修斗修斗
MMA
ニュース

【UFC】ダナ・ホワイト「(ケイプの勝利は)一発のパンチが試合を変える」「AIの軍拡競争と同じようなことがストリーミング業界でも起きている」「新ランキングシステムはAIと人が見る」「ホワイトハウス大会の裏側で──」

2026/06/22 23:06
 2026年6月14日(日本時間15日)のホワイトハウス大会『UFC Freedom 250: Topuria vs. Gaethje』、6月20日(日本時間21日)の『UFC Fight Night: Kape vs.Horiguchi 2』(U-NEXT/UFC Fight Pass配信)について、21日の大会後、ダナ・ホワイト代表が会見を行った。  賛否それぞれがあったホワイトハウス大会の裏側で何があったか。今後のストリーミング業界の動向、UFCのAIランキングの導入など、16日のRIZIN榊原信行CEOの囲み取材でも話題に上がったいまの格闘技界をめぐる、トップリーダーの質疑応答を下記に紹介したい。 ダナ・ホワイト代表、ホワイトハウス大会とストリーミング市場を語る 「ファイト・オブ・ザ・ナイトはヴィニシウス・オリベイラvs.アンドレ・フィリ、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトはマネル・ケイプだ。彼らがボーナスを総なめにしたよ」 ──ケイプのパフォーマンスについてどう思われましたか? 彼は数ラウンド落としていましたが、フライ級で彼ほどハードな打撃を打てる選手はいないように見えます。 「本当にその通りだ。一発のパンチが試合の軌道をどう変えるかって話をいつもしているけど、まさにそれだったね」 ──今すぐ試合を組んでくれとは言いませんが、データ上、彼は非常にハードパンチャーですし、王者のジョシュア・ヴァンもハードパンチャーです。将来的には非常に面白い試合になりそうです。 「その通りだね」 ──コメインイベントはどうでしたか? クテラバ対ナヴァホ・スターリングの試合です。凄まじい乱打戦の応酬でしたが、スターリングがあの試練を乗り越えたことについてどう見ましたか? 「信じられないね。印象的なフィニッシュだった。クテラバはとんでもなく打たれ強いアゴを持っているからね。彼はあそこに寝転がって、あの打撃をすべて受けていたんだ。マッチメーカーとのグループチャットで誰が言ったかは忘れたけど、『彼が死んだふりをしているのかどうか、いつも分からない』って言ってたよ。私は『最後に彼の手が挙がった時、死んだふりをしているような顔には見えなかったぞ』って返したけどね。でも、彼にとっては素晴らしい勝利だった」 ──今週の大きな話題である「ホワイトハウス大会」の数字についてお聞きしたいです。米国内での総視聴者数は1700万人だったと思います。この数字について、どれほど満足していますか? パラマウント社が非常に満足しているのは知っていますが、あなた個人としてはどうですか? 「ああ、つまり彼らのサブスクリプション登録者の3分の1が視聴したということだからね。巨大な数字だし、グローバルの数字も莫大なものになる。来週には発表される予定だ。これは我々が今まで成し遂げた中で最大のことだよ。そして明らかに、このスポーツにとっても史上最大のことだ。ESPNとの契約が終わってからずっと言ってきたが、私の仕事はパラマウントに結果をもたらすことだ。そして、この半年間で我々はとてつもない結果を出しただろ? 我々は多くを語らず、静かにして、彼ら(パラマウント)に発表させてきた。まだペイ・パー・ビュー方式が残っている市場もあるから、そういった数字もすべて精査しなければならないが、グローバルの数字はたぶん来週には出るだろう」 ──いま話すのは難しいでしょうが、グローバルの数字は米国の数字と比べてどれくらい大きいのですか? 「ああ、これには2つ問題がある。我々は上場企業だし、パラマウントも上場企業だ。