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インタビュー

【RIZIN】榊原CEO、大いに語る。「シェイドゥラエフをどこで行かせるか」──王者が4月参戦を希望する理由は?「前半戦の大きな注目は平本蓮の復帰、鈴木千裕の復活」、朝倉vs.平本は「必ず実現させる」、大晦日視察のチャトリ代表に「RIZINと絡むしかない」

2026/01/27 12:01
 2026年3月7日の『RIZIN.52』で開幕するRIZINの榊原信行CEOが、2026年の展望を語った。  有明アリーナで行われる『RIZIN.52』に続き、4月12日にマリンメッセ福岡で『RIZIN LANDMARK13』がアナウンス済みの同団体で、榊原CEOは「5、6、7月にも大会を実施する」とし、朝倉未来をTKOに下したラジャブアリ・シェイドゥラエフを頂点とするフェザー級戦線、「RIZINと絡むしかない」というONEとの関係、海外団体との対抗戦、GWを回避しての大晦日以外のビッグマッチ等について1月23日、大いに語った。  まず、3月開幕戦については、既報カードに加えメインイベントを用意しているという榊原CEOは、大晦日に続くシェイドゥラエフの参戦を「本人はやる気満々じゃないですか」と候補に挙げた。  しかし、本誌『ゴング格闘技』(No.342)のインタビューでムスリムのシェイドゥラエフは、2026年2月17日~3月19日がラマダンの期間で「断食」(夜更けから日没の間、水を含む飲食をしない)もあることから、4月大会からの出場を希望しており、RIZINとの交渉となりそうだ。榊原CEOも「シェイドゥラエフをどこで行かせるか」と語るにとどめている。  一方で、 眼窩底骨折の手術を受けた朝倉未来の復帰を26年の下半期とした榊原CEOは、平本蓮戦との再戦について「両選手のタイミングが良くてファンにも今だっていうタイミングで必ず実現させたい」と明言。フェザー級では、同じJTTで有明大会翌日に20歳になる秋元強真の大晦日に続く連戦も示唆。そして「前半戦の大きな注目は平本蓮の復帰、鈴木千裕の復活」と主要選手の復活に期待を寄せた。  また、大晦日RIZINを視察したONE Championshipのチャトリ・シットヨートン代表について、『CONFESSIONS』で榊原CEOは、「もうRIZINと絡むしかないんだわ」と語っていたが、この日も「招待はしていない。泣きながらチケット買ってきたんだよ(笑)。ビビッてたじろいで度肝を抜かれていると思うよ」とさっそく「丁々発止」を仕掛けた。 「話し合いはしていない」という榊原CEOは、「僕らはフェデレーションを掲げてるんで、全然交流しますから。交流しないと。ONEは今のままだったら本当に日本なんかで人気が出ないよ。RIZINをもし見て学んだんだったらRIZINとどう丁々発止するかっていうことを謙虚に自分のブランド(で考えないと)」と提言し、「どうでもいいです」と言いながらもあらためて「僕らは本当になにか交流できたら面白いなと思ってます」と門は開けてあるとした。  26年シーズンも仕掛ける榊原CEOとの一問一答は以下の通りだ。 シェイドゥラエフの相手? いますよ ──3月大会は、まだメイン級のカードがあるということでしょうか。たとえばラジャブアリ・シェイドゥラエフ選手の参戦とか。 「そうですね。本人はやる気満々じゃないですか。まあ去年の3試合──クレベル(コイケ)、(ビクター)コレスニック、朝倉未来がすべて1R決着(合計239秒)で1R分に満たない。『1日3試合』っていうのは半ば本気で言ってますからね。もう(キルギスに)帰ってすぐトレーニングしてるし。シェイドゥラエフをどこで行かせるか。ノジモフは拳を痛めているので回復を待っているところもありますけれども」 ──シェイドゥラエフは相手がいますか? 「いますよ、大丈夫です。朝倉未来がもう一回やります(笑)」 ──朝倉未来選手と大晦日後に話は? 