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【UFC】トプリアがオリベイラを初回TKOで二階級制覇。パントージャがカラフランスに3R一本勝ち、1位ロイヴァルを下したヴァンとフェイスオフ! タルボットが再起、デルガドがアミルをヒザ葬、マッキニーが16回目の1Rフィニッシュ!

2025/06/29 08:06
【UFC】トプリアがオリベイラを初回TKOで二階級制覇。パントージャがカラフランスに3R一本勝ち、1位ロイヴァルを下したヴァンとフェイスオフ! タルボットが再起、デルガドがアミルをヒザ葬、マッキニーが16回目の1Rフィニッシュ!

(C)Zuffa LLC/UFC

 2025年6月28日(日本時間29日朝8時~)米国ネヴァダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナにて『UFC 317: Topuria vs. Oliveira』(UFC Fight PassU-NEXT配信)が開催された。

 メインイベントでは、イスラム・マハチェフがベルトを返上したUFC世界ライト級王座の決定戦(5分5R)として前フェザー級王者のイリア・トプリア(ジョージア)と元ライト級王者チャールズ・オリベイラ(ブラジル)が対戦。

 また、コメインでは「UFC世界フライ級選手権試合」で、王者アレッシャンドレ・パントージャ(ブラジル)に、4位のカイ・カラ・フランス(ニュージーランド)が挑戦する5分5R戦が行われた。

 その試合の直前に行われたのが、同じフライ級(5分3R)で1位のブランドン・ロイヴァル(米国)と14位のジョシュア・ヴァン(ミャンマー)の試合。ダナ・ホワイト代表は、勝者が次期挑戦者になるとした。

UFC 317: Topuria vs. Oliveira』速報

UFC世界ライト級王座決定戦 5分5R
〇イリア・トプリア(ジョージア/スペイン)前フェザー級王者 17勝0敗(UFC9勝0敗)
[1R 2分27秒 TKO] ※右ストレート→左フック→パウンド

×チャールズ・オリベイラ(ブラジル)ライト級2位 35勝11敗1NC(UFC23勝11敗1NC)
※トプリアがライト級新王者に。フェザー級と二階級制覇

 メインイベントは「UFC世界ライト級王座決定戦」(5分5R)。前ライト級王者のイスラム・マハチェフが王座を返上したため、空位となった王座の決定戦が行われる。

 トプリアは24年2月の『UFC298』でアレクサンダー・ヴォルカノフスキーを2R KOに下してフェザー級新王者に。同年10月にはマックス・ホロウェイも3R KO、初防衛に成功した。16戦無敗で14フィニッシュ(6KO・8一本)の無敵の王者は、25年2月にフェザー級王座を返上し、ライト級転向を表明した。そしていきなりの「王座決定戦」で二階級制覇を目論む。MMAグラップラーからMMAボクサーへと進化を遂げた。28歳。

 対するオリベイラは、ブラジリアン柔術を武器に、UFC最多フィニッシュ勝利(20勝)、最多一本勝ち(16勝)を誇るMMAグラップラー。2022年10月にイスラム・マハチェフに一本負けで約4年10カ月ぶりの黒星。23年6月にベニール・ダリウシュに1R TKO勝ちで再起後、マハチェフとのリマッチが組まれたが練負傷欠場。24年4月にアルマン・ツァルキャンと接戦の末にスプリット判定負け。24年11月にはマイケル・チャンドラーと再戦し、判定勝ちを収めている。オリベイラも柔術を武器とするスタイルから、打撃を向上させてきたが被弾も少なくない。35歳。

 1R、ともにオーソドックス構え。開始から近い距離で立ち会った両者。右カーフ、前蹴りのオリベイラ。体格差はあるが、トプリアは安定した下半身から精度の高い左ジャブ、右ストレートのワンツーで入る。

 オリベイラはダブルレッグから両脇を差すが、トプリアは右小手で絞り、左手を差し込んで四つに。背中でクラッチしているオリベイラは小外を合わせて投げるが、左で差しているトプリアが上で着地。

 ここでオリベイラにポジションを譲らなかったトプリアはインサイドガードに。オリベイラはクローズドガードから左手を後方に送って三角絞めを狙ったか、右足を前に出すが、ここでその足を流してパスガードしたトプリア! 右で脇差し、オリベイラの右手を左ヒザで押さえつけてクルスフィックスに。寝技巧者のオリベイラ相手にグラップリングの強さを見せている。

 右手を外したオリベイラは下から外掛けでストレートフットロックで崩すと、トプリアはヒザを抜いてから、オリベイラの出血を見て右のパウンドで足を抜く。ブレークからスタンドに。

 オリベイラの右カーフにカウンターの左ジャブを突くトプリアは、左から右オーバーハンド。サイズを活かして組んで首相撲を狙うオリベイラに突き飛ばされるが、戻してジャブを突くと、オリベイラも右アッパーをヒット。トプリアは左ボディジャブから左を顔面にジャブと上下に打ち分け。

 オリベイラが繰り出した右手を左手で上から押さえるように左フックで押さえて、カウンターの右ストレートを効かせて左フックの返しも崩れるオリベイラの首に打ち込みマットに沈める。ダウンしたオリベイラは目が飛んでいる。そこにトプリアは鉄槌2発。レフェリーが間に入った。

 2分27秒、トプリアがフェザー級に続き、ライト級王座も獲得。二階級制覇。試合後、パディ・ピンブレットがケージイン。フェイスオフを行った。 

 試合後、トプリアは「すべての栄光は神に。あなたにはすべてに感謝しています。(1Rで倒すと言っていたのは?)私はマーシャルアーツの新しい世代のミックスを象徴している。ジャブをしっかり当てて罠をかけて右から左。これがゲームの次のレベルだ。これが次の段階であり、私が象徴する理由だ」と話し、ケージサイドのパディ・ピンブレットについて、「次は誰でもいい。もし彼が準備ができているなら、ビッチをここに連れてくるといい」と語り、ケージインしたピンブレットは「ノックアウトして嬉しいよ。俺は決してノックアウトできない。俺はお前を終わらせる」と挑発。トプリアは胸を突き飛ばしてフェイスオフを終わらせると、「二階級制覇のお祝いに行こう」と語り、ケージの中央に薔薇を置いた。

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