あの夜は数え切れないほどの大きな成功があったが、株価の動きに影響を与えるため、そのどれについても話すことができないんだ。本当に言いたいことは山ほどあるんだけどね。まあ、これから何が起こるか見ていてくれ。これは私がボクシングについて言ったことと同じだ。2027年1月に、私たちが今年行う仕事の成果を見て判断してくれ。今後2年間で我々が何を成し遂げるか、待っていてほしい。  あの夜、記者会見の後に私のところに来た男がいて、『エディ・ハーン(※マッチルーム・スポーツ会長)について何か言いたいことはあるか?』と聞いてきた。私は『我々は彼らとは違う』と答えたよ。いいかい、こういう風に言わせてくれ。今後、すべてのメディアに対して、他のプロモーターについては何も言わないつもりだ。我々はレベルが違うんだ。我々は今、文字通りNFL、NBA、メジャーリーグベースボール(MLB)、NHLと競い合っている。この国のトップスポーツの序列の中で、我々がどこにいるかを考えてみてくれ。  これが事実かどうかは分からないが、絶対にそうだと保証するよ。我々が77億ドルの契約を結んだと発表した日、NFLのエグゼクティブたちは『一体どうやってあいつらがあんな大金を手にしたんだ? そんな大金が眠っていたなんて、どうして我々は知らなかったんだ? 火曜、金曜、土曜にも試合をやるぞ』と言ったはずだ。そしてNBAがあり、MLBは新しい契約を探していて、NHLもある。15年前のテレビ業界がどうだったか見てみろ。強力なケーブルチャンネルがたくさんあったが、今はケーブル業界は急降下している。残っているのは何だ? NBC、ABC、CBS、Foxだ。そして、強力なストリーミングサービスが3つほどある。多くの人々が同じ縄張りを巡って争っているんだ」 ──これはストリーミングサービスがこれ以上大きくなれないという、弾ける可能性のあるバブルだと感じますか? それとも、7年経った後でも、あなたたちはまだ成長できる可能性を秘めていると感じますか? 「私が10年前に言ったことを見てくれ。私が子供の頃は、チャンネル3、5、8、13しかなかった。それがグローバルな規模で再び起こるだろうと私は信じている。それは誰になるか? Netflix、パラマウント、ディズニー、YouTube……リストは果てしなく続く。今起きているのはAIの軍拡競争のようなものだ。同じことがストリーミング業界でも起きているんだ」 ──ホワイトハウス大会の次に続くものとして、コナー・マクレガーの復帰(※2026年7月11日『UFC 329』でマックス・ホロウェイと対戦)ほど適したものはないでしょう。その大会でも、ホワイトハウスの時と同じような数字を期待していますか? 「私がどれだけ勝つことと、自慢するのが好きか君たちも知ってるだろ。でも、もうそれはできないんだ。今すぐ君たちに教えたいことが山ほどある。でも、来年の収支報告会などで明らかになっていくのを見ることになるだろう。だから、これはすべて時間をかけて明らかになることだし、私はただ自分のやるべきことをやり続け、静かにしているしかないんだ。静かに、ただひたすら働くだけさ」 ──いくつかネガティブな話題もあります。ジョシュ・ホキットの件は明らかに主流メディアにとって大きなニュースになりました。非常に不快なものでした。あのコメント(※元米大統領バラク・オバマ氏の夫人を揶揄)があった上で、彼をあのカードに出場させたことを後悔していますか? 「いや、聞いてくれ。大多数の人が同意しないようなことを言う人間は常にいるものだ。時間や場所、その時の状況とか色々あるが。私は何度も言ってきたが、私は最初の選挙ではオバマに投票したが、2回目は投票しなかった。その後、彼の大統領就任式に私が出席した時、彼は私の前に座っていた。そしてインターネット上では『ダナがオバマを睨みつけてる』なんて言われていたが、オバマは私の方を振り向いてくれた唯一の人だった。彼以上に素晴らしい人はいなかったよ。