「未来とは話してないですね、直接は。『CONFESSIONS』(※)を見る限り、『平本とはきっちり決着つけたい』っていうのは強く彼も望んでたことだし、平本もそれは受けるって言って返事をしたので、両選手のタイミングが良くてファンにも今だっていうタイミングでこのカードは必ず実現させたい。 (※『CONFESSIONS』で朝倉はシェイドゥラエフ戦について「いろいろ作戦はあったけど、でも言ったらリベンジするときバレちゃうから」「強くなるためだったらキルギスにも言ってみたい。そこに何か強さのヒントはあると思うので。引退を決めた時期もあったけど、そこからかなり成長したんですよ。でも格闘技本当に好きだなって思ったし。だからまだまだ俺は強くなれるっていう。だからそういった意味でも試合したいんですよ。なんか強いやつと。ケラモフとか平本がね、逃げずに出てくるんだったらやりたいし、(シェイドゥラエフが)チャンピオンとして居続けるだったら、やっぱそこに勝つのを目指さないといけないんで俺たちは」と、リベンジに意欲を示している)  試合終わって翌日にYouTubeあげてるぐらいだし、本人的にはやっぱりこのままでは終われないっていうのは、明確にそういう意思表示もしてますし。この2026年、まずは眼窩底(骨折)のプレートを入れる手術をして、そこの回復に数カ月かかると思いますから、今年の後半に復活してくるっていう感じになるんじゃないかなって。  秋元強真も『3月(7日・有明アリーナ)にぜひ』と言う……ちょうど3月8日が20歳の誕生日で、『10代最後の日にぶちあげたいですねー』ということを新年に会ったときに言ってましたし、このあたりをどうするか。  いずれにしても今年の一つ、前半戦の大きな注目は平本蓮の復帰、鈴木千裕の復活。この辺もどこで復帰するか。3月なのか4月なのか。先ほども言ったみたいに、5月も6月も7月も大会を予定してるんで。どこでどうしていくか。  数日前にサトシ、クレベルとも会いましたけど、クレベルも大晦日にヴガール・ケラモフに勝ったことで『もう一度タイトル戦線でガンガン戦っていきたい』と意欲的でした。サトシはサトシで久しぶりに負けてタイトルを失ってやっぱり悔しいし、周りの人たちを悲しませたことに対して一日も早くそれを払拭したいっていうのがあるんで。本人(サトシ)的には、ノジモフとダイレクトリマッチみたいなことも視野に入れて要望してる感じでもあるので、まあそういうものをどこでどう調整していくのか」 [nextpage] ONEと交流できたら面白い。体制変更のPFLとはBellatorと近いやり取りができそう ──新たな海外勢については? 「まだ詳しくは言えないですけども、とにかくRIZINとして次はこの先、本当に積極的に、やっぱり選手たちと海外でのRIZINのプレゼンスを高めるアクションを起こしたいと思っています。まあPFLも新体制になって(PFLのドン・デイビスが退任、ジョン・マーティンCEOに)、全然考え方が変わったっていうか。Bellatorのスコット・コーカーが代表だった頃と同じような方向性に変わると思うんですよね。あのリーグ戦も止めて、そうなったらもう『Professional Fighters League』ってタイトルも変えたほうがいいじゃないかと思うけど、まあ、ガラッと変わると思うんですよ。PFLも北米での大会が相当増えるし、彼らとどう丁々発止していくか。いろんな形で海外勢を受け入れていく。団体を背負って入ってくることもあるだろうし、我々から積極的にそういう北米を中心にオペレーションが変わって分かりやすいというか、我々と与し易しの体勢にしっかりなるんであれば、またBellatorとの関係値に近いようなやり取りができるかなという感じもあるんで。いろいろこの年明け動きが出てますので、その辺をとりあえず整理をしつつ、まずは1月中にみんながビビってたじろぐようなカードを最終セットアップして発表できたらなと思ってます」 ──海外の団体で言うと、ONEのチャトリ代表が大晦日に来場した? 