キックボクシング
レポート

【RISE】トリンダーデがYA-MANをKO、絶体絶命の白鳥大珠が残り10秒でダウン奪う逆転勝利、原口健飛がソンヒョンに勝って再起、那須川龍心がクマンドーイをKO!中村寛がチャンヒョン・リーにリベンジ、笠原がパヌワットをKO!常陸飛雄馬が豪快KOで準決勝へ、大﨑一貴が秒殺KOで世界タイトル戦が決定、メイソンが戦慄のヒザ蹴りでKO勝ち、YURAが山口裕人を1RでKO

2025/03/29 12:03

▼第12試合 第5代スーパーライト級(-65kg)王座決定戦 3分5R無制限延長R
〇白鳥大珠(TEAM TEPPEN/同級2位)=65.0kg
判定2-0 ※47-47、48-47×2
×麻火佑太郎(PHOENIX/同級3位)=64.85k
※白鳥が新王座に就く。


 白鳥はキックボクシングからボクシングに転向し、8勝(5KO)3敗の戦績を残してキックボクシングにカムバック。2019年2月に第5代RISEライト級王者に輝くと、3月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament」で優勝。2021年6月の「RIZIN KICKワンナイトトーナメント」では皇治らを破って優勝。2023年は3月にK-1との対抗戦で佐々木大蔵に勝利。2024年12月の「GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRANDPRIX」では1回戦でペットパノムルンに敗れた。戦績は30勝(12KO)11敗1分1無効試合。


 麻火は元TENKAICHI Gライト級王者。K-1甲子園-60kgベスト4、KAMINARIMON×新空手最強決定戦-63kg優勝、全日本格斗打撃選手権大会優勝などの実績を持つ。KNOCK OUTとREBELSでキャリアを積み、2022年2月からはRISEを主戦場に。2024年4月には『ONE Friday Fights』に参戦し、セクサン・オー・クワンムアンに完勝する番狂わせを起こした。6連勝で9月にチャド・コリンズに挑んだが初回KO負け。12月はヤン・カッファから逆転KO勝ちを奪った。相手の攻撃をマタドールのようにかわし、自分の攻撃を当てる独特のスタイルに開眼した。戦績は17勝(4KO)9敗。


 1R、左カーフを蹴る麻火に白鳥は左右フック。麻火は多彩な蹴り技を繰り出してけん制するが、白鳥は動じない。白鳥が右を見せてから、麻火の右ローを空振りさせての左フックで麻火がバランスを大きく崩す。さらに左クロスをヒットさせる白鳥。麻火はパンチを出して前へ出ていくが挽回はならず。オープンスコアは10-9×2で白鳥、10-10が1名。


 2R、麻火がオーソドックスになると白鳥もオーソドックスになり、すぐに麻火はサウスポーに戻すと白鳥もサウスポーに。白鳥は左右フックで頭を下げた麻火へ右ハイキック、麻火はサイドキックと左カーフ。じりじりと前へ出る白鳥は左ロー。麻火は変則の蹴りや飛びヒザ蹴りを放つも、白鳥からヒットを奪えない。白鳥ペースで進む中、麻火が左カーフを蹴って左右フックを振ると右フックがヒットして白鳥がダウン! 形成逆転の一撃となった。OPスコアは10-8×3。


 3R、前へ出る白鳥とローを蹴り合う麻火。コーナーへ詰めた白鳥はワンツーを放つが、麻火はかわす。麻火は左カーフからの右フックをまたも狙う。白鳥は飛び込んでの右ヒザ。麻火にロープを背負わせると左ボディ、さらに右ストレートで麻火を下がらせる。ジャッジ1名が10-9、2名が10-10。


 4R、逆転を狙う白鳥に麻火は蹴りを多用してからの右ストレート。左カーフを蹴る麻火は右ミドル、ジャブも。白鳥は左ロー左右フックも手数が少ない。麻火はジャブを突き、左カーフを蹴る。



 5R、前に出てワンツーを打つ白鳥に麻火は蹴りとジャブ。前蹴り、ミドル、ハイ、右インローと多彩な蹴りを出す麻火。白鳥は右ハイ、左ローも麻火のジャブと蹴り技に阻まれて入れず手数も出ない。白鳥の右ストレートをもらった麻火だが、すぐにジャブを連打で当てる。残り10秒で前に出た白鳥が左の連打、追いつめた白鳥がヒザを蹴ろうとした麻火から左フックで執念のダウンを奪う。“やられた”という表情で立ち上がる麻火。そして試合終了のゴング。


 判定は2-0で白鳥が勝利。まさに執念でもぎ取った逆転勝利だった。


 白鳥はマイクを持つと「このベルトは3年間空位で、次にチャンピオンになる人って本当に特別な存在、俺しかなれないって思いで取り組んできたんですけど、想像以上に麻火くんが強くて。麻火くんは去年1年で伸びてきてこれからもノビシロしかない。一緒に世界と戦っていきましょう」と麻火を称える。


 続けて「本当はスカッと勝って上から目線で言いたかったんですけれど、すぐ返上しないで防衛してRISEの王者として世界と戦いっていくので、このベルトが欲しいヤツは人生懸けて獲りに来いよ、よろしく」と王者としての言葉。

 そして「YA-MANがミゲールを倒した時にはモテてしょうがない男になると思うので、その時は俺ともう1回戦おう」と呼びかけた。

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