彼は『君の成功と、これまでのすべての功績におめでとう』と言ってくれた。私は『ありがとうございます、大統領』と答えた。私は『トランプが憎い、彼は私の大統領じゃない』とか、『バイデンが憎い、彼は私の大統領じゃない』といった考え方には賛同しない。悪いニュースだが、もし君がアメリカ人なら、彼らが君の大統領なんだ。私は過去も現在も、すべての大統領を尊敬している。もちろん、全員がそう思っているわけじゃない。そして、時にはあのような馬鹿げた発言も聞かなければならない。残念なことだが、私は言論の自由も信じているからね」 [nextpage] アレックス・ペレイラは泣き言を言う男じゃない。彼がそこまで真剣に怒っているのなら── ──アレックス・ペレイラがシリル・ガヌ戦で、ハーブ・ディーンレフェリーと後頭部への打撃について不満を述べています。話すのが難しい話題だとは思いますが、最近ではシリル・ガヌが戦うたびに、事後になって反則打撃やファウルについて議論になっているような気がします。彼がダーティーなファイターだとは言いませんが、次に彼が戦う時は、レフェリーが“彼が何かした瞬間に減点する”といった姿勢を取るべきだと思いますか? 「私は、誰が戦う時であっても、レフェリーは起きていることすべてを注視すべきだと思っている。いつも言っているし、何度でも言うが、完璧なレフェリングなどどこにも存在しない。NBAの試合でも、NFLの試合でも起こり得ることだし、当然いくつかの試合でも起きる。決して完璧にはならないものなんだ」 ──シリルに何か問題があるとは感じていませんか? それとも「これは混沌としたスポーツであり、こういうことも起こり得る」という認識ですか? 「試合を見れば、彼が後頭部にいくつか打撃を受けたのは否定できない事実だと思う。だが、アクションの最中であり、選手たちがそこから逃れようと転がり回っている時、時にファウルは起こるものだ。ハーブ・ディーンは『おい、後頭部に気をつけろ』と言うべきだったかもしれないし、警告を与えるか何かすべきだったかもしれないが……まあ、分からないね」 ──アレックスには連絡を取りましたか? 「これだけは言える。アレックス・ペレイラは泣き言を言う人間じゃないし、試合後に不満を漏らしたり言い訳をしたりするような男じゃない。だから、彼がそれが事実だと本気で信じているからこそ、そう言っているのだと私は信じざるを得ないね」 ──トム・アスピナルとシリルの試合を組むことについて、アスピナル側に連絡は取りましたか? 「知っての通り、その手のことについては話さないよ。でも面白いことを教えてやろう。AJ(アンソニー・ジョシュア)がスポンサーシップなどのためにCAA(※大手スポーツ・エンターテインメント・エージェンシー「Creative Artists Agency」)と契約したばかりだ。エディ・ハーンの仕事ってそれ(マネジメント)じゃないのか? アスピナルはエディ・ハーンと契約した。狂ってるよな。AJはずっと彼と一緒にいて、おそらく親友だろうに、CAAと契約したんだぜ」 ──トゥルキ・アラルシク(サウジアラビアの総合娯楽庁・GEA長官を務める同国の閣僚であり、リヤド・シーズン総責任者)が、あなたたちを招いて平和維持サミットを開きたいと言っているのを見ました。 「聞いてくれ。私がボクシングに参入した大きな理由の一つは、彼に会い、彼のことが気に入ったからだ。彼はボクシング界でいくつかのかなり大きなことを実現させてきた。これは彼にとってこれまでで最大の挑戦になるだろう、それは保証するよ」 ──ハーブ・ディーンとアレックス・ペレイラの状況の続きですが、今夜のアンドレ・フィリの試合でも少し論争があったようです。アンドレがケージを出た後、ハーブのところに行き、ハーブが彼にリプレイを見せていました。その場面は見ましたか? 「いや、見ていない」 ──ハーブ・ディーンも、アレックス・ペレイラの後頭部への打撃に対する不満に非常に素早く反応していました。