「らしいね。なんかちらっと聞きました」 ──ご招待された? 「いや、してない、してない。泣きながらチケット買ってきたんだよ(笑)。ビビッてたじろいで度肝を抜かれていると思うよ」 (※『CONFESSIONS』で榊原CEOは、「もうRIZINと絡むしかないんだわ。チャトリも見に来てたらしいね。大晦日にド肝抜かれたんじゃないのかな」とコメント) ──何かお話合いは? 「いやあ、ないですね。だからONEも本当に僕は思うんだけど──僕らはフェデレーションを掲げてるんで、全然交流しますから。交流しないと。本当に日本なんかで人気が出ないよ、ONEは。今のままだったら本当に。まあ、そこは謙虚に。RIZINをもし見て学んだんだったらRIZINとどう丁々発止するかっていうことを自分のブランド(で考えないと)──とにかく自己顕示欲が強すぎる。プロモーターは謙虚で忍耐しかないんで安い頭だから下げまくって謙虚になるべきじゃないかなと思うけど……まあ、どうでもいいです。『見に来てたらしいよ』って話を聞いたんで、あ、そうなのと。僕らは本当になにか交流できたら面白いなと思ってます」 ──海外進出だったり、海外選手の招聘ということで言うと、ここ数年、円安で大変だと思うんですけども、その辺は……。 「大変ですね。とくに外国人選手は同じギャランティーだったとしても30%増し、3割増みたいな感じじゃないですか。だからこれをどう考えるかですけど、仕入れは高くなる。仕入れコストは高くなるけど、その分、僕らがやらなくちゃいけないのは格闘技の世界に通ずるものなんで、外貨を獲得する。北米市場でしっかり売り上げを上げれば、あのいただけるお金も30%(増)、今までの金額でも3割増しの金額になるっていうふうに考え方次第だと思うので。  とは言え、一足飛びにRIZINがアメリカでPRIDEの頃のように『ラスベガス大会あります』って言っても、そこまでのプレゼンスをまだ稼げてないんで。本当にしっかり戦略を持ってアメリカでの、北米を中心に世界でのRIZINのプレゼンスを高めていきたい。その一つの戦略として、やっぱりRIZINの看板選手がガンガン、いろんな──世界にはもちろんUFCにしてもPFLにしても、ONEにしてもKSWにしてもLFAにしてもありますから──そういう力のあるプロモーションと、しっかりリレーションをとって、そういうところにRIZINのフラグを掲げてチャレンジしていくっていうことも活性化するっていうか、積極的に今年はまたやれたらいいなと思ってます」 ──先日、RISEのリングで元年俸120円Jリーガーの安彦考真という47歳の選手が、RIZIN出場をアピールしていましたが、ああいう選手が入り込む余地っていうのはありますか? 「ないですね、僕、UEDA選手の応援に行ったんで。だからまあ、そういう思いを持ってもらえることは本当に光栄です。ただまあ、そもそもキックじゃないですか。だからまず無理ですね。オープニングマッチとか、そういう可能性は規定しないですけどね。そうやって言われて“なんだよ”と思わずにガンガン来てくれれば、気持ちが変わるかもしれない(笑)。全然予想してなかったですけど、僕、安彦選手っていう選手も、あの日あの瞬間に初めて認識したんですよ。そういうJリーグから格闘技界に転職しちゃって、RIZINとかの名前を出してくれてる選手がいるよっていうのは聞いてたんですけど。ご本人もリング上から言ってましたけど、あんな形で『初めまして』ってご挨拶することになると思ってなかったですけど」 [nextpage] 大晦日以外にもう一つ大きなイベントを仕掛けたい。DEEP横浜文体大会に協力も ──UFCのパラマウント体制によって、こぼれてくる選手も出てくるかと思います。そういう中で、昨年はフライ級GPを海外選手も入れてやりましたけれど、今年どこかの階級で、あるいは対抗戦みたいな形で、対世界を行うことは? 