▼第15試合 ONEアトム級(※52.2kg)ムエタイ初代世界王座決定戦 3分5R
〇吉成名高(エイワスポーツジム)115 lbs, 1.0207
判定3-0
×ヌンスリン・チョー・ケットウィナー(タイ)114.8 lbs, 1.0226
※名高が初代王座に就く。

名高は2023年7月にラジャダムナンスタジアム認定フライ級王座を獲得し、外国人として史上初のラジャダムナン2階級制覇王者に。その後も快進撃を続け、8月にはタイ『RWS』のメインイベントでフライ級タイトル初防衛戦を行い4RでKO勝ち、12月のRWSではラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級暫定王座決定戦で勝利し3階級制覇。
2024年2月には正規王者プレーオプラーオとの統一戦にも勝利し、正規王者に。7月のジョムホートとのタイトルマッチでも圧倒的な差を付けて勝利、2度目の防衛に成功した。9月のWBCムエタイ ダイヤモンド スーパーフライ級王者決定戦では、プレーオプラーオに勝利しているペットアヌワットを2RKOで葬り、10月にはクンクメールとの対抗戦で3RKO勝ち。12月1日のRWSではペットヌンに大差判定勝ちして3度目の防衛に成功。
12月、シュートボクシングの大会でオープンフィンガーグローブムエタイに初挑戦して初回TKO勝ちを収めると、2025年3月のONE日本大会に初参戦してOFGムエタイでラック・エラワンを左ストレートで3RにKOした。2025年5月11日には『SPACE ONE×BOM』でOFG第3戦に臨みチョークディーを1Rわずか1分59秒でKO。6月にはONE Friday Fightsに初参戦し、バンルーロックに圧勝。8月もハマダ・アズマニにTKO勝ちでONEで3連勝を飾った。現在驚異の39連勝を誇る。戦績は65勝(42KO)6敗1分。
1R、名高は右カーフからの左ミドル、ヌンスリンは右インローを蹴る。右カーフから強い左インロー、ヌンスリンは左ミドルを返す。名高は左インローから左ミドルを蹴り、ヌンスリンが右ミドルを返すとしっかりとブロック。

ヌンスリンの前足には強い前蹴りを見舞う。左ストレート、左インローを蹴り、ヌンスリンが前へ出てくると回り込んで離れる名高。

2R、前足への前蹴りを多用する名高。ヌンスリンが蹴ってくるとキャッチし、大きくコカす。ヌンスリンの右ストレートに左を被せる名高。ヌンスリンが前へ出てくると名高は攻撃を出しながら右へ回り込む。ヌンスリンの右フックがヒット。名高はジャブを突き、右ストレート。組み付くと名高を投げるようにする。しかし、もう一度組むと今度は名高が投げる。

ステップで動く名高は左ボディストレート、ヌンスリンは右ミドル。ステップで回り込む名高をどんどん追いかけるヌンスリンは右ミドル、名高は左ストレートを合わせる。名高はヌンスリンを動かす作戦か。

3R、名高は右カーフ、左ローからの左ミドル。左ストレートからの飛びヒザ。ヌンスリンが前へ出てくると右フック、左ミドルを蹴って回り込む。さらにスピードを上げた感のある名高は、ステップで動いて追ってくるところをかわしての攻撃。迎え撃つ攻撃が入り始める。
ヌンスリンは組むと名高を投げる。追いかけるヌンスリンに名高はヒザ、左ストレート、左インロー、顔面前蹴り。ヌンスリンの出鼻を挫いていく名高。
4Rも前に出るのはヌンスリンだが、先に攻撃を当てるのは名高だ。右フック、左ミドル、左ハイ、左インローと多彩な技を当てる。ヌンスリンの右フックは空振り。顔面前蹴りから左ハイ、ヌンスリンが組むとコカす。下がって誘ってのヒザも突き刺す。名高がほぼ攻撃を当て、ヌンスリンのパンチをかわすという展開に。
5Rも名高が攻撃を当てて離れる、ヌンスリンが追ってくるところに左ストレートなどで迎撃する戦い方を続ける。ヌンスリンは追ってはいるが、攻撃がほぼ当たらない。名高は左ハイ、左ボディストレート、右フック。ジャブから上中下に蹴り分ける蹴りの4連打。前蹴りからの左ボディを突き刺すとヌンスリンは身体を丸めた。名高が攻勢に出たところで試合終了。

判定3-0で名高が勝利、日本人初のONEムエタイ世界王者(初代)となった。ONEの大きなベルトを肩に掛けた名高は「応援してくださった皆様、ありがとうございます。ヌンスリン選手、7戦7勝で来ていて試合前は凄く練習しているって樹夫報も入っていて普段で怖い気持ちもあったんですが、中川会長、ジムの皆様、サポートしてくる皆様、そして応援してくれる皆様のおかげで自信をもってリングに立つことが出来ました。ありがとうございます」と勝利者インタビューに答える。

そして「本音を言うとKOしたかったんですけれど本当に強い選手で最後まで倒しに来る気持ちを感じましたし、敵地である日本まで来てくれて感謝しています」と語った。