ハーブが出した動画は見ましたか? それについての意見は? 「分からない。本当にそれについては何の意見もない。それは彼らがコミッションと解決しなければならないことであり、私の領域ではない。言ったように、これだけは言える。アレックス・ペレイラは泣き言を言う男じゃない。彼は決して文句を言わない男だ。だから、彼がそこまで真剣に怒っているのなら、それが事実だと本気で信じているということだ」 [nextpage] Apexの改修とUFC Freedom 250の舞台裏で ──ダナ、ここApexでのイベントが少しお休みになることは知っています。改修工事が続くようですが、どのような変化が期待できるか、最新情報を少し教えてもらえますか? 「最高にイカしたもの(Badass)になるよ。完成したら、この場所は信じられないような空間になる。下の方にあるApexの入り口付近はすべて無くなる。上の方には新しいスカイボックス(VIP席)ができる。ああ、当面はこれが最後の改修になるだろうが、完成したら素晴らしいものになるよ。座席数も大幅に増える」 ──販売可能な総座席数がどれくらいになるか見当はついていますか? 1000席を超えますか? 「ああ、完成後は1000席になる予定だ」 ──それは素晴らしいですね。最後に聞きたかったのは、Freedom 250での試合についてです。少し遅い時間になり始めましたが、ショーを完全に奪った信じられないような出来事がありました。あなたが事前にどれほど素晴らしいか把握していたかは分かりませんが、入場曲をすべて演奏していたUSマリーンバンド(海兵隊音楽隊)です。事前に彼らの演奏を聴いていましたか? みんな彼らの話題で持ちきりだったように感じます。 「数日前にリハーサルをするまでは知らなかった。実は今まさにそのことについて投稿しようとしていたところだったんだ。もっと早くやるつもりだったが、ここで忙しくなってしまってね。ああ、彼らは信じられないほど素晴らしかった。大会の準備段階から彼らを起用することは決まっていたが、現地に行ってリハーサルを始めるまでは、あそこまで凄いとは思っていなかった。ボルサーリ(UFC幹部)が『おい、このバンドの演奏を聴くまで待ってろよ』って言ってきたんだ。そして私が会場に呼ばれると、彼女に(AC/DCの)『Thunderstruck』を演奏させたんだ。信じられなかったよ。何がクレイジーかって、元々は入場曲やその他の演出にDJを使うつもりだったんだ。でもバンドの演奏を聴いて“これだ”となった。座って聴いていて、レッド・ホット・チリ・ペッパーズの曲が流れてきた時、“これはレッチリの音源じゃない、バンドの生演奏だ!”と気づいた瞬間があった。彼らは本当に素晴らしい。あのイベントをあんなにもクールでユニークなものにした多くの要素の一つだ。だから今、我々がやろうとしているのは、彼らが演奏したすべての曲を集めることだ。彼らはまだ楽譜を見て演奏していて、電話帳みたいな分厚さの楽譜を持っていたんだ。その曲をすべて集めて演奏してもらい、『UFC Freedom 250』のサウンドトラックを作ろうとしている。ザック・ブラウンが歌った国歌もそこに入れたいね。最高だったよ」 ──面白かったのが、一部のファイターでさえ「いつもの自分たちの入場曲の音源より良く聞こえた」と言っていたことです。ザック・ブラウンが国歌を歌っていた時の話も出ましたが、あの戦闘機のフライオーバー(上空通過)のタイミングはあれ以上ないほど完璧でした。多くの人にとって、あれがその夜の舞台を決定づけた瞬間だったと思います。「あれは今まで見た中で最も魔法のような瞬間だった」というフィードバックを多く聞きました。 「あの夜は魔法のような出来事がたくさんあったんだ。教えてやろう。この話をあの夜にしたか覚えていないが、なんだか1年も前のことのように感じるよ。ホワイトハウスのイーストルームでレセプションがあったんだ。私に90人の招待枠があり、大統領にも90人の枠があった。