「そうですね。まあ、やっぱり単純に──もちろん各階級でのベルトに向けたしのぎを削る戦いもあってもいいと思うんですけど、やっぱりトーナメントっていうかね、グランプリだったりとか、本当にその僕らが起点になればプロモーションvs.プロモーション的なことも、これは積極的に──これは多分、MMAの産業全体の中で、UFCはそういうことは一切しないので。まあONEもそういう感覚がないとすると、結局、囲い込んだ選手たちの順位決定戦でしかない。つまんないじゃないですか。シェイドゥラエフが言ってるみたいに、これファンも言ってるけど、『UFCのチャンピオンとやったらどこまで強いんだ』って。だから契約上の問題とか、色々それぞれ興行もたくさん抱えている中で、一足飛びに取った・取られたって、もうPRIDEの時代みたいにやりたくないから。だったら、それぞれの契約下にある選手を熱があるタイミングで交わらせればいい。  これはまあ、僕らは口酸っぱくっていうか、それをまた有言実行していこうと思うし。まあ、ダナ・ホワイトさんもトランプ政権になって、アメリカでのプレゼンスが爆上がりしてますから。なかなか昔の旧友として親交があると言っても、まあ、会っちゃくれないんですよ、最近(笑)。『ダナが忙しいんだよ』とかって、周りの取り巻きがすごいんで。だいぶ偉くなっちゃった。カジノで負けまくってるとか(笑)。なかなか僕に会ってくれる時間はないかもしれませんけど。まあでも一足飛びにUFCと対抗戦とかっていうことまではちょっと難しいんだろうなとは思いますが、でもまあ諦めたら終わっちゃうんで。何度もそういうボールは投げ続けて、あとはまあそこに行く段階として、いろいろな団体と、僕らがやりたいというか、ファンの皆さんに提供したいことは具現化したいなと」 ──ところで、5月に日本公開となる映画『スマッシング・マシーン』で榊原さん役が大沢たかおさんで、自分の役割をどういう風に思われましたか。 「本当にハリウッドは大沢たかおほどのスーパースターをああいう端役で使うんだなということに驚きましたけど。僕の中で記憶してることで言うと、ああ、あの時のシーンかな? って思うようなことと、あのイゴール・ボブチャンチンのシーンはあったかな? と。マーク・ケアー役は本当、ドウェイン・ジョンソンはよくあそこまで本人のあの癖を盗みながら、マーク・ケアーと見間違えるぐらいの雰囲気を出せて、特殊メイクもしてやってたのはすごいなと思います」 ©2025 Real Hero Rights LLC ──バス・ルッテンやスティーブン・クアドロスは本人役で出ていましたが、直接のオファーは無かったですか。 「無いですね。僕の名前でそういう人が出るのも知らなかったのですが……PRIDEの時代の人たちは、ノスタルジックなものには浸れると思いますので、ぜひ、劇場に足を運んでください(笑)」 ──5月といえば、ゴールデンウィークの予定は? 「僕らは5月のゴールデンウィークでビッグイベントはやらないです。5月2日に井上尚弥(東京ドームでvs.中谷潤人の海外報道)、4月29日(ONE)に本当に武尊は引退するのかどうかっていう。ロッタンがマッチアップされるのかどうか分からないんですけど。まあ4月29日があって5月2日もあるんで、まあ興行戦争になっても仕方ないんで、まあちょっと違う形で少しスライドさせて、僕らは夏のビッグイベントも去年はたまさか5月、7月、大晦日ってことでしたけど、今年の大晦日はバンテリンドーム ナゴヤで発表させていただいていますが、その前にもう一つ大きなイベントは仕掛けたいし、今仕込みをしています。ただ、ゴールデンウィークはずらしてます」 ──DEEPに少し援軍を、ということもありますか? 「ああ、横浜文体(※未発表)。もう佐伯(繁・代表)さんに言われたら何でも協力します」
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