんなメリットを感じさせることが出来るかも、実現の鍵になる。

 堀口恭司のUFC参戦は2013年10月、23歳になったばかりだった。その2年3カ月後にKRAZY BEEからアメリカン・トップチームに移籍。2015年4月にはフライ級王者デメトリアス・ジョンソンと対戦している。

 1993年10月31日生まれの海は、1年後に28歳になる。最終的に目指す世界最高峰の舞台UFCは、オーバー30との契約に積極的ではないが、実績ある王者には門戸を開いている。

 海を破りRIZINバンタム級のベルトを巻いたマネル・ケイプは26歳でUFCと契約し、フライ級に階級を落とした初戦でランキング5位のアレッシャンドリ・パントージャに判定負けを喫した。世界の頂は高いが、そこを本気で目指す者にしか扉は開かれない。

 3月21日のRIZIN開幕戦では、バンタム級相当の61.0kg契約で、田丸匠vs.渡部修斗、祖根寿麻vs.獅庵が決定。

 そのほか、バンタム級日本GP出場候補選手としては、RIZIN出場経験を持つ選手では、“バンタム級四天王”扇久保博正、石渡伸太郎、佐々木憂流迦、元谷友貴、さらに元谷に一本勝ちした井上直樹、修斗で安藤達也にTKO勝ちした大塚隆史(3.20 修斗で岡田遼と対戦)、一度は引退を表明している金原正徳、昇侍(※2021年2月21日「DEEP100」で元谷と対戦)、瀧澤謙太、金太郎、倉本一真、魚井フルスイング(3.20修斗 vs.後藤丈治)らの名前が挙がる。

 また、未参戦の強豪として、修斗バンタム級では田丸のほかに、現修斗世界王者の岡田遼(vs.大塚)、PANCRASEバンタム級では、1位のアラン“ヒロ”ヤマニハの動向も注目される。さらに、2017年11月以来、試合を行っていないZST王者の柏崎剛、2020年9月に獅庵に判定勝利し、GRACHANバンタム級王者となった伊藤空也、GLADIATORバンタム級王者の竹本啓哉も、ベルトを巻く国内王者だ。

 4月復帰を決めた海は、日本GPで頂点に立つことができるのか。それとも新たな再起ロードを進むのか。

「格闘技の方は本気で、マジで集中したいんで、YouTubeの方は(チームに)結構、任せますんで、本気で練習するわ。俺、マジで頑張る」と、決意を新たにした海は、「4月にまだ試合を確実に誰とやるとかは決まってないですけど、決まったら報告します。ぜひ見れるなら会場で見てほしいですね。完全に強くなった姿を見せるんで、また応援よろしくお願いします」と、意気込みを表している。

 このほかYouTubeでは、海の格闘技への思い、新たなアマチュア大会の開催、YouTubeでの目標、そして将来についても語られている。

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