彼らをそこに招待した。食事も素晴らしく、皆がくつろいで話して、酒を飲んでいた。そして大統領が降りてきて、皆にスピーチをした。その後、我々は試合会場に向かったんだ。でもそこで何が起きていたかというと、よくあるチャンネル7のお天気キャスターではなく、天候を理由に戦争に行くかどうかを決定するような、軍の気象専門家が我々に天気を報告してくれていたんだ。  嵐が迫っていた。フライオーバーはキャンセルすると。暗闇の中では戦闘機同士が近づきすぎて危険だし、悪天候の可能性もあるから、引き返して基地に戻るとのことだった。ボルサーリから連絡が来て『フライオーバーをキャンセルする』と言うんだ。私は“クソッ”と思ったよ。彼は『嵐が過ぎ去った後、被害状況を確認して、壊れたものを急いで直して、できるだけ早く観客を席に戻す。21時から21時15分の間には着席を開始できそうだ』と言っていた。そうしたら、迫ってきていた嵐が二手に分かれて、ホワイトハウスとザ・エリップス(大統領公園)を避けて、そのまま通り過ぎて行ったんだ。ボルサーリからまた電話がかかってきて『信じられないだろうけど』と言った。『どうする?』と聞かれたから、私は『外側の雨雲に少し引っかかる可能性もあるって話だろ? クソくらえ、行こう。みんなを外に出せ』と言ったんだ。彼は『あなたと大統領は歩いて向かってください。彼ら(戦闘機)が基地に引き返すまであと2分しかありません』と言った。我々はギリギリで間に合った。  すべてが完璧なタイミングでなければならなかった。『Home of the brave(勇者の故郷)』のフレーズの瞬間に飛行機が上空を通過するんだ。あの夜のすべてが奇跡だった。もしあの嵐をまともに受けていたら、フライオーバーを失っていただけでなく、アメリカの歴史について用意していたショーの演出の多くをカットしなければならなかっただろう。本当に信じられないよ」 [nextpage] 新ランキングシステムはAIと人が見る ──新しいランキングが月曜日に発表されると予告されていました。何か新しい要素について、教えてもらえることやヒントはありますか? 「機能することを願っているよ。まあ、月曜日に発表される。詳細や知っておくべきことのすべては、月曜日に明らかになる」 ──これについて答えられるか分かりませんが、明らかにAIがこれに大きな役割を果たすことになると思います。しかし、データや結果だけでランキングを決めるのには限界がある時点が来るのではないでしょうか? ランキングに対する意見を出すために、実際に試合を見る人間の存在が必要ではないですか? 「ああ、両方を取り入れるつもりだ。これからも人間によるものと、非人間(AI)によるもの、どう呼んでもいいが、その両方のランキングを行う。どちらも完璧にはならないだろうが、より理想に近いものになるはずだ。私は、月曜日に発表されるランキングは、はるかに理にかなったものになっていると思う。当然、『これは不公平だ、間違っている、こんなのおかしい』と文句を言って議論する人もたくさん出てくるだろう。最初の1年でどう機能していくか見てみよう」 ──ストリーミングについてもう一つ質問です。パラマウントとワーナー・ブラザースの合併契約が完了した場合、UFCのイベントがHBOで放送される可能性はありますか? 「ああ、ワーナーの契約のことだね。すでに我々がParamount+で収めている成功を見れば分かる。彼らの期待を完全に上回っているんだ。彼らが商品(UFC)に支払った額を考えてみてくれ。たった半年で、我々は彼らの期待を完全に超えた。ワーナー・ブラザースとの合併が実現すれば、UFCだけでなくボクシングも含めて、さらに多くのものにアクセスできるようになる。非常に大きなことだ。これからの7年間は楽しいものになるぞ。間違いない。我々と一緒に仕事をすることにこれほど興奮してくれている組織と提携したのは初めてのことで、それは大いに助けになっている」 ──もしコロッセオ(イタリア)でUFCの試合をやらないかと提案されたら、イエスと言う確率はどれくらいですか? 