▼第11試合 スーパーファイト K-1スーパー・ウェルター級 3分3R延長1R
〇木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/PURGE TOKYO/K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級王者)
TKO 2R 2分50秒 ※ドクターストップ
×アビラル・ヒマラヤン・チーター(ネパール/志村道場/第4代HEATミドル級王者)
木村は長くK-1の主要選手として活躍し、2018年8月にはKrushウェルター級王座に君臨。2019年にはK-1の全大会に出場し、全試合KO勝利。2020年3月には「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」を3試合連続KOで制し、悲願のK-1王座に就いた。戦績は35勝(28KO)9敗1分で、現在9連続KO中。
アビラルは2016年1月に来日し、4月からキックボクシングを始めてキャリアは4年。今年1月にHEATミドル級王座を獲得し、9月には初防衛にも成功している。185㎝(木村は172㎝)の長身から繰り出す打ち下ろしのパンチと鋭いヒザ蹴りを武器に、9勝(8KO)1敗の戦績を持つ。
2010年に父親が日本拳法を学ぶために両親共に来日経験あり。その父親(デーブ・クマール・ギミーレ)は2004年7月のK-1韓国大会(K-1 WORLD GP 2004 SEOUL)に出場しており、2011年12月18日にはMMAでミノワマンと対戦している(1R1分20秒、腕十字でミノワマンが勝利)。
1R、ジャブで前に出るアビラルに右フックを浴びせ、左右フックを叩き込む木村。怯まないアビラルが前に出て右の打ち下ろすフックで木村がダウンを喫する。アビラルがラッシュを懸けるとロープを背負った木村がその直後に左フックでダウンを奪い返す。
木村が右フックを叩きつけるとアビラルはグラつくがそれでも前へ出て打ち合いに来る。アビラルの右目上からの流血があり、試合は一時中断。再開後、アビラルのバックハンドブローをかわして左フックでダウンを追加する木村。左右フックでラッシュを懸ける木村だがアビラルもガードしながら右フックを返す。さらに左右を叩きつける木村。アビラルも打ち返す。
2R、右フックでグラつかせる木村は左右フックを叩きつける。アビラルはガードしているが、木村は構わずガードの上からでもパンチを叩きつける。両手を広げて“効いてないよ”とアピールするアビラル。右フックでグラついても前へ出て右フックを当て返すアビラル。それでも木村はフックを叩きつける。アビラルは出血で顔面を真っ赤に染める。
前に出るアビラルにワンツーを繰り出す木村。右ボディから左フックを連発し、アビラルはフラフラになるが倒れない。アビラルのドクターチェックで試合は中断。そこでストップがかかり、木村のTKO勝ちとなった。
両者は正座をして会話を交わし、お互いの手を上げて健闘を称えた。アビラルにも大きな拍手が送られた。
木村はマイクを持つと「皆さん僕の試合を楽しんだですか? チャンピオン一発目でもっと派手にきっちりしたスカッとしたKOで仕留めたかったんですが、相手もタフでもつれた試合になってしまいました。僕自身楽しくてみんなの前で試合するのが楽しかったです。そして1月24日に『K'FESTA.4』がありますが僕も準備しておきます」と話す。
続けて「そしてもっとスカッと勝って言いたかったんですが、メイウェザー選手。日本で一番パンチがあるのは僕だと思うので見るなら僕と見たくないですか? 僕は日本と日本のエンターテインメントのためなら何でもするので」と、2021年2月28日(日)東京ドームで開催される格闘技イベント『MEGA2021』に出場するプロボクシング世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(アメリカ)の相手に名乗りをあげた。