「不可能だね。なぜなら、私は(マーク)ザッカーバーグと(イーロン)マスクの試合の交渉をしていたからだ。あれはマジだったんだ。2週間、自宅の裏庭で文字通りその交渉をしていた。彼らはコロッセオを希望していた。コロッセオ側は、イタリアの象徴的な場所を修復する基金に寄付するために1億5000万ドル(※約242億3,400万円)というような額を要求してきた。コロッセオで実現するには、ザッカーバーグ対マスクの試合が必要だった。なぜなら、コロッセオのためのその大金を出そうとしていたのは彼ら2人だったからだ」 ──もしマスクがUFCの試合のために資金を出すと言ったら、やりますか? 「もしマスクやザッカーバーグがコロッセオでのUFCの試合に資金を出すなら……いや、コロッセオでUFCの試合をするための資金を出したいという人間がいるなら、誰であろうと私はやるよ」 ──ありがとうございます。新しいランキングが適用される時……。 「ちょっと待って。彼女が5分くらい前から話そうとしている。どうぞ」 ──ありがとうございます、ダナ。ちょっと気になっていたのですが。あなたが「不可能だ」と言うのはあまり聞いたことがありません。それを踏まえて、将来に向けて計画していること、頭の中にある構想は何かありますか? スフィア(Sphere)があり、そしてホワイトハウスへと続きました。あなたの頭の中には次に何があるのでしょうか? 「どうだろうな。大抵の場合、物事はこうやって起きるんだ。スフィアの時は、トム・ブレイディから連絡があって『U2のコンサートに一緒に行かないか?』と誘われた。『ああ』と答えて現地に行き、ショーの途中で私は『このショーの主役はこのスフィア(球体)自体だ。ここで試合をやらなければならない』と思ったんだ。そうやって自然発生的に決まった。そしてある夜の試合で、大統領が身を乗り出して私に『ホワイトハウスで試合をやるべきだ』と言った。私は『はい、大統領、そうすべきです』と答えた。それがきっかけだ。私が今興奮しているのは、ロサンゼルスのIntuit Domeのようなアリーナだ。ああいったアリーナはテクノロジーの進化とともにどんどん良くなっていて、私がやっているイベントだけでなく、バスケットボールの試合やその他のイベントにおいても、より良い館内のライブパフォーマンスを提供できるようになっている。私は常に、ファンにとって最高の屋内ライブ体験と、最高のテレビ視聴体験を探し求めている。それが私の変わらない焦点だ。何か新しいテクノロジーが出てきたり、また何か私にひらめきを与えるものがあったりしたら、それをやるよ。ついさっきも、ビスピンと話したし、コーミエーとも、ローラ・サンコとも話した。スタッフ全員と今週ずっと話していることだが、あのイベントの場に実際にいなかった人に、あの感覚を説明するのは難しい。  ゲイリー・ブレカ(※人間生物学者『The Ultimate Human』提唱者)という、過去4年間私が健康になるのを助けてくれた男がいるんだが、彼は2日前に私のところに来た。彼が広告塔にしている人物の調子が最近良くないらしくて、それを知らせに来たんだ。彼が教えてくれたんだが、あの夜、ザ・エリップスやホワイトハウスから人々が通りに溢れ出てきた時、みんなハグをしたりハイタッチをしたりしていて、誰もが不思議で素晴らしい感覚に包まれていたと言うんだ。他のスポーツのイベントで人々が通りに出る時は、ハイタッチなんてしない。街を破壊し、お互いを殴り合っている。今回はその正反対だった。あそこにいられたことは、本当に特別なことだったと断言できる。だから、あれをもう一度再現できるかどうかは分からない。文字通り、One of one(唯一無二)の出来事だった」 ──『Freedom 250』という巨大なステージを経験した後、ここApexに戻ってきた気分はどうですか? 落ち着きすぎていますか? この静寂を楽しんでいますか、それともカオスが恋しいですか? 「いや、スタッフ全員にとって、肉体的にも精神的にも感情的にも疲れ果てるものだったからね。だから、ここは3連休の週末みたいで最高だよ。みんなここで働いてはいるけど、私のチームの全員が少しの休息を求めていると思う。UFCにとってはこれがダウンタイム(休息期間)で、君が言ったように、この後はバクー(アゼルバイジャン)に向かう。スタッフのグループが今まさにそっちに飛んでいるところだ。そしてインターナショナル・ファイト・ウィークへと突入していく」 ──あなたはPower Slapのカップを持って登場しましたね。インターナショナル・ファイト・ウィークでは、史上初の女子チャンピオンシップのタイトルマッチが行われます。それについてどう感じていますか? このスポーツに何をもたらすと思いますか? 「最高だと思うよ。エリー・デンプスターはスターだ。チケットも即完売したし、インターナショナル・ファイト・ウィークに来る人々の中で、あのライブイベントを経験したことがない人は驚くことになるだろう。ライブイベントは本当に楽しいし素晴らしい。そしてご存知の通り、我々はMGMとPower Slapの新しい5年契約を結んだばかりで、Power Slapに関しても他にも大きなプロジェクトが控えている。だから私はワクワクしているんだ。私の持っているカップは全部Power Slapのものだよ。オフィスには700個もPower Slapカップがあるからね(笑)」 ゾーイ・デュボワ 女子選手たちの活躍は本当に素晴らしいと思います。エリーと対戦する相手に、私は明らかに勝っているので、次は私がタイトル挑戦権を得られることを願っています。 「よく言った、気に入ったよ」 デュボワ ボスに言っておかなきゃと思って。フランキー・セイズ(やデスティニー・マッカバーンは、この後に私と試合を組んでくれと言っています。 「最高だね。おめでとう」 ──時間を割いていただきありがとうございました。ファイトスポーツでのあなたのすべての功績に敬意を表します。 「ありがとう。感謝するよ。さあ、そこの彼、どうぞ」 トレバー・ウィットマンのOFGは── ──ダナ、新しいランキングについてですが、人間の手によるランキングも引き続き運用されると仰いましたね。では、マッチメイクの際にはどちらをより考慮するのでしょうか? 新しいランキングですか、人間のランキングですか?それともバランスを取るのですか? 「すべてを考慮に入れることになると思う。AIモデルにはランキングに対するAIの意見があり、メディア側にはメディアの意見がある。君自身にも意見があるし、彼女にも意見がある。誰もが意見を持っている。結局のところ、このビジネスにおける我々の仕事は、人々が見たいと思う試合を組むことだ。そして、ランキングというものは存在しなければならない。そうでないとただの無法地帯になってしまうからね。私がこのスポーツを愛している理由の一つは、『お前とお前が戦うのが義務(指名試合)だ』と命令するような認可団体が存在しないことだ。ファンこそが認可団体であり、そうあるべきだ。誰と誰が戦うかを決めるのはファンなんだ。だから、この(AIランキングの)導入は何もマイナスにはならないと思う。プラスになるだけだよ」 ──もう一つ気になったニュースですが、ジョー・ローガンのポッドキャストでトレバー・ウィットマンが、UFCへの導入の可能性を探るためにハンター・キャンベルから彼のグローブについて連絡があったと話していました(※アイポークを減少させるオープンフィンガーグローブ。指先が強制的に曲がる形状でグラップラーからの反発もある)。 「トレバーとはもう何年も話し合っているよ。私が愛し、尊敬しているラシャド・エヴァンスが私のところに来てこう言ったんだ。『これに投資しているんだ。我々には素晴らしいグローブがあると思っているし、トレバーが作ったこのグローブをUFCに導入したい』とね。トレバーのような男たちは天才だ。彼はサンドバッグやグローブを作っている。我々はそれをすべて見て、私は文字通り財務チームに『この契約をまとめろ。いくらかかってもいいから契約しろ』と伝えたんだ。そうしたら、彼らはグローブの対価として1億ドル(約150億円)を要求してきた。1億ドル稼ぐために、いったい何個グローブを売らなきゃならないんだ? 不可能だよ。だから契約は成立しなかった。その部門を取り仕切っているデニーという女性は素晴らしい頭脳の持ち主なんだが、彼女が目を丸くして戻ってきて、『彼らとは契約できません』と言ったよ。私はすでに乗り気だったんだがね。この契約は数年前にまとまっているべきだった。私はラシャドのためにそれをやりたかったんだ。まあ、どうなるか見てみよう」 ──今回は彼らと共通の妥協点を見出せる自信はありますか? 「全く自信はないね(笑)。その契約がまとまるよりも先に、コロッセオで試合をする方が早いだろうな。大体同じくらいの金額だしな(笑)。いいアイデアだ」 コナー・マクレガーの2試合目の話をするなんて ──もう一つ気になったのはコナー・マクレガーです。多くの人が彼の復帰に興奮していますが、彼は「7月が最初の試合になり、その後、2027年4月が2回目の試合になる」と話していました。そして、彼は「なぜなんだ?」と疑問を投げかけていました。 「私にも分からない。聞いてくれ、まずは最初の試合を終わらせよう。それから次の試合がいつになるか考えればいい。最初の試合もまだやっていないのに2試合目の話をするなんて。インターネットで『今週末の試合はクソだな』って言ってる連中と同じだ。『どうして試合がクソになるって分かるんだ?』って話だ。土曜日の夜の深夜に、試合がクソだったかどうか私にテキストで教えてくれよ。誰にも分からないんだ。まずはこの試合がどう展開するか見てみようじゃないか」 ──もう一つ。ホワイトハウスでの音楽について、プレイリストを作るというお話でしたが、それはSpotifyなどで配信される予定ですか? 「それが今の我々のアイデアだ。ここからはそれを現実にしなければならない。それがどういう仕組みになるのかは私には分からないが。あの夜、大統領が私に身を乗り出して『このバンドはなんて素晴らしいんだ』と言った。私が『本当に信じられないほど素晴らしいです』と答えると、大統領は『彼らにファイト・オブ・ザ・ナイトのボーナスをあげるつもりだ』と言ったんだ。だから私は『では、私も同額のボーナスを出します(マッチします)』と答えた。そうしたらホワイトハウスの弁護士たちから電話がかかってきて『おいおい、こういうのはちゃんとした手順を踏まないといけない』とか色々言われたよ。私は『ああ、分かっている。ただ、大統領がバンドに出すボーナスと同額を私も出すと言っただけだ』と返したけどね。だから、これはただのアイデアだ。これを実現させるのがどれだけ難しいかは分からないが、素晴らしいアイデアだし、もし実現できれば明らかにバンドにとっても素晴らしいことだ。そして、あのバンドのリードシンガーの女性は本当に信じられないほど素晴らしい。これをきっかけに彼女がレコード契約を獲得できたら、最高にクールだろ? ホワイトハウスの『Freedom 250』で歌って、レコード契約を掴むんだ」 ──同感です。あの試合以来、インターネット中で彼女の動画を見かけます。 「ああ。バンド全員にとって受けるに値する評価だ。質問は終わり? 良い週末を」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.344
2026年5月22日発売
日本人初のUFC世界王座獲得を目指した平良の挑戦を追う。ロッタン撃破で引退の武尊特集、悲願のRIZIN王座戴冠のグスタボ、扇久保博正、鶴屋怜も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント